第36回原子力委員会定例会議議事録(案)

1.日 時2001年9月4日(火)10:00〜11:40
2.場 所中央合同庁舎第4号館7階742会議室
3.出席者
藤家委員長、遠藤委員、竹内委員
内閣府
 浦嶋審議官
 青山参事官(原子力担当)
安全委員会事務局総務課
 川原田課長、二村課長補佐
経済産業省資源エネルギー庁電力ガス事業部原子力政策課
 森本企画官
経済産業省資源エネルギー庁原子力安全・保安院企画調整課
 柳生調整班長

4.議 題
(1)平成14年度原子力関係予算ヒアリングについて(内閣府、経済産業省)
(2)原子力委員会へのご質問・ご意見について
(3)人事案件について(非公開)
(4)その他
※(3)については人事案件であり非公開

5.配布資料
資料1−1 平成14年度概算要求(原子力委員会関連予算)
資料1−2 平成14年度概算要求について(原子力安全委員会事務局)
資料1−3 平成14年度経済産業省原子力関係予算概算要求の概要
資料2 原子力委員会へのご質問・ご意見について(集計結果)
資料3 第35回原子力委員会定例会議議事録(案)

6.審議事項
 (1)平成14年度原子力関係予算ヒアリングについて(内閣府、経済産業省)
 平成14年度原子力関係予算については、7月下旬から8月上旬にかけて、原子力委員会において、主要各省から政策テーマ別にヒアリングを行い、審議を行ってきた。その後、具体的な概算要求額が固まってきたので、先週に引き続き、内閣府、経済産業省から説明・報告を受けた。

 前回の定例会において追加資料を提出し説明することとなっていた原子力安全委員会分について、川原田課長及び二村課長補佐より、資料1−2に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員)原子力安全確保総合調査の10.原子力施設の廃止措置については、今年から実施する項目か。内容は東海発電所の廃炉に関することか。
(二村課長補佐)今年から実施するもので、内容は主に東海発電所の廃炉に関する調査である。
(藤家委員長)原子力安全委員会が実施する廃止措置に関する調査と、行政庁が実施するものとの違いはなにか。
(二村課長補佐)JPDRの廃止措置に係る安全の基本的考え方については既に整備されている。それを改定し、軽水炉、ガス炉にも適用できるようにする必要がある。本格的なガス炉の廃止措置をにらみ、サイトの解放基準やクリアランスレベルの検討などを検討していくこととしている。
(竹内委員)廃止措置に関しては、有効利用できるものを最大限活用する仕組みについて、原子力安全委員会と原子力委員会で協力しながら進めていきたいと考えている。
(藤家委員長)パブリックアクセプタンスをどのように求めていくかが問題である。
(竹内委員)原子力防災対策関連経費については、実際の防災活動に要する費用なのか。
(二村課長補佐)これは専門部会に設置している分科会の活動に係る費用である。
(藤家委員長)防災などの問題については、原子力委員会にも関係するものなので、今後とも連絡を取りながら協力していきたいと考えている。

 前回の定例会において追加資料を提出し説明することとなっていた原子力委員会分について、青山参事官より資料1−1に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員)原子力委員会に関する情報の整備について、原子力委員会の資料は3〜40年間分あると思うが、どのくらいの期間で整備しようと考えているのか。
(青山参事官)3年程度の期間で整備しようと考えている。
(竹内委員)最近の資料は整理されていると思うが、昔の資料は大変ではないのか。
(青山参事官)原子力委員会は、早い段階で定例会議などを公開してきたことから、最近の資料は電子化がかなりなされている。但し、古い資料、とりわけ公開される以前の資料については、膨大な量があり整理も大変である。
(竹内委員)電子化が進んだ最近の資料については、手間も費用もあまりかけずに情報化できると理解して良いのか。
(青山参事官)現在、最近数年間の定例会議の議題などのレベルの検索はできるようになっており、そこでの配付資料などもインターネットを通じて見ることができる。さらに、これら配付資料の内容についてキーワード検索できるように整備していきたいと考えている。
(藤家委員長)新しい原子力委員会になって、予算上、何か大きく変わった点はあるか。
(青山参事官)新しい体制で活動していくために必要な予算は、原子力委員会運営費等で計上されている。
(藤家委員長)これからの原子力委員会にとって、国際的な関係も重要になると考えられるが、現在の国内関係と国際関係の業務の比率はどの程度なのか。原子力委員会は、国内関係の任務しか行っていないと一般の方々に誤解されがちである。
(青山参事官)即答は難しいので考えさせてほしい。

