1.日時 2002年3月26日(火)10:30〜11:40 2.場所 中央合同庁舎第4号館7階 共用743会議室 3.出席者 藤家委員長、遠藤委員長代理、竹内委員
内閣府
浦嶋審議官
榊原参事官(原子力担当)
核燃料サイクル開発機構
菊池理事、敦賀本部 技術企画部 岸和田次長
大和理事、経営企画本部 バックエンド推進部 河田部長
経済産業省 原子力安全・保安院 核燃料サイクル規制課
阿川統括安全審査官、清水上席安全審査官
古西統括安全審査官、渡邊課長補佐
- 4.議題
(1) 新型転換炉ふげん発電所 運転終了後の事業の進め方について (2) 核燃料サイクル開発機構人形峠環境技術センターにおける核燃料物質の加工の事業の変更許可について(答申) (3) 東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の設置変更(1号原子炉施設の変更)について(諮問) (4) 低レベル放射性廃棄物管理プログラムについて (5) 日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構の統合について (6) その他
- 5.配布資料
資料1 新型転換炉ふげん発電所 運転終了後の事業の進め方について 資料2−1 核燃料サイクル開発機構人形峠環境技術センターにおける核燃料物質の加工の事業の変更許可について(答申)(案) 資料2−2 核燃料サイクル開発機構人形峠環境技術センター加工施設の加工事業変更許可申請の概要について(カスケード設備、高周波電源設備及びUF6処理設備の閉止措置等について) 資料3−1 東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の設置変更(1号原子炉施設の変更)について(諮問) 資料3−2 東京電力株式会社 柏崎刈羽原子力発電所 原子炉設置変更許可申請(1号原子炉施設の変更)の概要について 資料4 低レベル放射性廃棄物管理プログラムにつ 資料5 日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構の廃止・統合と独立行政法人化に向けての基本的な考え方(検討用資料) 資料6−1 第11回原子力委員会定例会議議事録(案) 資料6−2 第28回総合エネルギー対策推進閣僚会議資料(要旨)
- 6.審議事項
(1)新型転換炉ふげん発電所 運転終了後の事業の進め方について
- 標記の件について、菊池理事より資料1に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員) 資料には、廃止措置の準備に10年、廃止措置の実施に30年かかるとあるが、説明では、それぞれ7〜8年、15年で済むということであった。これは実施計画が2つあるということか。 (菊池理事) 廃止措置の実施に30年かかる、というのは、我々が計画したことではなく、国の指針にそのように書いてあるということである。これは、コンクリートの強度が持続する期間が30年程度であり、その期間中に解体しなさい、ということであり、30年もかけなければならない、ということではない。 (竹内委員) 期間を短縮した方が、より経済的ではないか。 (菊池理事) その通りである。「ふげん」の運転期間は約25年、建設には12年ぐらいかかった。我々としては、運転期間以上の時間をかけるのは避けたいと考えている。 (竹内委員) 地元対策としては、長い期間をかけた方が良いかもしれない。 (菊池理事) 廃止措置の最後の段階になると、地元への経済効果はほとんど無くなる。使用済燃料を搬出したら、速やかに廃止措置を実施すべきであり、その方が地元にとっても望ましいと思う。 (竹内委員) 「ふげん」については、廃止措置のことばかりでなく、その成果についても、もっとPRしていってほしい。 (菊池理事) これまでの20数年間の成果について、取りまとめを始めている。新型転換炉は国策でもあり、最終的に報告したいと考えている。 (竹内委員) 方針転換をする前は、新型転換炉も原子力政策の中で大きな基軸の1つであったが、今でも、今後のMOX燃料の使用について考慮すると、「ふげん」の存在は大きい。これまでの成果やこれから廃止措置で得られる成果は、我が国にとって大きな財産であるので、いろいろなところで活用できるようPRしていってほしい。 (菊池理事) プルサーマルとの関係もあるので、これまでの成果を活用できるよう、精力的に取りまとめていきたい。 (遠藤委員長代理) 資料には、「廃止措置準備期間は10年、廃止措置期間は30年以内を目途」とあるが、これだけを見ると、一般的には、このように長い時間をかけて何をやっているのか、という印象を受ける。東海発電所の場合は、もっと期間が短かったはずである。今の説明では、実際の計画は、準備期間は7年、廃止措置期間は15年ぐらいとのことだが、実際の計画はこうなっていることを世の中にPRすべきだと思う。費用の点からも、短期間で合理的に実施すべきである。 (菊池理事) 私としても、廃止措置期間が30年という記載は誤解を招くので、消したかったのだが、いろいろな調整の中で記載せざるを得なかった。我々としては、廃止措置の期間を15年とするよう努力していきたいと思っている。 (遠藤委員長代理) 東海発電所の廃止に関する計画はどうだったのか。 (岸和田次長) 東海発電所の計画では、燃料搬出の期間が短く約3年程度で、トータルで20年程度と聞いている。 (藤家委員長) 今日ご説明いただいた内容は、原子力委員会としてきちんと受け止めたいと思うが、この内容はこれで良し、という状態にはまだ至っていないと考えている。私としては、「ふげん」は建設から運転まで非常に良く頑張っていただいたと思っているので、平成7年に、是非「ふげん」のサクセスストーリーを書いてほしいとお願いした。先日も、それは資料室に眠ってしまうようなものでは困る、というコメントをしている。いろいろな人で分担してサクセスストーリーを作るわけだが、大局的に「もの」を見ることができて初めて、個別の点についても書くことができると思う。その点をきちんと考慮して、早く書き上げてほしい。そして、これからの廃止措置についても、その延長線上で、後で評価されるようなものにしてほしい。こういった観点から見ると、まず「ふげん」は何のために解体するのか、を考えなければならない。廃炉したものは解体するのだ、という前提に立てば、この資料のような言い方もできるのかもしれない。今、軽水炉については日本原子力研究所のJPDR(動力試験炉)で解体をすでに実施しており、ガス炉については東海発電所で実施している。「ふげん」のこれからの廃止措置を、ただ重水炉の解体としてのみ実施するのか、あるいは、これからいろいろと必要となってくる軽水炉の廃止措置のためにガイドラインを作る、ということも目指して実施するのか、そういった点についてもここで考慮に入れてほしい。
研究開発という言葉は、あまり簡単に使って良い言葉ではないと思う。研究開発というのは、その成果が一般的な意味合いで評価され、利用されることが必要だと思う。こういった観点から見て、何のために国が予算をつけて行っているのか。ここでは、民間への技術移転が非常に大きな意味を持っている。そこで、事業者との関係、例えば、日本原子力発電の敦賀発電所1号機や関西電力の美浜発電所1号機との関係をどのようにしていくのか、まず、こういった大局的な見方をきちんと整理しておいてほしい。
また、廃止措置の期間については、解体にそんなに時間をかけて良いのか、という議論が必ず出てくる。運転終了後の工程については、もう少しきちんと大局観を持ってまとめてほしい。また、これから作成するサクセスストーリーについても、そろそろ想定しておいてほしい。これは、これまでのサクセスストーリーをまとめることによって、これから運転終了後の工程をどのようにまとめていくのか、ということが整理しやすくなると思う、という意味である。(菊池理事) 「ふげん」の成果報告はまとめに着手した。ご指摘は拝承する。ご指導をよろしくお願いする。また、廃止措置については、国、電気事業者、関係機関、地方自治体を含む幅広い関係者のコンセンサス作りが極めて重要であり、努力してまいりたい。
- (2)核燃料サイクル開発機構人形峠環境技術センターにおける核燃料物質の加工の事業の変更許可について(答申)
- 標記の件について、阿川総括安全審査官より資料2−2に基づき説明があった後、以下のとおり意見交換があり、平成14年1月30日付け平成13・08・10原第24号(平成14年3月11日付け平成14・03・08原第12号をもって一部補正)をもって諮問のあった標記の件に係る核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第16条第3項において準用する同法第14条第1項第1号及び第2号(経理的基礎に係る部分に限る。)に規定する基準の適用については妥当なものと認め、経済産業大臣あて答申することを決定した。
(竹内委員) ウラン濃縮設備の閉止措置は、今回のDOP−1(ウラン濃縮原型プラントの第1運転単位)が我が国最初のケースなので、そのノウハウは、我が国にとって財産となるようにしてほしい。また、日本原燃など民間企業への技術移転もきちんと実施してほしい。 (藤家委員長) 核燃料の加工事業、特にこういったウラン濃縮事業は、これまでの技術開発もうまく進んでおり、非常に高く評価している。本件に関して、これまでの審議の結果、特に問題はなかったので、妥当なものと認めることとする。
- (3)東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の設置変更(1号原子炉施設の変更)について(諮問)
- 標記の件について、古西統括安全審査官より資料3に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員) これは、技術の進歩により可能になったもので、操作性の改善につながる変更であると理解している。本変更は、「平和利用」、「計画的遂行」及び「経理的基礎に係る部分」に関して問題がないと思われる。 (藤家委員長) この変更は、意味のあることだと思っている。こういった変更についての諮問は、これが初めてなのかどうかを説明してほしい。 (古西統括安全審査官) 核計装については、福島第一原子力発電所6号機以降で実績があり、すでに10以上の炉で採用している。 (藤家委員長) 本件については、今後、審議していきたいと思う。
- (4)低レベル放射性廃棄物管理プログラムについて
