竹内委員の海外出張報告について

平成14年4月2日


1.フランス原子力庁(CEA)原子力開発局ブシャール局長との意見交換

 1)日時:平成14年3月21日 11:30〜12:30(於;CEA)
 2)出席者: (先方)
 CEA原子力開発局 ブシャール局長、ポション原子力産業
 支援本部長、ベルナール原子力開発・先端本部長 他
(当方)
 竹内原子力委員、池田(政策統括官付上席科学技術政策調査員)、
 鍛治(政策統括官付参事官(原子力担当)付)、
 室谷(外務省在仏日本国大使館一等書記官) 他

 3)結果概要:

 挨拶の後、先方より、フランスにおける原子力開発の現状、次世代革新炉開発、フェニックスの現状と今後の運転計画について以下の説明があった。
  • フランスでは、現在、約300トンのプルトニウムが貯蔵されており、2050年には約650トンになると見込まれている。このため、プルトニウム貯蔵量の低減等を目的に、軽水炉におけるプルトニウムの多重リサイクルのための新たな燃料集合体概念についての研究を行っている。
  • 原子炉開発のオプションとして、水素製造や海水淡水化も考慮した、ガス冷却高速炉を研究中であり、2010年までに、燃料サイクルの研究を含め実験炉(20〜40MW)のカダラッシュ研究所への建設を検討中。
  • 高速増殖原型炉フェニックスにおいては、最新の安全規制に適合するための改造工事が進められており、2002年末を目途に運転再開を計画、2007〜2008年まで運転を継続する予定である。また、これらの計画を進めるに当たっては、我が国との研究協力を進めて行きたい旨の発言があり、当方より、両国間の高速増殖炉に係わる研究協力を、引続き継続するとともに、「もんじゅ」の早期再起動に力を注ぎたい旨のコメントを行った。

2.放射性廃棄物管理機構(ANDRA)ル・バール理事長との意見交換
 1)日時:平成14年3月21日 16:15〜17:30
                 (於;核燃料サイクル開発機構会議室)
 2)出席者:(先方)
 ANDRA ル・バール理事長
(当方)
 竹内委員、池田、鍛治、室谷 他
 3)結果概要:
 挨拶の後、先方より、フランスにおける高レベル放射性廃棄物処分計画を中心に、ANDRAの活動の現状などについて以下の説明があった。
  • フランスの高レベル放射性廃棄物政策は、1991年制定の放射性廃棄物管理研究法により、深地層処分、群分離・変換処理、浅地層暫定貯蔵の3分野に関する研究を行い、この結果を踏まえ、2006年に政策の最終決定を下すこととなっている。
  • このうち、ANDRAは、深地層処分の研究を担当しており、現在、ムーズ県ビュールに地下研究施設(堆積岩地層)を建設中。当初計画では、花崗岩質の研究施設もフランス国内に整備することとなっていたが、地元の反対で、現在のところ進んでいない。このため、ビュールの地元では、研究施設がそのまま最終処分地に選定されてしまうのではとの不安が住民の中にあり、ANDRAの地元における住民対応の難しさに繋がっているとのこと。
 当方より、深地層処分に係わる再取出し性(Reversibility)について問うたところ、地元対応の中で新に追加したが、今後も地元との関係で必要条件となるだろうとの意見だった。また、廃棄物処分計画についての日本へのアドバイスを問うたところ、常に、候補地等について代替オプションを持つことおよび安全当局を関与させることが、地元対応には重要との発言があった。

3.ラ・アーグ再処理工場訪問
 1)日時:平成14年3月22日 9:30〜16:00

 2)出席者:(先方)
コジェマ  プラデール再処理事業本部長、ブスケ再処理工場副所長 他
 日本原燃(株) 向原副所長(現地駐在) 他
(当方)
 竹内委員、池田、鍛治、室谷 他

 3)結果概要:

 青森県六ヶ所村の再処理工場は、2005年に操業開始予定であり、日本原燃(株)は、その安全・安定運転に向けた具体的取組みの1つとして、技術導入元であるコジェマのラ・アーグ再処理工場にて運転員等の訓練を実施している。
 挨拶の後、コジェマより、訓練内容の概要について説明があった。今回の訓練は、ラ・アーグ工場で行われる2回目のもので、現在、運転員9名、保修管理委員1名、保修員4名、放射線管理員2名の計16名が派遣されていた。
 運転員に対する訓練プログラムにおいては、指導員が先ず手本を示し、次にその操作に対する訓練員の習熟度が試された後、訓練員が実際に操作するといった手法がとられていた。また、訓練は、定常運転中の基本動作だけでなく、運転中のプラントで実際に発生した故障やトラブルに対する対応も含まれていた。
 説明の後、中央操作室および放射線管理区域において、運転員、保修員および放射線管理員の訓練模様を視察した。外国人どうしの技術研修であるだけに、マニュアル類の準備と習熟度評価が徹底しており、また、質疑応答のための通訳の配置等きめ細やかな配慮がなされていた。全ての訓練員に対し、ラ・アーグ工場側の指導者によるマンツーマン指導がなされており、終始真剣かつ熱心な訓練姿勢を目の当たりにすることができた。

以上