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メールマガジン
第97号 原子力委員会メールマガジン 新たな国際的地位の模索と原子力

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.97━━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2012年3月9日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 大庭委員からひとこと 新たな国際的地位の模索と原子力
┣ 定例会議情報 「原子力の安全を問う」シリーズセミナーの結果について
┃        第13回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネー
┃        ター会合の開催について 等
┣ 部会情報等  第14回新大綱策定会議の開催について 等
┣ 事務局だより 初物の価値
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.htmlまで、ぜひお寄せください。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━

新たな国際的地位の模索と原子力
                              大庭 三枝

 先日の原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会では、原子力に対す
る国際的視点からの評価が議題に上った。私も、国際政治の専門家の立場から、
多少の意見を述べる機会をいただいた。私の議論の前提は、このメルマガでも
何度か論じてきたが、東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故以後も、世界
には原子力発電を維持し、または拡大し、あるいは新規導入する国々が多く存
在しているという事実である。特に、近隣の中国、韓国は原子力推進を堅持し
ている。日本が今後原子力の比率を減らす、あるいは本格的な脱原発に向かう、
といった選択肢を取るとしても、世界の状況は状況として存在するのであり、
そのことを踏まえた上で日本が今後どのように原子力とつきあっていくべきか
を見極めねばならない。
 さらにもっと長期的かつ幅広い観点で見て、日本の置かれた立場は近年大き
く変化していることに目を背けてはならないだろう。今まで原子力の世界では、
よく日本を「模範国」になぞらえてきた。再処理を許されている唯一の非核兵
器国として、決して核武装をせず、統合保障措置をはじめとする厳しい保障措
置を受けつつ、原子力の平和利用を推進してきた国、というのがその具体的な
内容である。この「模範国」という日本の自己規定は、もちろん日本がこれま
で原子力の平和利用に関わってきた道程を反映しているものでもある一方で、
戦後日本において多くの日本人が抱いてきた、日本は世界の「例外国」という
自己規定と重なり合うものであった。すなわち、日本は非西欧世界における唯
一の先進国であり、G7/G8に参加する機会をはじめ、普通は享受できない様々な
特権を享受し得る立場にあるという自己規定である。
 戦後の日本人は、そうした「例外国」としての日本を誇りに思い、その地位
を日本にもたらした要因を戦後復興と高度経済成長、そしてそれらを成し遂げ
た日本人の勤勉さに求めた。それは一面では真実であった。しかしながら現実
には、この日本の「例外国」としての地位は、冷戦体制の下、西側陣営に組み
込まれ、アメリカがアジアにおける重要な同盟国として日本にてこいれをして
いるという構造のもとで保障されたものであった。日本の「模範国」というあ
り方も、こうした冷戦体制のもとでのアメリカとの特別な関係が支えていたの
である。
 しかしながら、冷戦が終結して20年、明らかにこの構造は変わりつつある。
冷戦終結後、唯一の超大国となったアメリカは、確かに他の国とはレベルの異
なる国力を保持しつつも、その相対的地位の低下は否めない。また、中国やイ
ンドをはじめとする新興国の台頭は著しい。こうしたトレンドは、特に2007-
9年の世界経済危機によってますます顕在化しつつある。そうした中で日本は、
非欧米世界における唯一の先進国である、という「例外」としての地位を失い
つつある。こうした中で、日本は国際社会における、従来通りの「例外国」で
はない自らの新たな位置づけの模索を迫られている。
 そして今回の福島の事故は、日本人にこの課題をさらに鮮烈な形で突きつけ
た。これまでの日本の「模範国」=「例外」としての地位は、国内外において広
く膾炙されてきた日本の安全神話にも支えられてきた。事故の原因究明は、政
府の畑村委員会をはじめとする様々な場で、技術的、社会的要因を含めた究明
がなされてきているが、少なくとも今回の事故が、この神話に明らかに打撃を
与えたことは否めない。よって日本が、原子力の平和利用に関する「模範国」
と
いうあり方を従来通りの形で示し続けることには無理があるだろう。
 他方、日本は、今回の事故で得た知見を生かすことで、国際社会においてこ
れまで以上に様々な貢献をし得る潜在力を保持している。原子力に限らず、大
きな流れの中で日本の国際社会における位置づけの再定義が必要な中、今後も
原子力発電の増大が見込まれる世界において、原子力安全や核不拡散、核セキ
ュリティなどについての日本の貢献をもって、その道筋を切り開いていくべき
だと考えている。

●次号は尾本委員からのひとことの予定です!

