原子力委員会へのご質問・ご意見について(集計結果)

平成14年10月1日


 ・期間  平成14年7月30日(火)〜平成14年9月30日(月)
 ・件数  ご質問:6件、ご意見:1件
 ・内容  別添のとおり

以上



(別添)
<ご質問>
質問・番号29(平成14年8月9日受付)
原子力発電のしくみ
○職業     :会社員
○年齢     :36歳〜40歳
○性別     :男性
○ご質問の内容:
原子力発電のしくみ、立地の特徴、長所、短所、現在話題になってることを教えて下さい。

○回答:(8月26日掲載済)
1.原子力発電の仕組みについては、核燃料を原子炉の中で「燃やし」発生する熱エネルギーによって、蒸気を発生させて、タービンに供給、発電機を回し電気を発生させるもので、火力発電の燃料を燃やしボイラーで蒸気を発生させるところを、原子炉に置き換えたものと考えると分かりやすいと思います。
  核燃料を「燃やす」というのは、核分裂性物質(ウラン235やプルトニウム239など)が熱中性子を吸収し核分裂を起こし、その際、中性子を発生するという反応過程を、制御しながら続けさせることを指しています。

2.立地の特徴については、原子力発電所では、周辺住民からの離隔等が求められることから広い用地が、また、出力が大きいことから大量の冷却水が必要となります。さらに、原子力施設の建設地点には、地震による揺れを低減させるため強固な地盤が必要となりますので、立地場所としては、これらを兼ね備えた地点が求められます。

3.原子力発電の長所については、燃料であるウランが石油資源などに比べ、政情の安定している国から輸入していること、資源備蓄効果を有していることなどから供給安定性に優れていること。さらには、核燃料サイクルの確立により、資源の一層の有効利用を図ることが可能なこと、また、発電時において二酸化炭素を排出せず、環境適合性に優れていることなどです。
  このため、我が国では、原子力発電を基幹電源として位置付けており、現在、発電量の約1/3を供給していますが、今後ともその開発、導入の一層の促進を図っていくこととしています。

4.原子力発電の短所については、アンケート調査などによりますと、必要性は多くの方が認めるものの、やはりその安全性に対する不安感を拭えないところにあるのではないかと思います。原子力安全に対する信頼を得るためには、国、事業者においては説明責任を果たすとともに、情報公開を進め、活動の透明性を高め、国民の理解を得るよう努めていくことが必要であると思います。安全等何か具体的な点に関するご質問がおありでしょうか。

5.現在の原子力発電を巡る話題については、本年3月に政府が取りまとめた地球温暖化対策推進大綱において、原子力発電は、地球温暖化対策の観点からも重要な電源と位置づけられたことが挙げられます。同大綱では、2000年度に比して2010年度までに、発電量で約3割の増加を必要としています、政府ではこれらの計画の下、京都議定書(温暖化効果ガスの排出量を、我が国においては、2008年から2012年の平均で1990年に比して、6%削減。)の批准を本年6月に行っています。
  原子力委員会では、大規模な原子力発電立地がなされている福島県の知事から、核燃料サイクル等の原子力政策について、様々な疑問が提起されたことを受けて、知事の意見を伺うとともに、原子力委員会からも説明の機会を持つことが重要として、本年8月意見交換を行っています。

6.最後に、ご質問につきましては、既に関係行政庁や事業者において提供されるウエッブサイトのホームページにて、関連するQAが用意されていますので、こちらの方もご参照下さい。

http://www.atom.meti.go.jp/
http://www.fepc-atomic.jp/


質問・番号30(平成14年8月12日受付)
わが国のプルトニウム管理状況
○職業     :その他
○年齢     :51歳〜55歳
○性別     :男性
○ご質問の内容:
質問と要望
標記の資料の2001年末のデータはいつ公表されるのでしょうか?

昨年の公表は10月でした。その前の年は8月でしたので、遅れた理由を電話で尋ねましたところ、組織改革(省庁再編)で多忙なことと、どのセクションが公表するかで文部科学省との話し合いに時間がかかったとの説明でした。上記理由はクリアされていると思いますので、速やかな公表をお願いします。

○回答:(8月28日掲載済)
「我が国のプルトニウム管理状況」の資料の2001年末データは、8月27日(火)開催の第32回原子力委員会定例会議にて公表いたしました。
なお、公表いたしました資料は、原子力委員会のホームページにも掲載いたしております。
URL http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/teirei/siryo2002/siryo32/siryo2.htm


質問・番号31(平成14年8月27日受付)
原子力委員会の英文名は?
○職業     :公務員
○年齢     :46歳〜50歳
○性別     :男性
○ご質問の内容:
この委員会の英文名を教えて下さい。

○回答:(本日掲載)
原子力委員会の英文名は Atomic Energy Commission です。
また、原子力委員会の組織である市民参加懇談会、専門部会の英文名は次のとおりです。
・市民参加懇談会
Round-Table Conference for Public Participation

・総合企画・評価部会
Advisory Committee on General Planning and Evaluation

・研究開発専門部会
Advisory Committee on Research and Development

・放射線専門部会
Advisory Committee on Radiation

・核融合専門部会
Advisory Committee on Nuclear Fusion

・原子力発電・サイクル専門部会
Advisory Committee on Nuclear Power Generation and Fuel cycle

・国際関係専門部会
Advisory Committee on International Affairs

・教育関係専門部会
Advisory Committee on Education

以上


質問・番号32(平成14年9月14日受付)
東京電力の事故隠蔽について
○職業     :会社員
○年齢     :41歳〜45歳
○性別     :男性
○ご質問の内容:
原子力発電所の管理運営に対して、どのような活動をされていますか?今回例えば事故を隠蔽していた施設に対して、何か指導はされましたか?

