世界各国の原子力発電所の稼動状況の分析
(1996年1〜12月期)




1997年5月
海外電力調査会





 1996年1〜12月における世界各国の運転中の原子力発電所の稼働状況を示す各種の実績データが、この程公表された。
 1996年12月末時点において、原子力発電を所有している国の数は、この年からアルメニア共和国とルーマニアの2カ国が加わり、合計32カ国となった。その内、毎月の発電量の記録が公式に発表されているものは、別表に示すごとく28カ国である。中国、チェコ共和国、カザフスタン共和国、ルーマニアの4カ国については公式な発表はなく本表から抜けている。
 別表の28カ国について見れば、総平均72.9%というかなり高い稼働率の実績を残し、前年よりもなお若干向上した。運転中のほとんどの国で95年よりも成績は向上している。
 なお、今回の1996年の稼働率実績を原子炉型別に分類して比較すると以下の如くで、PWRが平均として最も良い成績を残している。
1)PWR   244基 平均稼働率 76.06%(前年より2.3%向上)
2)BWR    94基 平均稼働率 75.29%(前年より1.6%低下)
3)GCR    29基 平均稼働率 66.44%(前年より1.5%低下)
4)加圧重水炉  33基 平均稼働率 60.86%(前年とほぼ横這い)
5)RBMK炉  19基 平均稼働率 56.26%(前年より若干向上)