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●2月28日(火)第8回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】独立行政法人日本原子力研究開発機構が達成すべき業務運営に関す
る目標(中期目標)の変更について(諮問)(文部科学省)
<主なやりとり等>
 文部科学省より、独立行政法人日本原子力研究開発機構の業務運営に関する
目標の変更として、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故の対処に係る研究
開発(除染、廃炉)への取組の追記、また、今後とりまとめられる原子力及びエ
ネルギー政策の見直しの議論の結果を踏まえて中期目標を見直すことの注記を
行うとした内容について説明がありました。本諮問内容の検討を行い、後日答
申を行うこととしました。

【議題2】「原子力の安全を問う」シリーズセミナーの結果について(財団法人
エネルギー総合工学研究所 理事 松井一秋氏)
<主なやりとり等>
 財団法人エネルギー総合工学研究所松井理事より、平成23年10月〜12月
に開催した「原子力の安全を問う」シリーズセミナーについて説明がありまし
た。同セミナーは、今後の原子力安全のあり方について、新たな視点や示唆を
生み出すことを目的とし、多様な安全確保の考え方、巨大技術の制御等のテー
マについて2回のシンポジウムと5回の公開討論会を行ったものです。
 各委員からは、一般の方々とのリスクコミュニケーションについて研究所と
して何かやっていく予定があるのか、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故
を踏まえた安全確保の考え方等を含む6つの提言のうち、何が一番欠けていた
のか、また、何が一番求められているのか、等の質問がありました。

【議題3】第13回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネーター会合
の開催について
<主なやりとり等>
 事務局より、平成24年3月7日から3月9日に福井県で開催される第13回アジア
原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネーター会合について説明がありました。
 同会合では、FNCAにおいて実施されているプロジェクトの活動報告、評価及
び今後の計画について議論等を行うとともに、東京電力(株)福島第一原子力発
電所事故に関する特別セッション等を設け、国際社会への情報提供を行う予定
です。

●3月6日(火)に開催予定であった第9回定例会議は休会となりました。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回定例会議は3月13日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。な
お、開催時刻は14:00です。通常とは異なっていますのでご注意下さい。
(1) 放射線防護で用いられる線量について(独立行政法人日本原子力研究開
  発機構)
(2) 国立大学法人東京大学の原子炉の設置変更について(諮問)(文部科学省)
(3) 独立行政法人日本原子力研究開発機構が達成すべき業務運営に関する目
  標(中期目標)の変更について(答申)
(4) 東北電力女川原子力発電所の原子炉設置変更(1号、2号及び3号原子炉
  施設の変更)について(答申)
(5) 独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター廃棄物管理
  事業の変更の許可について(答申)
(6) 独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(南地区)の
  原子炉の設置変更許可(重水臨界実験装置及び高速実験炉原子炉施設の変
  更)について(答申)
(7) 独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(北地区)の
  原子炉の設置変更許可について(答申)
(8) その他

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、
霞ヶ関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催
案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
●原子力委員会には、調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されてい
ます。これらの部会や懇談会等は原則として一般に公開しており、どなたでも
傍聴することができます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームペ
ージでご覧いただけます。