- 標記の件について、大和理事より資料4に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員) 放射性廃棄物の処理・処分については、クリアランスレベルなどいろいろな問題がある。また、これから日本原子力研究所との統合もあるので、日本原子力研究所分についても、一緒に考慮しなければならない。具体的な実施計画においては、まだ決まっていないところが多いので、早めに1つずつ対応していってほしい。
今回の説明は、このプログラムができあがったのでこれから公表する、という報告と認識している。(大和理事) その通りである。 (遠藤委員長代理) このプログラムに関し、日本原子力研究所と調整しているのか。 (大和理事) 相談している。 (藤家委員長) 両法人が抱えている放射性廃棄物の性質の違いは、どのような影響をもたらすと考えているのか。そこに性質的な違いがないのであれば、日本原子力研究所と一緒に始めることができるのではないか。 (大和理事) 核燃料サイクル開発機構で出てくる放射性廃棄物は、再処理系やMOX燃料系からのものが多く、処理・処分にかかる費用も大きい。一方、日本原子力研究所から出てくる放射性廃棄物は、特殊な研究所廃棄物に相当するものであり、処理・処分が比較的難しくないものが多い。いずれにしても、両法人を合わせると、かなりの量になるので、これを確実に処理・処分していくためには、このプログラムのように、50年というような長い見通しを持って、どのように考えていくかが重要である。 (藤家委員長) 放射性廃棄物の処理について最も大事なことは、量をいかに減らしていくのかということであると思う。高レベル放射性廃棄物は、放射性レベルは高いが量は少ないし、さらに分離・変換という研究が続けられている。一方、低レベル放射性廃棄物については、量を減らすためにどのような考え方を導入していくのか。こういった点について、どこまで日本原子力研究所と話合いが進んでいるのか。 (大和理事) 技術的な面については、これから具体的な検討を始めるところである。一般的には、放射性廃棄物の処理・処分については、放射性廃棄物の質と量の両面を減らすことが重要であると考えている。質というのは、例を挙げると、余裕深度処分とすべきものを除染などにより低減し、コンクリートピット処分とすることであり、こういったことができれば、費用が少なくて済む。しかし、この場合、逆に処理費用がかさむことになる。現在、どのような処理・処分をすれば費用が最小になるのか、といった感度評価をしており、その結果のいくつかを資料に記載している。これまでの評価では、焼却と圧縮と除染を組み合わせた方式が、従来通りの方式でもあり、最も適切だと考えている。 (藤家委員長) その方式は、電気事業者が、原子力発電所で、これまで相当の成果をあげてきているものである。放射性廃棄物の処理・処分については、事業者単位で実施することが、それぞれが抱えている放射性廃棄物の性質を良く把握しているので、最も簡単なのかもしれない。しかし、私は、その方法では本当の物量低減対策にはならないだろう、と考えている。また、新しい時代だ、という認識の上にたって、どのような原則を導入していくのか。マネジメントの面で、クリアランスレベルを変えることが最も容易なことなのかもしれないが、そういった手段だけではなく、全体をどう見ていくべきかが重要であり、特に2法人の統合を機会に、2法人のカルチャーの違いを克服しながら、全体の方向性を示してほしい。
- (5)日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構の統合について
- 標記の件について、榊原参事官より資料5に基づき説明があり、以下のとおり意見交換があった。
(竹内委員) 前回の定例会議での議論が、良くまとまっている。これは、現段階ですべて決めてしまうべきものではないので、この資料のように「基本的な考え方」という形でまとめるのが適切だと考えている。 (遠藤委員長代理) 私も、この「基本的な考え方」は良くまとまっていると思う。これを早くまとめて提示すべきであり、できれば次回の定例会議で意見を発信したい。また、参与からも原子力委員会の公の場でご意見をいただいてきているので、一度参与にこの案を見ていただいた方が良いと思う。それから、細かな点であるが、この文章中のカタカナ表記は、できるだけ日本語の表記にした方が良い。 (藤家委員長) 原子力委員会としては、今回の統合は原子力界全体に関係していることだと考え、これまで参与からご意見をうかがったり、いろいろと議論したりしてきた。この「基本的な考え方」は、偏りがなく良くまとまっている。この「基本的な考え方」を早く提示し、次のステップに移ることが大事なので、原子力委員会でもう一度議論し、次回の定例会議で決めることとしたい。これは原子力委員会としての現段階の考え方をまとめて、提示するものであり、今後、統合までの2〜3年の間に、1つずつ課題を整理しながら、より良い方向へ持っていきたいと思う。
- (6)その他
- 事務局作成の資料6−1の第12回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。
- 3月19日(火)に開催された「第28回総合エネルギー対策推進閣僚会議」について、榊原参事官より資料6−2に基づき説明があった。
- 事務局より、4月2日(火)の次回定例会議の議題は、第3回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネーター会合結果についての報告等を中心に調整中である旨、発言があった。