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メールマガジン
第86号 原子力委員会メールマガジン 国際的視野から見た日本の課題

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.86━━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2011年9月30日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 大庭委員からひとこと 国際的視野から見た日本の課題
┣ 定例会議情報 東京電力(株)福島原子力発電所事故による原子力損害賠償
┃        の状況について
┃        我が国のプルトニウム管理状況について
┃        農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)について
┃        原子力委員会技術等検討小委員会の設置について(案)
┃        国際原子力機関(IAEA)第55回総会の結果概要について
┃        鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張報告について 等
┣ 部会情報等  第6回新大綱策定会議の開催について 等
┣ 事務局だより 業務雑感(その2)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.htmlまで、ぜひお寄せください。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━

国際的視野から見た日本の課題
                              大庭 三枝

 今週、新大綱策定会議を再開した。多くの方々が故郷を離れることを余儀な
くされている、このタイミングでの再開についてはいろいろとご意見やご批判
もあると思う。会議では多くの委員から、畑村委員長の下での東京電力福島第
一原子力発電所に関する「事故調査・検証委員会」が年末に取り纏める中間報
告を待ち、事故原因が明確になった上で検討すべきであるというご意見をいた
だいた。また、一年間を目途に新たな大綱を策定するというスケジュールにつ
いても拙速ではないかとのご批判を受けた。
 最優先事項は、避難されている方々のふるさとへの帰還を早急に実現するこ
とである。また、策定委員の先生方のタイミングやスケジュールに関するご指
摘ももっともであると考えている。他方、原子力のあり方が総合的なエネルギ
ー政策の方向性と不可分であることが自明であるならば、エネルギー・環境会
議や総合資源エネルギー調査会といった政府関係機関によるエネルギー政策そ
のものの抜本的な見直しと十分な連携の下で原子力政策の方向性を定めるべき
である。原子力政策のあり方を決める際に、今回の事故の十分な調査を踏まえ
た上での冷静かつ客観的な議論を求めるという私自身のスタンスに変わりはな
い。今後の議論において、前述の中間報告をはじめ、多くの事故原因の科学的
分析を十分に活かす努力をしていくつもりである。
 会議においては、細野大臣より、原子力のコストについての議論の必要性と
とともに、国際情勢も視野に入れた検討をすべきであるという強いご示唆をい
ただいた。国際的な視野から原子力のあり方を検討する場合、主に二つの視点
から考える必要がある。まず、エネルギー・セキュリティや日本の国力の確保
といった、日本自身の国益に直接関わる視点である。もう一方は、今後の原子
力政策の如何に依らず、これまで原子力に関する技術と知見(今回の事故の経
験も含む)を蓄積してきた日本が、それらを活用しながら国際社会の一員とし
ての責務を果たしつつ、いかに国際社会全体の利益増進を図っていくのか、
という視点である。
 前者に関して多くの方々が指摘しているように、資源の乏しい日本における
エネルギー安定供給の観点から、代替エネルギーの充実はもちろん前提として、
原子力が果たすべき役割の現実的な評価をすべきである。日本が島国でありま
たエネルギーの共同確保・供給が実現し得るような地域環境にないことも考慮
に入れるべきである。それだけでなく、原子力という、研究開発の裾野の広い
技術を保持していること自体が持つ国益上の戦略的な重要性も念頭に置くべき
であろう。
 後者については、今月のIAEA総会における議論や各国の意見表明において見
られたように、今後も多くの国が原子力発電を維持する、あるいは原子力発電
の新規導入を進めていく意思を表明しているという現実を認識すべきであろう。
すなわち、エネルギーの安定供給や地球環境問題への対応という観点から、
原子力が期待されている状況が現に存在する。であるからこそ、国際社会にお
いて、安全性の担保への関心がよりいっそう高まっているのである。今回の事
故から得られる知見を原子力発電に関わる国々と共有する努力を行い、また日
本の持つ技術力を生かしつつ、世界における原子力発電の安全性を高める取組
に積極的に関与することは、国際社会の一員としての日本の責務である。
さらに、今回の事故で問題点が顕在化した核セキュリティ、また今後も原子力
導入国が拡大することによりいっそう重要となると考えられる核不拡散につい
て、これまで以上にどのような取組を進めていくかも、我が国にとっての重要
な課題である。
 避難されている方々のふるさとへの帰還の実現が喫緊の課題であることを改
めて認識し、また国民の皆様の痛みを重く受け止めつつ、国際的な視点を踏ま
えて大綱策定に取り組みたいと考えている。

●次号は尾本委員からのひとことの予定です!

