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メールマガジン
第81号 原子力委員会メールマガジン 「世界の趨勢」における日本の立ち位置

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.81━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
           2011年7月22日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 大庭委員からひとこと 「世界の趨勢」における日本の立ち位置
┣ 定例会議情報 IAEA閣僚会議の結果報告
┃                アジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のため
┃        の基盤整備に向けた取組に関する検討パネル」第3回会合
┃        の開催結果について
┃        平成24年度原子力関係経費の見積りに関する基本方針
┃        (案)について
┃        東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措置検
┃        討専門部会の設置について(案)
┃        今後の原子力政策に関する有識者ヒアリング 等
┣ 部会情報等  原子力防護専門部会(第22回)の開催について
┣ 事務局だより 雑感
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.htmlまで、ぜひお寄せください。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
「世界の趨勢」における日本の立ち位置
                               大庭三枝

 ワールドカップでのなでしこジャパンの初優勝は、震災以降気鬱気味になっ
てきた日本人にとって久しぶりの明るいニュースだった。このような偉業を成
し遂げることができたのは、強固な精神力、体力及び技術力からなる多面的な
能力を個々の選手が高いレベルで獲得していたこと、そして監督の優れたリー
ダーシップの下で選手間のチームワークが十分に醸成されていたことによるの
だろう。どのようなことでも、複数のメンバーで大きな事を進めるためには、
個々人の高い能力とともにチームワークが必要なのである。折しも、福島第一
原発の事故収束に向けた新たな工程表が示されている。避難されている方々に
一刻も早く安心していただくためにも、関係機関には一体となってゴールに邁
進して欲しい。
 さて、ドイツとイタリアをはじめとするヨーロッパの複数の国が、脱原発へ
と政策の舵を切った。もともとヨーロッパには原発導入をせず、再生可能エネ
ルギーの推進に熱心であった国が存在していたこととも合わせ、「脱原発は世
界の趨勢」との議論も散見される。我が国も、福島原発の事故を受けて、今後
の原子力のあり方について見直さねばならないことは必至であり、その際にヨ
ーロッパにおける脱原発国の例は参考にはなる。特に、近年のドイツが再生可
能エネルギーを短期間で急速に拡大した経験について、日本が学ぶべき点は多
い。
 そのことを念頭に置いても、「脱原発は世界の趨勢」という言説にはどうも
違和感を覚えるのである。アメリカ、フランス、イギリス、ロシアといった従
来からの超大国及び大国が、原発の維持または推進を堅持していることもその
理由なのだが、私の覚える違和感は、この言説があまりにも古典的なヨーロッ
パ中心の見方で「世界の趨勢」を捉えすぎていないか、ということから来るも
のである。中国、インドをはじめとする新興国は、国内における電力需要を賄
うため、再生可能エネルギーの更なる導入とともに安全性の一層の確保を謳い
つつ、原発の拡大路線を維持している。途上国も、国内のインフラ整備やエネ
ルギーセキュリティ確保の一環として、原発の導入を望んでいる国が多い。こ
れらの潮流をどう捉えるべきだろうか。
 もし、こうした新興国や途上国の動きを、日本のような先進国とはあまり関
係のない世界の話であるという感覚で捉えているなら、それは二つの意味で問
題だと思う。一つは、新興国の政治的・経済的影響力の増大が、今や国際社会
の趨勢に大きく影響を与えるとともに、これら諸国が実際に国際社会の運営に
深く関わりつつあることである。欧米諸国や日本で構成される先進国のみなら
ず、新興国も加えたG20が、金融・通貨をはじめとする世界の様々な諸問題に
ついての方向性を定める枠組みとしての存在感を高めていることもその表れで
ある。よって今や「世界の趨勢」と言うならば、新興国の動きをも視野に入れ
ないのは片手落ちである。
 もう一つ、アジアに位置する日本にとって、中国やインド、韓国などの近隣
の新興国・途上国との関係は、今後一層重要になっていくであろう。日本は、
それらの国々の動向を特に注視せざるを得ないのである。
 日本の中で原発のあり方を具体的にどう決定づけるかは、国内における今後
の政策的な議論に委ねられよう。ただ、日本がどのような結論を出すにせよ、
世界の少なからぬ国々は原発を持ち続けるのである。これまでに日本が原発の
運転を通じて培ってきた経験、そして今回の福島の事故を踏まえての知見を、
これらの国々がより安全で安定的に原発を利用していくために役立てる努力を
することは、日本の責務と考えるべきである。

●次号は尾本委員からのひとことの予定です!

