外務省関連原子力予算について

1.IAEA分担金
(1)これまでの実績
 予算の弾力的運用のため、部局間をまたがる予算の融通、ゼロ成長予算の実現等に努力を傾注。
(2)明年度の重点施策
 引き続き邦人幹部や理事会を通じ、事業の優先度付与等を通じた予算の抑制を行うと共に、核不拡散関連予算の充実に努力。
2.IAEA技術協力基金
(1)これまでの実績
 本年度は我が国のイニシアティブにより、敷居国制度(途上国の保障措置予算を軽減する途上国優遇制度)の廃止とパッケージで年毎の段階的支払い達成目標額の設定を実現。
(2)明年度の重点施策
 上記目標額達成のためのバイの協議等を通じた未支払い国の早期支払い慫慂を通じ、予算の運用を円滑化。
3.IAEA特別拠出金
(1)これまでの実績
 我が国は地域の安全保障に貢献するIAEA保障措置を強化する追加議定書の普遍化促進を率先して支持しており、昨年9月のIAEA総会においては追加議定書発効促進のための行動計画の決議案のとりまとめに指導的役割を演じ、加盟各国よりは多くの賛同を得ている。昨年6月には、右を踏まえ我が国とIAEAの共催で、保障措置の強化、追加議定書締結促進のためのアジア・太平洋地域会議を開催した。
(2)明年度の重点施策
 IAEAの追加議定書締結促進のための行動計画を支持し、昨年6月に我が国にて実施した本件国際会議に引き続き、中南米、アフリカ、旧ソ連・東欧地域などでの国際会議を財政的、人的側面から支援。RCAへの拠出を維持。また北朝鮮のための保障措置資材の開発を支援。
4.OECD・NEA分担金
(1)これまでの実績
 原子力先進国間の協議の場として、米国、仏国等の大規模な原子力開発利用計画を有している国々と協力して原子炉等の安全性研究・評価を実施し、邦人幹部及び各常設委員会議長等を通じ、ゼロ成長予算の実現及び国際的な原子力分野での諸活動に積極的に関与。
(2)明年度重点施策
 引き続き原子力を推進するとの立場から、原子炉等の安全性分野の活動を中心に支援。
5.原子力安全関連拠出金
(1)これまでの実績
 ジェノバサミットでチェルノブイリ石棺建設の意義を認識。我が国は応分の負担として2,250万ドルの拠出をコミット(第二次プレッジ分)。
(2)明年度の重点施策
 本件事業の円滑な推進を可能とすべく、上記コミットメントに従って、適時に適切な支払いを実現。


原子力関係事業の進捗状況