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第5号 原子力委員会メールマガジン 2008年4月18日号
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@mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
                        2008年4月18日号
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.4.18━━

┣ トピックス   伊藤委員よりひとこと
┣ 定例会議情報  大間原子力発電所の原子炉の設置について(答申)など
┣ 部会情報    放射性廃棄物の処理・処分に関する政策評価 など
┣ 読者コーナー  
┣ 事務局だより
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━・・・━ トピックス 伊藤委員よりひとこと ━・・・━━・・・━━

 山桃の郷   伊藤隆彦

ヤマモモは中部電力浜岡原子力発電所が立地する旧浜岡町(現在は、旧浜岡町
と、旧御前崎町が合併し静岡県御前崎市となっています)の「町の木」です。

6月のころ、大きいものは直径2センチを超える赤い実が鈴なりに実ります。ま
れには白い実もあります。樹高20メートルを超える大木もあり、実を口に含む
と甘酸っぱい味が口の中に広がります。

私は今、原子力委員2年目ですが、一昨年、2006年暮れまでは中部電力で原子
力発電に約40年携わり14年弱を浜岡原子力発電所に勤めました。末の息子は浜
岡町で生まれました。

この山桃の郷は私の第2の故郷でもあります。

昭和42年9月、この山桃の郷、旧浜岡町に中部電力は原子力発電所の建設を申
し入れました。その時の町の様子を、今は故人となられました当時の浜岡町長
はその著書「山桃の郷」の中で「青天のへきれき、原子力発電所の立地の申し
入れ」と書かれています。

遠州灘に面し、人口1万7千人、農業とお茶の町、海岸の砂丘に防風のため植
えられた松の林では珍味と言われる松露(しょうろ)がまだ採れ、砂浜のハマ
ユウの下ではキツネが子育てをしていたという町で暮らしていた方々にはまさ
に青天の霹靂であったと思います。

昭和46年3月の着工に至るまでの、地元の方々の200回を超える協議や勉強の会、
遠く国道1号線を箱根越えてバスに乗っての東海発電所の見学などの御苦労は
「山桃の郷」に詳しく書かれております。

その後、中部電力は1基ずつ建設の申し入れを行い、現在5基が操業しています。
旧浜岡町の人口も約2万4千人まで増えました。

この歴史の中で私にとって忘れられない、また忘れてはならないと心に刻んで
いる、言葉があります。

昭和49年に浜岡2号機が起工していますが、その折発電所建設に対する地元の
意向集約のために組織されました対策協議会の会長さんが残された言葉です。

「私はしかし、今もって原子力の安全性について、絶対安心だとは思っていな
い。だが中部電力のあそこの人々が必ず安全にやってくれる、という「信頼感」
があるだけだ」。

2001年に浜岡原子力発電所から名古屋の本店に転勤の折、ヤマモモの木の
苗を持ち帰り、庭に植えました。まだ実はなりませんが、この木を見るたびに
「信頼」の重みを噛みしめ直しています。

実がなるまでしっかり育てなければと思っています。



●次号は近藤委員長からひとことの予定です!


━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━
●4月8日(火)第19回定例会議の概要は以下のとおりでした。
 ・IRRS(総合的規制評価サービス)報告書について
 <主なやりとり>原子力安全・保安院から報告書の概要について説明があり
 ました。原子力政策大綱では、国は「国内外に存在する規制活動の品質監査
 機能を効果的に活用するなどにより自らのあり方を評価し、取組の方法や規
 制法制のあり方について改良・改善を図っていくべきである」との基本的考
 え方が示されていますが、委員からは、今回はそれに沿った取組として評価
 できるとのコメントがありました。
 <ことばの解説>IRRS(Integrated Regulatory Review Service)とは、
 国際原子力機関IAEAが提供する総合規制評価サービスのことです。原子
 力安全・保安院及び原子力安全委員会は、平成19年6月、このIRRSを
 受け入れ、原子力安全規制に係る我が国の法制度、組織等について、総合的
 なレビューを行いましたが、今般、その結果について報告書がまとまり、公
 表されました。

 ・「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」等の改訂に伴う耐震安全
 性評価に関する原子力事業者等からの報告等について
 <主なやりとり>原子力安全・保安院からの説明に対して、委員からは、耐
 震安全性の評価については特に原子力施設の立地地域での丁寧な説明が重要
 との意見や、原子力安全・保安院と地域社会とのコミュニケーション活動に
 ついてはIRRSでも評価が高かったところなので、引き続き取り組むべき
 であるというコメントがありました。


●4月20日(月)第20回定例会議の概要は以下のとおりでした。
 ・日本の軍縮・不拡散外交に関する意識調査について
 <主なやりとり>外務省からの説明に対し、軍縮・核不拡散に係る研究資金
 の拡充や国際的なサポートも重要ではないか、また、国際世論をリードでき
 る力を持つオピニオンリーダーの養成にも力を入れるべきではないかといっ
 たコメントがありました。

 ・電源開発株式会社大間原子力発電所の原子炉の設置について(答申)
 <主なやりとり>原子炉の設置申請について、平和利用、計画的遂行、経理
 的基礎の各観点から、法律に定められた許可の基準に適合しているという経
 済産業大臣の判断を、原子力委員会としても妥当であると認めました。

