第39回原子力委員会定例会議議事録(案)

1.日 時2001年9月25日(火)10:00~11:15
2.場 所中央合同庁舎第4号館1階110会議室
3.出席者
藤家委員長、遠藤委員、竹内委員
内閣府
 青山参事官(原子力担当)
 中尾企画官(環境・エネルギー担当)
文部科学省研究開発局原子力課
 中西課長

4.議 題
(1)総合科学技術会議重点分野推進戦略のうちエネルギー分野について
(2)尾身大臣の第45回国際原子力機関(IAEA)総会出席及び要人会談の概要について
(3)その他

5.配布資料
資料1 分野別推進戦略
資料2 尾身大臣の第45回国際原子力機関(IAEA)総会出席及び要人会談の概要について

6.審議事項
 (1)総合科学技術会議重点分野推進戦略のうちエネルギー分野について
 標記について、中尾企画官より資料1に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員)革新的技術の記述に関して、アクチニド燃焼・立地制約の軽減・多角的利用等は、革新的原子炉を説明するために書かれたものか。
(中尾企画官)革新的原子炉とは何か、という総合科学技術会議議員からの意見があった。分かりやすく具体的に例示するという観点から、このような記述とした。
(竹内委員)核燃料サイクルなど5年後はこうなる、と纏めてあり積極的でよいと思う。
(中尾企画官)原子力分野の場合は中長期的課題が多く、5年後を目標にまとめた場合、明確なターゲットが見えにくかったので表現に苦労した。
(竹内委員)5年ぐらいで結果が見えるように、ということか。
(中尾企画官)費用対効果や説明責任の観点から、5年後ごとに目標を立て、それの達成度を見ながら進めていくこととしている。
(竹内委員)教育については、若い人にとってエネルギー分野の魅力がなくなってきているということを前提に議論されているのか。
(中尾企画官)人材の確保・育成について、最初は問題提起だけだったが、エネルギープロジェクト委員から、「小学校の実験の場などで水素を燃やして、「ほら、水素は危ないでしょ」という教育現場を見たことがあり、若いときから怖いというイメージだけを与えるのは、これからの人材面を考える場合に問題ではないか、是非、教育の問題を入れてほしい」という指摘があり、詳しく記載することとなった。
(藤家委員長)よくまとまった報告書ができたと思う。ただ、原子力委員会が扱っている分野は、エネルギーのほかに、放射線利用という非常に広い分野がある。この分野はどこの分野に振り分けられるのか、少なくとも現在の8分野の分け方では、エネルギー分野の中で見ていくということになるのではないか。将来的にはいろいろな分野で見ていく必要があると思うが、エネルギーとして原子力を考えた場合、環境分野とのインタラクションはどう考えるのか。
(中尾企画官)環境分野34ページの「(1)②オ.エネルギー等人為起源・・・」という具合に関連してくるなど、明確にこの分野だけでクローズするということではなく、いろいろ重複してきている。
(竹内委員)ナノテクでも微少な検出・加工を行うため、加速器などを使っている。分類間のインタラクションを間違うと、他の分野へしわ寄せが起こり、日本の将来にとってよくないのではないかと感じている。
(藤家委員長)原子力長期計画とこの推進戦略とのバランスを図りながら、原子力政策の具体化を進めていきたいと思っている。

 (2)尾身大臣の第45回国際原子力機関(IAEA)総会出席及び要人会談の概  要について
 尾身大臣が政府代表として出席したIAEA総会及び要人会談の概要について、青山参事官より資料2に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。

(遠藤委員)IAEA総会全体に関する報告は別途あるのか。
(青山参事官)報告する。
(中西課長)ITERへの米国再参加の要請及びフランスの賛同を得るための働きかけなど、尾身大臣のITERにかける情熱がひしひしと伝わった。

 (3)その他