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メールマガジン
第95号 原子力委員会メールマガジン 核燃料サイクルの選択肢提示にむけて

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.95━━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2012年2月10日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 鈴木委員長代理からひとこと 核燃料サイクルの選択肢提示にむけて
┣ 定例会議情報 J-PARC施設利用実験再開について
┃        平成24年度原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブに
┃        ついて
┃        「除染特別地域における除染の方針(除染ロードマップ)」
┃        について 等
┣ 部会情報等  第13回新大綱策定会議の開催について 等
┣ 事務局だより 核燃料サイクルの選択肢提示にむけて
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.htmlまで、ぜひお寄せください。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━

核燃料サイクルの選択肢提示にむけて
                             鈴木 達治郎

 あの3月11日から早くも11か月がたちました。今も不安な生活を余儀なくさ
れている福島の方々のことをひと時も忘れることなく、原子力委員会として最
も重要な仕事の一つである「原子力政策大綱」の策定に取り組んでいかなけれ
ばいけません。今春までに、核燃料サイクルの選択肢を提示する、という目標
のもと、原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会(以下「検討小委」)
では、1月からその議論を始めました。今回は、その目的と議論の進め方につ
いて説明させていただきます。
 議論は3段階で進めていきます。第1ステップは、「技術選択肢」についての
議論です。ここでは、まず核燃料サイクルの様々な技術選択肢について、その
特性を理解し、それらの得失について認識を共有することが目的です。我が国
は、使用済燃料を全量再処理し、将来はプルトニウムを主燃料とする「高速増
殖炉(FBR)」を利用する「FBRサイクル」をこれまで目指してきました。これに
加え、同じ高速炉でも廃棄物の「燃焼」(長半減期の核種を変換して廃棄物の
毒性や容量を減少させる)を目的とする「高速炉(FR)サイクル」、軽水炉(LWR)
から回収されるプルトニウムをLWRのみでリサイクルする「LWRサイクル」、プ
ルトニウムをリサイクルした後の使用済燃料は直接処分する「LWR限定サイク
ル」、再処理は行わず、全ての使用済燃料を直接処分する「ワンス・スルー」
の4つ、すなわち合計5つを検討することとし、まず、それぞれのサイクル技術
の特性を明確にします。
 第2ステップは、「政策選択肢」についての議論です。世界では、我が国の
現状路線である「全量再処理・リサイクル」と「直接処分(ワンス・スルー)」
の大きく2つの政策をとっている国がありますが、それに加え、「保留(条件が
明確になるまで決定を延期)」という政策をとっている国もあります。リサイ
クル政策をとっている国は、日本、フランス、ロシア、中国、インド等で、直
接処分政策をとっている国は、アメリカ、ドイツ、スウェーデン、スイス、カ
ナダ等です。お隣の韓国や台湾などは最後の「保留」政策をとっており、将来
再処理するかどうかを決定すると考えています。また、アメリカやスイスのよ
うに過去リサイクル政策を変更し、現在は直接処分政策をとっている国でも、
リサイクル技術の研究開発を続けて、将来の選択肢を確保しようとしている国
もあります。このように、各国の事情により核燃料サイクル政策は多様であり、
その特徴を整理することが第2ステップの大きな目的です。この際、将来の原
子力発電の規模がどうなるかによって、核燃料サイクルが影響されることにな
りますので、将来の原子力発電の規模(将来ゼロになる場合も含める)との関係
についても議論します。
 第2ステップのもう一つの重要な仕事は、「評価軸」の議論です。これは、
現在我が国が抱えている原子力政策の重要課題について、その克服にむけて核
燃料サイクル政策について議論することとします。たとえば、これまで策定会
議で上げられた課題としては「使用済燃料の安全な貯蔵・管理」、「エネルギ
ーセキュリティ(ウランの確保)」、「国際的な核不拡散・セキュリティ問題」、
「政策変更した場合の課題」などが上げられています。これらの整理が終われ
ば、いよいよ第3ステップに移ります。この際、時間軸の議論も重要であり、
今後10年間に取り組むべき課題と、より中長期的に取り組むべき課題も整理し
ます。
 第3ステップでは、より具体的に、それぞれの政策選択肢のもとで、将来ど
のようなシナリオが考えられるかを議論します。ここでは第1ステップで整理
した5つの技術選択肢を組み合わせて、将来の核燃料サイクルの可能性につい
て議論します。たとえば、「全量再処理」政策をとるにしても、将来FBRをめざ
すのかFRを目指すのかによって、将来のシナリオが異なってきます。現在の再
処理工場やその次の再処理工場の可能性についても、政策変更した場合の課題
を含め議論をいたします。第3ステップでは、総合資源エネルギー調査会にお
けるエネルギーミックスの議論を踏まえながら、できる限り定量的な評価を行
います。シナリオ毎に総費用や廃棄物の量、ウラン需要量など、政策判断にとっ
て重要な指標について評価することになります。
 以上、これらのデータや各委員の方々の意見を整理して、我が国にとっての
核燃料サイクル選択肢とその特徴、得失を整理し、提示することがこれからの
検討小委の大きな仕事となります。皆様のご意見、コメントなど、国民の皆様
にもぜひ積極的な参加をお願いいたします。

●次号は秋庭委員からのひとことの予定です!