 経済産業省分について、森本企画官及び柳生調整班長より、資料1−3に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員)概算要求のポイントという資料の中で、放射性廃棄物処分関係の地層処分技術関連について、核燃料サイクル開発機構出資金と革新的実用原子力技術開発制度の金額が合わせて102億円となっているが、予算の総括表で放射性廃棄物対策を見ると62億円ぐらいである。これは、どういうことなのか。
(森本企画官)核燃料サイクル開発機構出資金については、経済産業省が担当する高レベル放射性廃棄物分野も含め、予算は全て文部科学省で一括計上することとなっており、経済産業省の予算総括表に入れていない。一方、資料の2ページの金額には、高レベル廃棄物関係の予算のくくりとして、サイクル機構への出資金のうち高レベル予算(76億円)が含まれている。なお、革新的実用原子力技術開発制度(提案公募方式)の予算は、再掲のため、放射性廃棄物処分関係の地層処分技術関連費用に含まれていない。
(遠藤委員)2ページ目の「1.原子力に対する国民理解の促進」に従来の広報活動を改めとあるが、具体的にどのようなことを考えているのか。
(森本企画官)施策の中味としては、「エネルギー教育の充実」、「隣人と話をするような情報交流」、「百聞は一見に如かずの実践」、「まず国が全面に出る」、この4つの柱を中心に考えている。従来から、例えば、講師を派遣しセミナーを開催するとか、パンフレットを配布するなどの情報提供事業といったものはあった。今日は、従来からあるものはむしろ減額し、他方で四つの柱により多くの予算を配分したということになる。四つの柱について、もう少し具体的に説明すると、「エネルギー教育の充実」については、新規の取組みとして、教材の作成・普及、エネルギー教育実践モデル校の指定・整備、エネルギー関係の教育イベントなどを考えている。「隣人と話をするような情報交流」については、国、発電事業者の話はなかなか受け入れられない、という感じがあり、むしろ身近な人からの話であれば、より身近な情報として受け入れられるのではないかということで、エネルギー相談員を配置し地域密着型の支援をするとか、コンピュータネットワークを利用した原子力ポータルサイトのようなもの、ワンストップサービスのようなものを提供したいと考えている。例えば、従来から原子力に関してのホームページは多数存在しているが、これらを一つのポータルサイトで分かり易くするものである。「百聞は一見に如かず」は、原子力施設見学について、特に教育関係者に見学をしていただきたいと考えている。そして「国が全面に出る」については、体制の整備や国が主催するシンポジウム開催などがある。話題になっているプルサーマルのほか、高レベル放射性廃棄物のシンポジウムについては、現在、土・日を問わず経済産業省の管理職が出席し、その場で対話も織り込みながら説明している。
(遠藤委員)革新炉関係で、ジェネレーションWへの参加の予算も見込んでいるのか。 
(森本企画官)ジェネレーションWに参加することを視野に入れた形になっている。現在、ジェネレーションWはテクニカルWGを行っており、今後、人の派遣あるいは提案公募研究を拡充していく中で、国際共同研究のようなものができれば行っていきたいと考えている。
(遠藤委員)国際協力の予算額が少ないように思える。前回のヒアリングでは適宜見直すとあったが、その結果について説明してほしい。
(森本企画官)今回見直さなかったものとして、特にPA関係などは、日本でも重点的に実施しなければならないものである。また、サイクル関係の環境影響評価、これは廃棄物関係の問題であり、これから我々が行おうとしているところと合致している部分であり、これを今すぐに見直したり中止することは考えていない。しかし、基本的な考え方として、エンドレスに続けていくということ自体発想がおかしいので、そのときどきの情勢に応じてメリハリを付けて対応していきたいと考えている。