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●9月20日(火)第36回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホーム
ページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】東京電力(株)福島原子力発電所事故による原子力損害賠償の状況に
ついて(経済産業省、東京電力株式会社)
<主なやりとり等>
 経済産業省から、東京電力による損害賠償の仮払い状況、国の仮払い及び東
京電力の本補償における賠償範囲などについて説明がありました。また、東京
電力から、補償基準や今後のスケジュール等、本補償に向けた取組の進め方に
ついて説明がありました。
 委員からは、計画的避難区域や特定避難勧奨地点の方々にも仮払いがされて
いるのか、各種給付金等と損害賠償金との調整についてどのような検討を行っ
ているかなどの質問がありました。
 
【議題2】我が国のプルトニウム管理状況について
<主なやりとり等>
 内閣府より、我が国が管理する分離プルトニウムの量と、その管理場所につ
いて、平成22年末時点におけるデータの説明がありました。
 委員からは、国内の保管中の分離プルトニウムの総量が昨年度から減ってい
る理由は、プルサーマルによるものかなどの質問がありました。

【議題3】鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張報告について
<主なやりとり等>
 鈴木委員長代理より、9月3日から7日にかけてスリランカへ出張した結果に
ついて報告がありました。委員長代理は、ネゴンボで開催された「途上国のた
めのエネルギー選択肢」の会議に出席し、「福島原子力発電所事故から学ぶ教
訓と生じ得る影響」と題した特別講演を行いました。また、パラデニア工科大
学等の大学で講演を行ったほか、2004年に発生した津波の被災地の視察やスリ
ランカ原子力庁高官等と意見交換を行いました。
 委員からは、パグウォッシュ会議は誰がイニシアチブをとっているのか、
講演した大学の学生の原子力に対する取組について感じたことは何かなどの質
問がありました。

【議題4】新大綱策定会議・研究開発専門部会の構成員について
<主なやりとり等>
 新大綱策定会議の構成員であった青山繁晴委員(株式会社独立総合研究所代
表取締役社長)、大橋弘忠委員(東京大学大学院工学系研究科教授)が退任さ
れ、新たに海老原紳委員(住友商事株式会社顧問(元在英国日本国大使))、
大橋忠晴委員(日本商工会議所副会頭(川崎重工業株式会社取締役会長))、
金子勝委員(慶應義塾大学経済学部教授)、首藤由紀委員(株式会社社会安全
研究所代表取締役所長)、山口彰委員(大阪大学大学院工学研究科教授)が就
任されました。また、研究開発専門部会の構成員であった小森明生委員(電気
事業連合会原子力開発対策委員会前総合部会長)が退任され、新たに森中郁雄
委員(電気事業連合会原子力開発対策委員会総合部会長)が就任されました。

●9月27日(火)第37回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホーム
ページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)について(農林水産省)
 農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)の開発の取組について、これま
でに得られた研究成果や地目(水田、畑)や放射性セシウム濃度に応じた農地
土壌の除染技術の考え方について説明がありました。
 委員からは、汚染土壌を減容化する方法は考えているか、環境省とコミュニ
ケーションを取りながら実施しているかなどの質問がありました。

【議題2】近藤原子力委員会委員長の海外出張について
 近藤委員長より、9月28日から10月1日にかけてポーランドへ出張することに
ついて説明がありました。ワルシャワで開催される第2回国際原子力エネルギ
ー協力フレームワーク(IFNEC)執行委員会会合(閣僚級会合)に出席し、福
島第一原子力発電所事故の現状についての報告や海外の原子力関係者と意見交
換を行う予定です。

【議題3】原子力委員会技術等検討小委員会の設置について(案)
 原子力委員会は、原子力発電・核燃料サイクルの総合評価に資するデータの
整理を行うために小委員会を設置することを決定しました。また、委員会の名
称については、原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会とすることに
なりました。今後、第1回小委員会が10月中に開催され、整理結果については、
適宜原子力委員会に報告される予定です。

【議題4】尾本原子力委員会委員の海外出張報告について
 尾本委員より、9月14日から16日にかけて英国へ、17日から23日にかけてオ
ーストリアへ出張した結果について報告がありました。英国では、ロンドンで
開催された世界原子力協会シンポジウムに出席し、福島第一原子力発電所事故
について講演し、関係者と意見交換を行いました。また、英国エネルギー気候
変動省(DECC)を訪問し、関係者と意見交換を行いました。オーストリアでは、
ウィーンで開催された国際原子力機関(IAEA)第55回総会に出席し、IAEAの幹
部等関係者との意見交換などを行いました。
 委員からは、世界原子力協会シンポジウムではカーネギー財団の行動規範に
ついて議論が行われたか、低炭素電源を導入するためのメカニズムの議論はど
うであったかなどの質問がありました。