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●7月12日(火)第25回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】今後の原子力政策に関する有識者ヒアリング〜原子力発電の経済性
について〜(京都大学教授 植田和弘氏)
<主なやりとり等>
 原子力発電の経済学的諸問題や発電原価から見た経済性について説明があり
ました。特に、発電原価は結果の数値だけでなく、計算の想定条件も明らかに
した上で議論すべきであることなどが述べられました。
 委員からは、福島の事故を踏まえて、原子力発電の持つリスクをどう考えた
らよいか、発電原価を考える上で、原子力に関する財政支出についてどのよう
に評価するのが適切かなどの質問がありました。

【議題2】IAEA閣僚会議の結果報告(内閣府参与 広瀬研吉氏)
<主なやりとり等>
 6月20日から24日に開催されたIAEA閣僚会議の結果について説明がありまし
た。会議では、IAEA加盟国の閣僚級によるセッションが開催され、原子力安全
に関する閣僚宣言が採択されました。また、東京電力福島原子力発電所事故に
関する暫定的な専門家の評価等に関するセッションなどが開催されました。
 委員からは、国際的な安全基準における日本の役割は何か、規制機関のあり
方についてどのような議論があったかなどの質問がありました。

【議題3】アジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のための基盤整
備に向けた取組に関する検討パネル」第3回会合の開催結果について
<主なやりとり等>
 内閣府より、7月5日、6日にインドネシア(ジャカルタ)で開催された第
3回パネル会合の開催結果について説明がありました。パネル会合では、FNCA
参加12か国が福島第一原子力発電所事故の情報や、そこから学んだ知見や教訓
について共有するとともに、アジア地域における原子力安全の強化対策や、原
子力発電所における人材育成について議論が行われました。
 委員からは、FNCAとして安全についての具体的なプロジェクトの実施につい
ての議論がなされたか、国民からの信頼回復の必要性についての提案がなされ
たかなどの質問がありました。

【議題4】尾本原子力委員会委員の海外出張報告について
<主なやりとり等>
 尾本委員より、6月26日から30日にかけて米国へ出張した結果について報告
がありました。委員は、フロリダで開催された米国原子力学会2011年年次大会
に出席し、特別セッションにて福島第一原子力発電所の事故に関する説明を行
い、関係者らと意見交換を行いました。

●7月19日(火)第26回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】今後の原子力政策に関する有識者ヒアリング〜原子力安全規制の在
り方について〜(東京大学教授 城山英明氏)
<主なやりとり等>
 今後の原子力安全規制と社会的意思決定について、特に、福島第一原子力発
電所事故後の課題として、規制機関の独立性確保や統合化の必要性、地方自治
体と国の役割分担の必要性などについて説明がありました。
 委員からは、規制機関に対する監査機能について海外ではどのように確保さ
れているか、複数の省庁が担っている安全規制の役割を一つの独立した規制機
関に持たせるにはどのようにすべきかなどの質問がありました。

【議題2】平成24年度原子力関係経費の見積りに関する基本方針(案)につい
て
<主なやりとり等>
 原子力委員会は、「平成24年度原子力関係経費の見積りに関する基本方針に
ついて」を決定しました。同方針には、福島第一原子力発電所事故への対応が
喫緊の課題であり、原子力災害対策本部の定めたロードマップにおける中長期
的課題への対応や原子力安全確保対策の強化等、関係府省が目指すべき重要な
政策目標が示されています。