(遠藤委員)東欧への国際協力関係はどのようになっているのか。
(柳生調整班長)国際的取組みについての予算に変更はない。平成4年度から13年度まで、千人研修(10年間、100人/年)を行ってきた。今後は、対象国については旧ソ連、東欧からアジア中心へと、また人数については今まで広く浅くといったところがあったが、これからは実務者にじっくり研修してもらおうということで、人数を約半分くらいにし長期間の研修を行うという方向で、カリキュラムの変更を考えている。
(遠藤委員)予算は若干減る方向なのか。
(柳生調整班長)予算はほぼ同額を考えている。
(竹内委員)止めるということではなく、長期間の研修にするということか。
(柳生調整班長)加えて、旧ソ連、東欧中心からアジア、例えば中国といったように、相手国を変えていくということを考えている。
(竹内委員)原子力に対する国民理解の促進で、我々もその責任の一端を担わなければいけないと感じている。高レベル放射性廃棄物対策とプルサーマル対策について考えてみると、高レベル放射性廃棄物対策は先の話で、プルサーマル対策はすぐに対応が必要な問題である。一般国民にとってのわかりやすさいう観点からは、高レベル放射性廃棄物対策は理解しやすく、プルサーマルの方は技術的にも理解しにくいのではないかと思う。何故プルトニウムを燃やさなければならないのかということと、高レベル放射性廃棄物は絶対に処分しなければならないということを比べても、分かりやすさに差がありすぎる。プルサーマルに関しては極力早く解決しなければいけないと思うが、これらについてはどのような考え方で予算を配分しているのか。
(森本企画官)プルトニウムを使うことと、高レベル放射性廃棄物対策のわかりやすさについては、もう一つ別の面がある。プルサーマルというのは、発電するということで比較的分かりやすく、一方、高レベル放射性廃棄物対策は、やらなければいけないということまでは理解されやすいが、地層処分というもののイメージが非常にわきくいといった別の側面がある。竹内委員が言われるように、タイムスパンが全く違い、高レベルについてはこれから概要調査、地区の選定等、順次数年から10年単位くらいで進めていく。この中で、まず着実に科学的な知見を蓄積しながら、システム自体をいかに分かりやすく説明するのかということは、非常に息の長い話であると思う。そういった意味では、サイクル機構が整備する深地層研究所といったところが、技術を見せる場として、大きな助けになるだろうと考えている。一方、プルサーマルについていえば、安全性もさることながら、資源論との関係をいかに説明していくのかというところが、もう一つの問題になろうかと考えている。その点については、デモンストレーションをするために実験を必要とするものでもないので、実際に予算もかからない。むしろ安全性や資源論の考え方をより普及していくために、予算を充当していくということになる。高レベル放射性廃棄物対策については、システムを確立することに予算がかかるし、深地層研究所等のハードを建設するなど、当面の間予算は多くなってしまう。


 (2)原子力委員会へのご質問・ご意見について
 標記の件について、青山参事官より資料2に基づき説明があり、以下のとおり質疑応答があった。
(竹内委員)6、7、8についてはこれから回答するのか。
(青山参事官)6、7については最後のページに質問に対する回答(案)を付けているが、現在のところ未回答となっている。
(藤家委員長)原子力白書についても考えなければいけない。今は、それをまとめるマンパワーがないということか。
(青山参事官)作業は進めているので、できる限り早く出したいと考えている。

 (3)人事案件について(非公開)
 人事案件を審議することから非公開とした上で、文部科学大臣より、日本原子力研究所法第12条第3項に基づき原子力委員会へ意見を求められた件については、異存がない旨回答することとした。

 (4)その他