世界エネルギー会議(WEC)第18回大会の結果について

社団法人 日本動力協会

1.日 時:2001年(平成13年)10月21日(日)〜25日(木)

2.場 所:ラ・ルーラル・コンベンション&エキシビション・センター
(アルゼンチン・ブエノスアイレス)

3.参加者:デラルーア・アルゼンチン大統領、イバネス・ウルグアイ大統領、キロガ・ボリビア大統領、25国務大臣、各国エネルギー企業管理職等99カ国から3000人以上のエネルギー関係者が出席(この他、360社が会場で展示会を開催)。
(日本からは太田中部電力会長他約100名参加。展示会には三菱重工、三菱電機、東芝、日立、IHI、日揮、東京電力、関西電力が参加。)

4.結 果:
(1)「エネルギー市場:新ミレニアムの課題−人々のためのエネルギー、平和のためのエネルギー−」をテーマに、持続可能な開発のために考慮すべき事項、エネルギー市場の効率化、エネルギー自由化の中での規制のあり方、各地域ごとのエネルギー関連問題などについて、基調講演や各種セッションが5つの会議場で並行して実施された。今次大会において初めて原子力に関する独立のセッションが設けられた。
(2)最終日、会議の成果を踏まえた宣言文「結論と勧告」を採択して閉幕(宣言文要旨は〔別紙〕参照)。

5.次回(第19回)定期大会
 2004年(平成16年)、オーストラリア・シドニーで開催予定。


<参考>

世界エネルギー会議(WEC)について

1.概要及び経緯
(1)概要
 エネルギーと環境、エネルギーと社会、エネルギーの経済に及ぼす影響、エネルギー有効利用等のエネルギーに関連した広汎な問題について研究、分析、討議し、社会及びエネルギー政策決定者に対して、その意見、助言、勧告を国際的に提供することを目的とする、世界の約90カ国のエネルギー関係者が参加する唯一の全分野のエネルギーを扱う非政治的な非営利組織。
 国連の信任を得た組織であり、本部事務局は英国ロンドン。
(2)経緯
・1924年(大正14年) 世界の電力産業界の意見交換を目的とするWorld Power Conference(世界動力会議)として発足。
・1968年(昭和43年) エネルギー問題を広く扱うため、名称をWorld Energy Conference(世界エネルギー会議)に変更。
・1990年(平成 2年) 名称をWorld Energy Council(世界エネルギー会議)に変更。

2.活動
(1)プロジェクト
  • エネルギー関連の環境問題、様々な産業過程におけるエネルギー利用の最適化、再生可能エネルギー、21世紀におけるエネルギー技術開発等のテーマに関する研究
  • エネルギー資源に関する世界規模の調査、明日の世界のためのエネルギー、火力発電プラントの運転実績等に関する出版
  • 発展途上国におけるエネルギー問題の分析
    等のエネルギー問題に関するプロジェクトを実施。
(2)定期大会(Congress)の開催
  • 世界各国の主要なエネルギー関係者(主催国首脳、各国エネルギー担当大臣を含む3千人〜5千人)が一堂に会する会議。(1968年第7回モスクワ大会以降は3年に1度)毎回ホスト国を変えて開催、1924年第1回ロンドン大会以降これまでに18回開催。
    (近時の定期大会)
  • 第16回大会(1995年東京、テーマ「エネルギーと人類の将来−我々は何を求められているか」:皇太子殿下開会挨拶、村山総理、橋本副総理兼通産大臣祝辞)
  • 第17回大会(1998年ヒューストン、テーマ「エネルギーと技術−来たるべき千年に向けた世界の持続可能な発展のために」:ブッシュ前大統領〔クリントン大統領代理〕開会挨拶)
  • 第18回大会(2001年ブエノスアイレス、テーマ「エネルギー市場−新ミレニアムの課題」:デラルーア大統領開会挨拶)。
(注1)第16回東京大会では、開催準備のため1991年(財)世界エネルギー会議東京大会組織委員会(名誉会長:平岩経団連名誉会長、会長生田エネ研理事長)を組織。
(注2)第18回大会においてWEC本部副議長に宮原日本動力協会会長が就任。