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●1月31日(火)第4回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホームペ
ージに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】日本原燃株式会社再処理事業所廃棄物管理事業の変更の許可につい
て(諮問)(原子力安全・保安院)
<主なやりとり等>
 原子力安全・保安院より、日本原燃(株)が再処理事業所において、海外での
使用済燃料の再処理に伴い返還される低レベル放射性廃棄物ガラス固化体を受
入れ、貯蔵するための設備変更等を内容とする廃棄物管理事業の変更許可申請
を行っており、審査の結果、経済産業大臣は同申請を問題ないと判断している
ことから、当委員会に意見を聴きたい旨の諮問内容の説明がありました。
 
【議題2】J-PARC施設利用実験再開について(独立行政法人日本原子力研究開発
機構J-PARCセンター 永宮正治センター長)
<主なやりとり等>
 日本原子力研究開発機構J-PARCセンター 永宮センター長より、東日本大震
災からのJ-PARCの復旧状況と復旧後の各実験施設での試験再開状況の紹介があ
りました。
 各委員からは、電気や宿舎などのインフラが完全に復旧していない状況が、
各研究にどの程度影響を与えているのか、加速器駆動核変換技術について海外
と人材等の交流は進んでいるのか、等の質問がありました。

●2月7日(火)第5回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホームペ
ージに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】平成24年度原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブについて(文部科
学省) 
<主なやりとり等>
 文部科学省より、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故を踏まえた原子力
安全の一層の高度化を支える技術基盤を確保・充実するとともに、新たに顕在
化した科学的あるいは社会的な課題の解決に資するため、同イニシアティブに
おける「復興対策基礎基盤研究プログラム」を公募したことについて説明があ
りました。
 各委員からは、基礎基盤研究を行った後に、実際に社会に役立てるための方
策を考えているのか等の質問や、人文・社会科学系の研究者に公募の内容がき
ちんと伝わるようにするべき等の意見がありました。
 
【議題2】「除染特別地域における除染の方針(除染ロードマップ)」について(
環境省)
<主なやりとり等>
 環境省より、1月26日に公表された、現在の警戒区域及び計画的避難区域に
相当する除染特別地域の除染の進め方について説明がありました。
 各委員からは、住民の多様なニーズに応えるために、どのようなコミュニケ
ーションを計画しているのか、除染作業が地元の雇用につながるような配慮は
あるのか、等の質問がありました。

【議題3】北陸電力株式会社志賀原子力発電所の原子炉の設置変更(1号及び2号
原子炉施設の変更)について(答申)
<主なやりとり等>
 北陸電力(株)志賀原子力発電所1号炉及び2号炉の使用済樹脂タンクを1号及
び2号炉で共用化を図るための原子炉の設置変更許可申請について、同申請は
問題ないとの経済産業大臣の判断は妥当、とする答申が決定されました。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回定例会議は2月14日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。
(1)原子力産業セミナー2013の結果について(社団法人日本原子力産業協会)
(2)その他

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、霞ヶ
関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
●原子力委員会には、調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されてい
ます。これらの部会や懇談会等は原則として一般に公開しており、どなたでも
傍聴することができます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームペ
ージでご覧いただけます。

●2月7日(火)に第13回新大綱策定会議を開催しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 内閣官房より、平成24年4月1日に環境省の外局として発足を目指している原
子力規制庁に係る法律改正案等の説明がありました。続いて、原子力安全・保
安院より、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の技術的知見に関する
意見聴取会においてまとめられた、シビアアクシデント対策の中間取りまとめ
(案)について説明がありました。さらに、電気事業連合会より、原子力発電所
の安全性向上のための事業者の取組について説明がありました。
 その後、事務局より、原子力発電のあり方に応じた今後の重要政策課題の整
理(案)の変更点について説明がありました。
 専門委員からは、原子力安全調査委員会が独自の事務局を持っていないので、
規制庁から独立しているとは言えないのではないか、高レベル放射性廃棄物最
終処分場を選定するプロセスの時間管理を行うべき、世界が原子力発電を放棄
していない中で、日本が国際的取組として何が出来るのかを論じていくべき、
等の意見がありました。
 