○回答:(本日掲載)
原子力発電所の管理運営を含めた安全確保の第一の責任は、施設の設置者(原子力事業者)にあり、災害防止や核物質の防護の観点から国(経済産業省原子力安全・保安院)が規制を行い、施設が設置者により適切に建設、運転されていることを確認しております。

東京電力の原子力発電所における自主点検作業記録に係る不正等につきましては、現在、同社及び国(経済産業省原子力安全・保安院及び原子力安全委員会)におきまして、事実関係解明のための調査及び再発防止策の検討等を実施中です。

本件については、原子力委員会といたしましては、「核燃料サイクルの推進について」(平成14年9月19日 原子力委員会メッセージ)において申し述べましたとおり、原子力発電に対する国民の信頼を揺るがし、今後の核燃料サイクルの円滑な展開に少なからぬ影響を及ぼしていることは誠に遺憾であると考えています。

そこで、原子力安全委員会及び関係する機関と連携しつつ、国民の皆さまや立地地域をはじめとする各地域の方々と常に接し、様々なご意見を広くお聴きし、今後の施策に反映していく努力を行い、原子力に対する国民の信頼回復への努力を傾注いたして参ります。

本件に対する原子力委員会としての活動といたしましては、原子力委員会定例会議において、当事者である東京電力及び国として調査を行っている原子力安全・保安院より報告を受け、当委員会からは事実関係の徹底的な解明、再発防止、信頼回復に向け努力すること等を指導しております。また、今後も調査の進展に応じて適宜報告を受ける予定です。

特に、プルサーマルをはじめとする核燃料サイクル政策の全体像に関しましては、国民の皆さまの十分な信頼と理解を得るために、原子力委員会として、さらにわかりやすい説明を行って参ります。また、今回の問題を契機とする様々な課題について、どのような対策を採るべきか検討を進めます。


質問・番号33(平成14年9月22日受付)
なぜ原発を造りつづけるのですか?
○職業     :主婦
○年齢     :31歳〜35歳
○性別     :女性
○ご質問の内容:

もう世界の先進国では原発は作らない、止めるという方向になっていますがどうして日本では 推進なのですか。
どうして世界の先進国が原子力を止める方向なのか分かりますか?
原子力発電所って危険なものではないですか?

原子力発電所の寿命は50年、(ですよね)
それに対して放射性元素の半減期は何年ですか?100年、200年、1000年?
その長い年月を誰が管理するのですか?

わたしたちと、わたし達の子どもが生きる時代だけですべての原発の寿命は尽きてしまいます。
そのあと、どうするのですか。
もっと自然エネルギーを推進して 原子力に頼らない、石油に頼らない国を目指すことが大切だと思いますがどうですか。

もっと安全な小さな発電所を都会に作ると廃熱を利用できて効率が良くなる。
いわゆるコージェネレーションですね。   賢い国 日本!知恵を出せば
未来に放射能汚染のない地球を残せると思います。

原子力委員会のみなさん、知恵を出してください、がんばってください。
わたしも一市民として、意思表示していきます。

○回答:作成中


質問・番号34(平成14年9月28日受付)
放射線漏れ事故時のヨウド剤、備蓄、使用について。
○職業     :その他
○年齢     :61歳〜65歳
○性別     :男性
○ご質問の内容:

原子力発電所設置県には事故に備えてヨウド剤を備蓄していると聞いておりますが、青森県内のどこにどれぐらい保管され、もし六ヶ所村の施設が稼働したとき不幸にも放射能漏れにより必要になった場合どこで、どのようにして投与してもらえますか?

○回答:作成中

<ご意見>
意見・番号10(平成14年8月6日受付)
核燃サイクルに思う。
○職業     :農林水産業
○年齢     :66歳〜70歳
○性別     :男性
○ご意見の内容:(8月8日掲載済)
去る8月5日の「第20回福島県エネルギー政策検討会」を傍聴させていただきました。
1948年学制改革で新制高校2年生に編入され、将来に大きな夢を抱いていたその頃、図書室で「原子力の将来(A Future Of Atomic)」を発見、お借りして一気に読んだことを今でも鮮やかに覚えております。
内容としては核エネルギーの解放に始まり、マンハッタン計画や、ネバダにおける第一回の核爆弾の実験の模様や、核燃料再処理(核燃サイクル)更には核融合の可能性にもふれ、これにより人類はエネルギーを巡る問題から永久に解放される、との記事に少年の胸は大きく膨らんだのであります、そして一日も早い原子力平和利用の実現を待ち望んでおりました。
あれから数十年、エネルギーを巡る情勢は大きく変わり、我々に大きな夢を与えた核燃サイクルのシンボル、もんじゅの事故はあらためて時代の変革を告げる神の声であると思います、かつて熱心に核燃サイクルを推進したフランスも、そのシンボルであるスーパーフェニックスの閉鎖がこれを物語っております。また核燃サイクルが地球環境に与える負荷を、正当に評価すべきであります。
エネルギーの供給形態も、大型集中から小型分散へ、そしてオンサイト発電の時代が到来し、更に新エネルギーの利用促進などが検討されている今こそ、核燃サイクル見直しには絶好の機会であり、必須であると考えております、なにとぞ真剣に検討されますことを念願いたします。


ご質問・ご意見受付状況(2002年9月30日現在)
ご質問・ご意見受付状況(2002年9月30日現在)