第36回原子力委員会臨時会議議事録(案)
1.日 時 1998年6月26日(金)10:30~11:10
2.場 所 委員会会議室
3.出席者 藤家委員長代理、依田委員、遠藤委員
資源エネルギー庁原子力発電安全企画審査課
伊藤統括安全審査官
(事務局等)伊藤原子力調査室長
吉舗専門委員
有本廃棄物政策課長
森山廃棄物政策課企画官
廃棄物政策課 坂本
資源エネルギー庁原子力発電安全企画審査課
須之内、永田、有村
原子力調査室 村上、池亀
- 4.議 題
(1)東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、3号、4号、5号及び
6号原子炉施設の変更)について(諮問)
(2)放射性廃棄物処理処分への取り組み状況について
(3)その他
- 5.配布資料
- 資料1-1 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、3号、4号、5号及び6号原子炉施設の変更)について(諮問)
資料1-2 東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉設置変更許可申請(1号、2号、3号、4号、5号及び6号原子炉施設の変更)の概要
資料2 放射性廃棄物の発生とその処分対策
資料3 第35回原子力委員会定例会議議事録(案)
- 6.審議事項
- (1)東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、3号、4号、5号及び
6号原子炉施設の変更)について(諮問)
- 平成10年6月22日付け平成09・12・18資第22号をもって通商産業大臣から諮問を受けた標記の件について、通商産業省より資料1-1及び資料1-2に基づきき説明があった。これに対し委員より、
- ハフニウムの形状として、棒状、板状、チューブ型などで性能などに違いがあるのか。
(通産省より)性能において違いはなく、メーカーにより形状が異なる。
- 9×9燃料(A型)で部分長燃料を用いる理由は何か。
(通産省より)8×8燃料と圧力損失を同じ条件にするため。
等の質疑応答があり、標記の件について引き続き審議することとした。
注)本件は、以下のような変更を行うものである。
①1号、2号、3号、4号、5号及び6号炉に9×9燃料を取替燃料として採用する。
②1号、2号、3号、4号、5号及び6号炉にハフニウムフラットチューブ型の新型制御棒を採用する。
- (2)放射性廃棄物処分への取り組み状況について
- 標記の件について、事務局より資料2に基づき説明があった。これに対し、
- (昨日のバックエンド専門部会でも議論があったように)廃棄物処理処分については、どの様な理解・コンセプトの上に立ってこれを進めるかについてまず専門家の間のコンセンサス作りが重要。例えば、半減期が長い核種が問題という意見がある一方で、必ずしもそれだけではないという意見も出ており、一般には分かりにくい議論になっている。また、国民には、放射性廃棄物が多量に発生しているというイメージが強いが、高レベルのうちで長寿命かつ影響を考慮する必要のあるものはそれ程多くない。
- 研究開発に当たっては専門性に基づく細分化は重要だが、これを複合化し全体の目標を常に明確にするリーダーシップが大切。また、安全目標との関係を理解しないと、規制側も対応ができない。放射性廃棄物処理処分の全体像を国民に示す際にもこれらの点を考慮する必要がある。
(事務局より)研究者が、社会とのインターフェースを自らの問題として捉えていくことが必要。処分の社会的重要性を十分踏まえて対応していきたい。
- 専門家が理解しても、社会のコンセンサスを得るためには、それを社会へどのように出すかが問題。アカデミアがもっと積極的にこの問題に関係すべき。
等の質疑応答及び委員の意見があった。
- (3)議事録の確認
- 事務局作成の資料3第35回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。