●2月28日(火)に第14回新大綱策定会議を開催しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 事務局より、原子力発電のあり方に応じた今後の重要政策課題の整理(案)の
変更点及び「政策課題領域(8):放射性廃棄物管理・処分のシステム」の中間整
理について説明があり、議論が行われました。続いて、原子力発電・核燃料サ
イクル技術等検討小委員会の鈴木座長より、「核燃料サイクルの技術選択肢:
第1ステップのまとめ」の紹介がありました。次に事務局より、原子力人材・技
術基盤について説明があり、議論が行われました。
 専門委員からは、放射性廃棄物の処理について国が適切に関与するという表
現は曖昧であり、国が深く関与することを具体的に記載すべき、航空機産業は
人材・技術の空白期間があったために、現在でも欧米のレベルに追いつくのに
苦労していることから、原子力の人材維持・育成、技術の継承については国を
あげて組織的にやっていくべき、放射線利用はエネルギー利用と同程度の規模
があるにもかかわらず、放射線利用の分野における人材育成のデータが少ない
ので記載を充実すべき、等の意見がありました。
 
●3月1日(木)に第9回原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会を開催
しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 政策選択肢の議論に当たっての重要課題のうち、国際関係として『核燃料サ
イクルの国際的意義と課題』、『核燃料サイクルの多国間管理について』を有
識者からヒアリングを行い、議論が行われました。次に、事務局より、ステッ
プ2における政策選択肢の議論の進め方の説明がありました。
 専門委員からは、我が国がやっている核燃料サイクルによって核兵器不拡散
条約がいかなる影響を受けるのか、ワンススルーが核不拡散上問題を残すとは
どういう意味か、等の質問がありました。また、ステップ2の進め方について
は、再処理と直接処分を並存する政策選択肢について、意図的に並存すること
を選択するのか、結果的に並存するのかは区別するべき、等の意見がありまし
た。
 
●3月9日(金)に第27回原子力防護専門部会を開催しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 事務局より、パブリックコメントの募集を通じて同専門部会の報告書(案)に
寄せられた意見、意見に対する回答(案)、及び報告書(案)の修正(案)について
説明がありました。
 専門委員からは、信頼性確認の暫定的な代替措置である二人ルールについて
は、信頼性確認制度導入後も重要施設に対しては続けるべきではないか、等の
意見がありました。報告書等のとりまとめは部会長に一任され、部会での意見
を踏まえ報告書(案)を一部修正の上、最終報告書とし、原子力委員会に報告さ
れることとなりました。

●次週の専門部会等開催情報
・第15回新大綱策定会議を開催します。
 開催日時:平成24年3月13日(火) 9時00分〜12時00分
 開催場所:東海大学校友会館 阿蘇・朝日の間
      (東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル35階)
 議題:(1)核燃料サイクルに関する検討状況について
    (2)ブルーリボン委員会の報告書について
    (3)我が国の原子力政策の国際的な位置付けについて
    (4)原子力発電に係る論点整理について
    (5)その他

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

初物の価値
 
 東京赴任の際に持参したPS3ですが、原子力発電・核燃料サイクル技術等検
討小委員会の実務に追われる中、もはや映画などを見る余裕は全くなく、録画
した日々のニュースをタイムシフト&倍速再生で必死に追いかけるのがやっと
の状況です。初期型のPS3は最新型に比べるとずいぶんと大きく重いのですが、
Merrill Lynchの調査によれば、製造コストは販売価格を遙かに超える900ドル!
だそうです。機能や構造が合理化された結果として、今でこそ逆ざやが解消さ
れているようですが、さまざまな工業製品において、パイロット商品は利益が
出にくい場合が多いのが現実です。
 商業高速炉のパイロットプラントといえば、「もんじゅ」になろうかと思い
ます。もんじゅについては、多くの問題やご批判があるのは事実ですが、技術
的な観点から見れば、次のプラントでは建設コストも運用コストも下げていく
のが、エンジニアリングだと考えています。日本の資源制約を解放しうるポテ
ンシャルをもつ高速増殖炉ですが、使用済燃料中の有害物質を専門的に処理す
る機能に特化することも可能であり、小委員会ではこれも重要な技術選択肢で
あると位置づけています。そろそろ年季明けが見えてきたところですが、一エ
ンジニアとして、多様な可能性について検討・提案を続けていくことを通じて、
日本の将来に微力ながら貢献していければと考えています(実はこれが本業な
んです・・・)。
 (佐々)

●次号配信は、平成24年3月23日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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