【議題3】鈴木原子力委員会委員長代理の出張報告について
<主なやりとり等>
 鈴木委員長代理より、7月1日から7月4日にドイツ、7月5日から7日に
英国へ出張した結果について報告がありました。ドイツでは、第59回パグウォ
ッシュ年次大会に出席し、福島第一原子力発電所事故とその教訓についての特
別講演等を行いました。英国では、英国上院科学技術委員会公聴会及び英国議
会科学技術事務局セミナーにて、福島第一原子力発電所事故についてパネリス
トとして参加しました。また、英国原子力廃止措置機関等の関係者と意見交換
を行いました。

【議題4】新大綱策定会議・研究開発専門部会の構成員について
<主なやりとり等>
 新大綱策定会議及び研究開発専門部会の構成員であった五十嵐委員(一般社
団法人日本電機工業会原子力政策委員会前委員長(株式会社東芝執行役上席常
務))が退任され、新たに羽生委員(一般社団法人日本電機工業会原子力政策
委員会委員長(株式会社日立製作所執行役常務))が就任されました。また、
新大綱策定会議の構成員の田中委員(東京大学大学院工学系研究科教授)が再
任されました。

●7月21日(木)第27回臨時会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。
【議題1】東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措置検討専門部
会の設置について(案)
<主なやりとり等>
 原子力委員会は、福島第一原子力発電所における中長期の取組のあり方、効
果的な技術開発課題及び国際協力のあり方を検討するため、専門部会を設置す
ることを決定しました。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回定例会議は7月26日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。
・今後の原子力政策に関する有識者ヒアリング〜今後の津波防災対策の基本的
考え方について〜(関西大学社会安全学部長 河田惠昭氏)
・「我が国のテクネチウム製剤の安定供給」に向けてのアクションプランにつ
いて(一般社団法人日本核医学会理事 井上登美夫氏)
・その他

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、霞
ヶ関の合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や
配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
●原子力委員会には、調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されてい
ます。これらの部会や懇談会等は原則として一般に公開しており、どなたでも
傍聴することができます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームペ
ージでご覧いただけます。

●7月25日(月)に原子力防護専門部会(第22回)を開催します。
開催日時:平成23年7月25日(月) 10時00分〜12時00分
開催場所:中央合同庁舎4号館 12階 共用1214特別会議室
     (東京都千代田区霞が関3−1−1)
議題:・核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)について
   ・その他

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
雑感

 7月1日の異動は、社会人になってこの方、15年以上も研究に携わってきた
この身に、大きな環境変化をもたらした。仕事の段取りはこれまでの自分の引
き出しにないものも多く、落ち着かない毎日の中、日本の原子力をどうするか
と常に考える問題意識の高い人達と接する機会も多い。身の縮む思いをするこ
ともしばしばで、まだまだ相対していく自信は持てないでいるが、この環境の
変化を今までの自分になかったものを身に着けるチャンスにできればという前
向きさを持ち続けたい。
 環境の変化といえば、これまでにも異動がなかったわけではなく、ドイツに
滞在する機会も頂いた。自分の意志で環境を変えるのは勝手だが、巻き添えを
食った家族、殊に我が子たちにとっては迷惑もいいところだったろう。それで
も同じような境遇に置かれた多くの子供たちがそうであるように、我が子たち
も頼りなくも日々楽しく過ごせるようになっていった。外国語のスキルという
のも重要に違いないが、環境の変化にしたたかに適応できたことが将来にわた
って彼らの自信になってくれればというのも、こちらの勝手な思いだろうか。
 好むと好まざるとにかかわらず、環境の変化は時にひどく理不尽に身に降り
かかる。私の身の上話とはまったく異なる次元ということは承知の上だが、あ
の3月11日理不尽な変化の波が多くの人に押し寄せた。それでもあれから4ヶ
月が過ぎ、最近では新しい生活に適応していこうという人々が報じられている
。まだ復興への期待の象徴としての報道かもしれない。あの日の意味は被災し
た方々にとって一様ではなく、要する時間はその重みに依存するだろうが、子
供たちを含め人間には、変化してしまった環境に適応していく力が備わってい
ると信じたい。
(加藤(徹))

●次号配信は、平成23年8月5日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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