【議題5】国際原子力機関(IAEA)第55回総会の結果概要について(内閣府・
外務省)
 内閣府より、9月19日から23日にかけてウィーンで開催されたIAEA第55回総
会の結果として、細野大臣による政府代表演説や東京電力福島原子力発電所事
故に関する報告会等の概要について報告がありました。また、外務省から同総
会における議題の中から主要な決議の内容やその投票結果について報告があり
ました。
 政府代表演説では「事故を一日も早く収束させ、検証を行い、教訓を国際社
会と原子力安全の強化に向けたIAEAの国際的取組に反映させていくことは我が
国の責務であり、IAEAの原子力安全に関する行動計画の実施に全力を傾注して
いくこと」等が表明されました。
 委員からは、IAEAの原子力安全に関する行動計画の実行については、各国に
判断が委ねられているという理解でよいか、福島の事故を踏まえて核セキュリ
ティについてどのような議論があったかなどの質問がありました。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回定例会議は10月4日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。
・ベトナム電力公社との原子力発電導入可能性調査実施に関する契約の締結に
ついて(日本原子力発電株式会社 常務取締役 野中洋一氏)
・ベトナム電力公社とのニントゥアン第二プロジェクトに関する協力覚書の締
結について(国際原子力開発株式会社 業務執行取締役 高橋祐治氏)
・国際原子力エネルギー協力フレームワーク(IFNEC)第2回執行委員会会合及
び第3回運営グループ会合の結果について
・その他

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、
霞ヶ関の合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
●原子力委員会には、調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されてい
ます。これらの部会や懇談会等は原則として一般に公開しており、どなたでも
傍聴することができます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームペ
ージでご覧いただけます。

●9月27日(火)に新大綱策定会議(第6回)を開催しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 冒頭に中塚内閣府副大臣よりご挨拶をいただき、新大綱策定会議における議
論に期待することなどが示されました。続いて、内閣府、文部科学省、原子力
安全・保安院、原子力災害対策本部原子力被災者生活支援チーム、原発事故経
済被害対応室及び東京電力から、東京電力福島原子力発電所事故の影響や収束
への取組状況、原子力損害賠償に係る取組など、これまでの事故への対応状況
について説明がありました。
 その後、各委員から、今後の審議に関して意見が述べられ、今後の原子力の
あり方については、これまでの議論は白紙に戻し、原発依存度をゼロとするこ
とも含め、様々な要因を考慮して議論すべき、エネルギー基本計画の見直しの
議論とはしっかり調整すべき、発電コストについては運転時のコスト以外の要
因も含め検討すべきなどの意見が述べられました。
 最後に、遅参された細野内閣府特命担当大臣よりご挨拶をいただき、官邸等
での議論も注視しつつ、徹底したコストの議論や国際的問題も視野に入れた議
論等を期待する旨が示されました。

●10月3日(月)に新大綱策定会議(第7回)を開催します。
開催日時:平成23年10月3日(月) 15時00分〜18時00分
開催場所:全国都市会館 大ホール
     (東京都千代田区平河町2−4−2)
議題:・再開後の新大綱策定会議において議論すべき点について
   ・その他

●10月4日(火)に第4回東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措
置検討専門部会(第4回)を開催します。
開催日時:平成23年10月4日(火) 15時00分〜17時00分
開催場所:東海大学校友会館 阿蘇の間 
     (東京都千代田区霞が関3−2−5 霞が関ビル35階)
議題:・中長期措置に係る研究開発項目について
   ・中長期措置に係る研究開発体制について
   ・その他

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

業務雑感(その2)

 現在のポストに着任し、1年半が過ぎました。原子力防護、原子力予算及び
諮問案件審査が主な業務ですが、1年目はその3分野がバランスした業務配分で
した。原子力防護の業務で見ると、1年目は丁度、IAEAの核セキュリティに係
る基本文書や勧告文書の作成作業に当たり、慣れない英文と悪戦苦闘していま
した。原子力予算は7月の原子力予算基本方針のとりまとめ、9月、3月の原子
力関係経費のとりまとめと季節的に多忙の時期が集中する業務が中心でした。
また、審査案件は平均月2件でコンスタントに諮問・答申業務を行っていまし
た。1年目の年末からは新大綱策定会議も始まりました。

 2年目に入る前、大きな転機がありました。福島第一原子力発電所事故です。
福島対応では、原子力政策担当室全員が交代で業務に当たり、室の中心業務と
なりました。原子力防護業務の2年目は、1年目に作成作業を行ったIAEAの勧告
文書が発行され(基本文書も発行間近)、国内への規制反映のため、原子力防
護専門部会でこの9月に基本文書を参考に我が国の核セキュリティに係る基本
的考え方をとりまとめました。また、ワーキング・グループ(WG)を設置し、
福島事故の教訓の反映、勧告文書の規制への取り込みの検討を開始しました。
最近は部会、WGが立て続けにあり、ハードな状況が続いています。原子力予算
は復興、安全が中心となり、予算作業スケジュールも地震対応の影響で例年よ
り1ヶ月遅れとなりました。諮問案件審査は事故後、現在まで件数はゼロ件で
す。また、2年目のこれらの業務を進める一方で原子力行政の大きな変化(安
全規制の見直し、原子力安全庁の設置準備等)が進んでいます。

 業務を取り巻く環境のこのような大きな変化は今までの職場経験の中でも初
めてで、着任当初には全く想像のできないものでした。業務も2年目の方がハ
ードになってきていますが、なかなか経験できない機会と捉え、原子力行政に
おける自分の立場を忘れることなく、今後とも微力ながら尽力していきたいと
考えています。
(加藤(眞))

●次号配信は、平成23年10月14日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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