原子力試験研究・平成12年度終了課題の事後評価結果について

平成14年4月16日
原子力委員会
原子力試験研究検討会

1.評価対象課題
 平成12年度に研究を終了した先端的基盤研究37課題(参考4「原子力試験研究の分類」を参照)を対象に事後評価を行った。
 なお、総合的研究(クロスオーバー研究(注1))については、平成11年度から平成15年度の予定で、現在第3期研究を実施中であり、当該年度に終了する課題は無かった。
(注1)クロスオーバー研究は、各分野において特に複数の研究機関のポテンシャルを有機的に結集して取り組む必要がある課題について、研究機関間の研究交流のもとに研究開発を推進する制度として平成元年度に発足。

2.研究評価課題の分野別分類及び課題数
1) 物質・材料基盤技術分野: 7課題
2) 生体・環境影響基盤技術分野:16課題
3) 知的基盤技術分野: 2課題
4) 防災・安全基盤技術分野:12課題

(参考:各分野の概要)
<物質・材料基盤技術分野>
 原子炉等の安全に寄与する新材料の開発や物質・材料等の分析・計測技術の高度化を図るための基盤的技術(各種ビームの先端的利用等)の開発に関する研究。レーザー等による環境浄化の方法なども含むが、RIや放射線の単なる利用・応用は除く。
<生体・環境影響基盤技術分野>
 放射線による突然変異の検出・解析、環境中の核種移行など、生体・環境への影響を解明するための先端的技術の開発に関する研究。 放射線による品種改良、食品等の保存、滅菌、新たな診断・治療法、環境モニタリングなどに関する研究も含むが、RIや放射線の単なる利用・応用は除く。
<知的基盤技術分野>
 原子力施設の運転・保守等の安全性の向上に資する知能システム技術及び計算科学技術の原子力分野への応用に関する研究。
<防災・安全基盤技術分野>
 原子力防災に資する耐震・防災技術及び放射性廃棄物の地層処分等、バックエンド対策に資する先端的技術の開発に関する研究。

3.評価の実施方法
 評価の基準については、原子力委員会が策定した「原子力試験研究に係る研究評価実施要領」(平成13年5月15日原子力試験研究検討会)に基づき、参考1「原子力試験研究の事後評価の観点について」に示す基本方針及び留意点により評価を行った。
 具体的な評価作業は、分野別WGにおいて、研究担当者が作成した共通調査票(研究期間、研究予算、研究目標、得られた成果、研究成果の発表実績及び自己評価等を記載)及びOHPをもとに、研究担当者からヒアリング(説明15分、質疑8分)を行った。個別の課題に対する評価結果については、課題毎に定めた担当評価委員及びWG主査が研究成果や指摘事項等の概要をとりまとめた総合所見を作成し、A,B,Cの3段階評価による総合評価を行った。
 A:当初の計画以上の優れた成果が得られた。
 B:ほぼ当初の計画通りの成果が得られた。
 C:当初の計画以下の成果しか得られなかった。

 分野別WGにおける評価結果については、平成14年3月22日に開催した原子力試験研究検討会(第4回)において各WG主査から報告が行われ、検討会としての評価結果をとりまとめた。

4.評価結果の概要
評価結果の概要

5.その他
 今後、中間評価の年に該当しない継続課題で、諸事情により当初の研究計画を変更する場合は、原子力試験研究検討会研究評価ワーキンググループによる承認を得ることとなった。

<添付資料>
参考1 原子力試験研究の事後評価の観点について
参考2 各分野における研究評価の実施状況について
参考3 評価結果一覧および各課題毎の総合所見
参考4 原子力試験研究の分類
参考5 謝辞の記載方法について
参考6 原子力試験研究検討会委員名簿

参考  低放射化核融合炉構造材料における核変換元素の影響