大強度陽子加速器施設計画(仮称)評価専門部会の設置について

平成11年11月19日
原子力委員会決定

1.設置の趣旨
 日本原子力研究所と高エネルギー加速器研究機構が大強度陽子加速器を用いた科学技術・学術の総合的展開を図るため、各々の「中性子科学研究計画」と「大型ハドロン計画」の施設の最適化を行い、これらを統合することによって計画の効率化を図り、その早期実現を目指す「大強度陽子加速器施設計画(仮称)」について、研究開発の効率的な実施を図る観点から、「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針」(平成9年8月7日内閣総理大臣決定)に基づく評価を実施し、本格的な建設に向けた指針を提示する。このため、原子力委員会と学術審議会加速器科学部会の下に合同の評価機関として「大強度陽子加速器施設計画評価専門部会」(以下、「評価部会」という。)を設ける。

2.検討項目
 評価部会においては、以下の項目について検討することとする。
(1)技術的・学術的評価
 科学技術・学術研究の観点からの意義、創造性、実用技術開発への寄与、国際的なレベル等について、これまで実施された国際レビュー等の結果を踏まえた技術的・学術的な評価を実施する。
(2)社会的・経済的評価
 社会的・経済的なニーズに対応した計画か、民間における取組が期待できない分野であるか、緊急性はあるか、費用対効果のバランスはとれているか、研究開発予算の効率的な執行は行われているか等の観点から本計画が社会経済に与える影響についての評価を実施する。
(3)その他
その他本計画について必要な事項について評価を実施する。

3.構成員
 別紙1のとおり。

4.スケジュール
 別紙2のとおり。

5.審議の公開
 評価部会における審議は公開とするとともに、審議結果は国民にわかりやすい形で公表する、インターネット等を通じて計画に対する意見の収集を行うなど、積極的に情報提供を行う。

6.その他
 その他評価部会の運営に必要な事項については、評価部会で定める。


(別紙1)

大強度陽子加速器施設計画(仮称)評価専門部会
委員名簿(案)

 

 秋元 勇巳  三菱マテリアル社長

 井口 洋夫  宇宙開発事業団宇宙環境利用研究システム長

 小川 智子  国立遺伝学研究所副所長

 上坪 宏道  (財)高輝度光科学研究センター副理事長

 倉内 憲孝  住友電気工業取締役会長

 佐和 隆光  京都大学経済研究所教授

 清水 正巳  日経サイエンス編集長

◎末松 安晴  高知工科大学長

 鈴木 謙爾  前東北大学金属材料研究所長

 谷畑 勇夫  理化学研究所主任研究員

 藤井 保彦  東京大学物性研究所附属中性子散乱研究施設長

 益川 敏英  京都大学基礎物理学研究所長

 

(注:◎は部会長候補)

(事務担当課)科学技術庁 原子力局  研究技術課
       文部省   学術国際局 研究機関課


(別紙2)

評価部会の進め方について(案)

 

11月中旬  原子力委員会、学術審議会加速器科学部会で評価部会の設置決定

11月下旬  評価部会(第1回)
       ・部会の進め方
       ・計画概要のヒアリング
       ・評価の観点について

1月中旬  評価部会(第2回)
       ・国際レビュー等のフォローについて
       ・技術的、学術的評価について

2月中旬  評価部会(第3回)
       ・経済的、社会的波及効果等についての評価
        (コスト/ベネフィット等の観点から)
       ・運営体制等について

3月中旬  評価部会(第4回)
       ・評価報告書の素案作成・検討

4月上旬  評価部会(第5回)
       ・評価報告書の取りまとめ

 (この後、パブリックコメントの受け付け:2週間程度)

5月中旬  評価部会(第6回)
       ・評価報告書の取りまとめ

 その後、原子力委員会、学術審議会に報告、了承