●2月10日(金)に第26回原子力防護専門部会を開催しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 事務局より、技術検討ワーキング・グループにおける検討結果について報告
がありました。また、その検討結果を踏まえ、専門部会の報告書として「我が
国の核セキュリティ対策の強化について」(案)について議論を行いました。
 専門委員からは、医療行為に係る教育や訓練の充実を報告書内に盛り込むべ
き等の意見の他、報告書(案)の文章表現について議論がありました。
 報告書(案)は、本日のコメントを踏まえ修正された後、国民の皆様からのご
意見を募集することと致しました。

●次週の専門部会等開催情報
・第7回原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会を開催します。
 開催日時:平成24年2月16日(木) 10時00分〜12時00分
 開催場所:全国都市会館 第2会議室
     (東京都千代田区平河町2−4−2)
 議題:(1)核燃料サイクルの技術選択肢の評価について
    (2)政策選択肢に関する重要課題について
    (3)その他

・第20回原子力試験研究検討会を開催します。
 開催日時:平成24年2月17日(金) 10時00分〜12時00分
 開催場所:中央合同庁舎第4号館 4階 共用第3特別会議室
     (千代田区霞が関3-1-1)
 議題:(1)平成22年度終了課題の事後評価結果について
    (2)その他

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

目に見えないものの認識と原子力政策 <Part2>
 
 前回のメルマガ(2010年12月3日号)では、北京出張の際、火力発電所が主要
因のスモッグによる視界の悪化と喉や目の痛みを体験し、「見えない新鮮な空
気」のありがたさや、「見えない電気」を供する原子力発電の存在を再認識し、
最悪な事態を体験せず危機対策ができるか、と述べていた。あれから1年、皮
肉にも社会が原子力発電に注目し、汚染が見えない「空気」に困り、停電で「
電気」の存在も再認識することとなった。
 前回のメルマガに、人は目に見えないもの、実体験のないもの、慣れたもの
に対する「存在」「感謝」「危機」の意識が鈍いと述べた。では今回、様々な
ことを再認識し、体験し、高い意識に変わったとすると、何をするか、何がで
きるか。国民全体が考えるよい機会となり、真価が問われる正念場となるが、
それが最悪の事態を伴った結果というのは残念というほかない。
 個人的には、報道による受け身の情報では、信じられないという気持ちが強
いせいか実感を伴わない感覚があった。まさに自分で感じないと意識が高まら
ないのだ。被災地に対して何か行動したいという気持ちと、直接自分の目で確
かめたいとの思いから、11月に岩手県山田町にボランティアに行った。石巻や
宮古市など、海岸線をバスで北上したため、津波の威力を延々と見せつけられ
た。マンションの4階まで窓が全部割れ、360°見渡す限りの平野には家々があっ
たと聞き、テレビ画面では実感出来ない信じがたい津波の体積を感じとること
ができた。また、何艘もの船がかなり内陸の畑に点々と転がっていた。
 今、国際班の業務として、アジア原子力協力フォーラム(Forum for Nuclear
 Cooperation in Asia)という放射線利用や原子力発電などのアジア地域にお
ける原子力協力のための国際会議を担っている。アジア各国は、今回の事故後
も、原子力発電の導入計画を引き続き保持しており、エネルギー問題や食糧問
題、医療分野の改善などにおける原子力利用の期待は非常に高い。今後、アジ
ア地域において二度と原子力事故を起こさないためにも、最悪の事態を経験し
てしまった国として、貝に閉じこもるのではなく、アジア各国に、得られた知
見をわかりやすく、透明性を持って発信することが重要と考える。
 アジア地域では津波や地震といった自然災害への備えは共通の課題である。
アジア各国の方も現地を直接見ることで日本の現状を正確に認識でき、何か得
ていただけるのではという観点から、昨年12月に行われたFNCA大臣級会合では、
各国出席者に津波や地震の被災状況や復興状況、除染の実証試験を見ていただ
くべく、福島県南相馬市への視察を企画した。大臣4名を含む海外参加者32名
が積極的に参加され、各国の関心やニーズに合致した企画ができたと感じてい
る。FNCAという大臣クラスが招聘できる貴重な枠組みを最大限活用し、アジア
各国と更なる強い連携と信頼で結ばれるよう、またアジアにおける原子力安全
強化を目指し、FNCAを通して今後とも情報発信や協力を行っていければと思う。
(濱田)

●次号配信は、平成24年2月24日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
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