 ・「地球環境保全・エネルギー安定供給のための原子力のビジョンを考える
 懇談会」の廃止について
 <ご参考>去る3月13日に取りまとめられた本懇談会の報告は、こちらに
 掲載しています。
  http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/kettei080313.pdf


●次回は4月22日(火)に開催します。議題は以下の予定です。
 ・原子力平和利用推進と核不拡散強化のための提言
 ・近藤原子力委員会委員長の海外出張について


●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。
 定例会議は毎週火曜午前、霞ヶ関の合同庁舎4号館で開催しています。
 どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料はすべてホームページでご覧
 いただけます。


━・・・━━ 部会情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━
●原子力委員会には、下部組織として部会や懇談会等が設けてあり、これらの
 会合でも調査審議を行っています。これらの部会や懇談会等は原則として公
 開しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料はすべてホーム
 ページでご覧いただけます。

●本日、4月18日(金)の政策評価部会(第23回)の概要は以下のとおり
 でした。
  ・放射性廃棄物の処理・処分に関するご意見聴取
  ・「ご意見を聴く会」開催結果の報告
  ・これまでの政策評価部会等における議論の整理
 <主なやりとり>崎田裕子氏(NPO法人 持続可能な社会をつくる元気ネ
 ット 理事長)及び片山善博氏(慶應義塾大学教授、元鳥取県知事)からご
 意見を伺った後、これまでの部会でのヒアリング等も踏まえて審議を行ない
 ました。議事録は後日全文公開する予定です。


━・・・━━ 読者コーナー ━━・・・━━・・・━━・・・━

●「メルマガで原子力の豆知識を一つでも仕入れたい」との読者の方のご意見
 にお応えして、本号では、今月生まれの原子力関係の著名人にまつわる話題
 をご紹介します。

 <<「天然原子炉」を予言 黒田和夫氏(1917年4月1日生まれ)>>
日本人化学者 黒田和夫氏は、1956年に、まったくの自然発生的に核分裂反応
が起こる「天然原子炉」存在の可能性を指摘。その後1972年に、アフリカ・ガ
ボン共和国オクロ地区で、初の人工の原子炉誕生より17億年も前に存在して
いた天然原子炉の跡が発見され、黒田氏の仮説が証明されました。


●皆さまからのお便りをお待ちしています!
 このメールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
 melmaga-iken@aec.go.jp まで、ぜひお寄せください。なお、お寄せいただ
 いたご意見・ご感想などは、個人情報を除きこのメールマガジンに掲載させ
 ていただくことがあります。また質問につきましては、そのすべてには回答
 できない場合がありますので、ご了承をお願いいたします。


+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

事務局の中桐です。本号もお付き合いいただきありがとうございます。さて、
うららかな4月の昼休み、同僚と職場近くの焼鳥屋に昼食にでかけたところか
ら話を始めます。

柔らかつくねの肉汁が口の中でふわっと広がり、しゃきしゃきねぎま、爽やか
うずら卵などなど、どの串も絶品でたまに訪ねる大好きな店なのですが、この
日は少し勝手が違っていました。なかなか料理が出ず、やっと来たつくねも少
し固く、とり皮も少し塩辛く、白いご飯までも味が落ちているように感じます
(しっかりおかわりはしましたが!)。店を出てから、鳥を焼く人が代わった
のだろうかなどと勝手に想像し合っていましたが、そういえばその2〜3日前
の昼休みに行った馴染みのパスタ屋でも、初めて見る店員さんの客捌きが少し
悪かった様子を思い出し、年度始めのスタッフ入れ替えで不慣れなのかなと、
まさに老婆心、余計な心配をしてしまいました。

焼き鳥でもパスタ屋の接客でも、程度の高低はありますが、新しいスタッフが、
言葉では説明しにくいちょっとしたノウハウやコツをしっかり身につけていな
くて、全体が思いどおりに進まないのはよくあること、これは我らが職場にも
もちろん共通すると思います。前号にもあったように、2〜3年で持ち場が換
わることが多い公務員としては、職場のノウハウの中で残すべき本質の部分を
いかに見極めていかにカタチにして後に引き継ぎやすくするのか、また、先人
がそうして残したノウハウにどう心を入れて継いでみるのか、一層力量が問わ
れるポイントと思って、工夫を重ねています。どう工夫してもカタチにして継
ぎにくい、人間関係や想いなどがあるのも残念ながら事実ですが、いったん継
いだあとは静かに暖かい目で時を待って、やみくもに過去の姿を愛でるよりも、
新しいスタッフが場に慣れ、新しいノウハウを形づくって体現できる日に期待
したいとおもいます。

というわけで私はまた遠からずの昼にあの焼鳥屋に行って、絶品の串盛りを食
べているかもしれません。もしかしたらこれまでとは違った逸品を楽しんでい
る可能性もあります。そしてその時は余計な心配が消え失せて、以前まで鳥を
焼いていた人が今はどこでどう活躍しているのか、またもや老婆心ながら楽し
くいろいろ想像するのかもしれません。


●次号配信はゴールデンウィーク終了後、5月9日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
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○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
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