「平成14年度原子力関係予算ヒアリング」資料
(平成14年度国土交通省行政経費)
国土交通省
目次(左端の数字は総括表における大項目の番号) ○総合政策局
3 講習会の開催等による放射性物質安全輸送の指導等○海事局
1①核燃料運搬船の衝突安全対策
②使用済燃料の中間貯蔵兼輸送容器の運送安全対策
③放射性物質輸送容器の回収(サルベージ)手法指針の策定
④核物質防護対策
⑤海上輸送に係る原子力災害対策
2①放射性物質の運送安全対策
②MOX燃料の運送安全対策
③新燃料運送の安全対策
4船舶技術開発(原子力船解体部材等管理方法の調査研究等)○自動車交通局
2 放射性物質運搬安全対策、放射線障害防止法の施行○航空局
2 核燃料等放射性物質の輸送安全対策に必要な経費<注>資料中の平成14年度の概算要求額は変更される可能性があります。
講習会の開催等による放射性物質安全輸送の指導等(昭和53年開始、継続)
1.目的
本講習会は、放射性物質の輸送業務に従事するものを対象とし、放射性物質の輸送規則及び安全輸送に必要な知識を講習することにより、放射性物質の輸送の安全性の向上を図ることを目的として開催している。
本講習会は、昭和53年から開催しており、毎年400名程度の受講生を集めている。
2.平成14年度要求概要
平成14年度も全国3ヶ所において講習を行うこととしている。
3.概算要求額(前年度予算額) 1,835千円(1,835千円)
(内訳) 諸謝金 443千円(443千円) 職員旅費 179千円(179千円) 委員等旅費 383千円(383千円) 庁費 829千円(829千円)
核燃料運搬船の衝突安全対策
1.目的
核燃料運搬船の特別要件において、耐衝突構造の要件を定めているが、当該要件は1950年代に定められた原子力船の安全基準をベースとしており、当時衝突を想定していた船舶は、現在の代表的な船舶に比べ非常に小型となっており、要件を見直す必要性が生じている。また、衝突時に想定される破壊進展について有限要素法を利用した詳細なシミュレーション計算の開発が進んでおり、より精度の高い安全評価が可能になっていることから、現状に即した対衝突構造の要件を策定することを目的とする。2.平成14年度要求概要
大型タンカーを想定した衝突時の詳細シミュレーションの実施及び合理的な簡易解析計算法を策定するための必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 1,823千円( 1,823千円)
(内訳) 諸謝金 64千円( 64千円) 庁費 1,759千円( 1,759千円)
使用済燃料の中間貯蔵兼輸送容器の運送安全対策
1.目的
今後、使用済燃料を再処理するまでの間、原子力発電所外において使用済燃料を輸送容器に収納したままの状態で貯蔵を行い、当該容器のまま輸送する計画があることから、使用済燃料を長期にわたり収納した状態で容器の健全性が確保できるかを技術的に調査するとともに、使用済燃料を収納した当該容器を海上輸送する場合の安全性確認のための審査指針を策定することを目的とする。2.平成14年度要求概要
長期間貯蔵後の輸送容器の健全性に関する技術的検証を行うための経費
3.概算要求額(前年度予算額) 1,948千円( 1,948千円)
(内訳) 諸謝金 101千円( 101千円) 職員旅費 97千円( 97千円) 庁費 1,750千円( 1,750千円)
放射性物質輸送容器の回収(サルベージ)手法指針の策定
1.目的
放射性物質運搬船が衝突、座礁等により、船倉に放射性輸送物が積載されたまま運搬船が海没した場合を想定したサルベージ手法の指針が現在存在しないことから、実際に用いられている運搬船の船倉に放射性物質を積載したまま海没した場合であっても、迅速なサルベージを実施することができるよう、具体的な手法を示した指針を作成することを目的とする。2.平成14年度要求概要
我が国のサルベージ船の能力、技術水準等を調査するための必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 1,969千円( 1,969千円)
(内訳) 諸謝金 101千円( 101千円) 職員旅費 187千円( 187千円) 庁費 1,681千円( 1,681千円)
核物質防護対策
1.目的
輸送中の核物質をテロリズムから防護することは、原子力の平和利用のため、最も重要な課題の一つである。核防護に係る規制を円滑及び効率的に運用することを目的とする。2.平成14年度要求概要
輸送関係事業者への核物質防護講習会を開催するための必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 139千円( 139千円)
(内訳) 職員旅費 139千円( 139千円)
海上輸送に係る原子力災害対策
1.目的
(株)JCOの臨界事故を契機として原子力災害対策特別措置法が制定され、核燃料物質の海上輸送についても同法の対象となっている。核燃料物質の海上輸送時における原子力災害の発生防止及び災害が発生した場合の迅速な対応を行うための体制を整備することを目的としている。2.平成14年度要求概要
事故評価システムの構築及び防災資機材の整備するための必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 56,801千円(56,721千円) (内訳) 職員旅費 977千円( 977千円) 庁費 55,824千円(55,744千円)
放射性物質の運送安全対策
1.目的
核燃料物質等放射性物質の海上運送については、危険物船舶運送及び貯蔵規則によって規制しており、輸送容器製作時の審査並びに収納時及び積付時の検査等の業務を行うことにより放射性物質の運送の安全を確保することを目的とする。2.平成14年度要求概要
前年度までと同様に放射性物質の運送の安全を確保するための検査に必要な旅費、安全審査機関である技術顧問会開催のために必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 6,332千円( 6,332千円) (内訳) 諸謝金 136千円( 136千円) 職員旅費 1,675千円( 1,675千円) 船舶検査旅費 2,572千円( 2,572千円) 外国旅費 1,630千円( 1,630千円) 庁費 319千円( 319千円)
MOX燃料の運送安全対策
1.目的
プルサーマル計画に基づきウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)の欧州から我が国への運送が平成11年度から本格化された。輸送容器製作時の審査並びに輸送物の安全確認等の業務を行うことによりMOX燃料の運送の安全を確保することを目的とする。2.平成14年度要求概要
MOX燃料の運送の安全を確保するための検査に必要な外国旅費、安全審査機関である技術顧問会開催のために必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 13,667千円( 7,349千円)
(内訳) 諸謝金 129千円( 129千円) 外国旅費 13,538千円( 7,220千円)
新燃料運送の安全対策
1.目的
米国から原子力発電所の専用港にウラン新燃料を直接搬入する方式による大量運送が予定されている。輸送容器の設計等の審査、輸送物の安全確認等の業務を行うことにより、ウラン新燃料の運送の安全を確保することを目的とする。2.平成14年度要求概要
ウラン新燃料用キャスクの設計審査、容器製作時審査等を行うために必要な経費
3.概算要求額(前年度予算額) 3,531千円( 3,531千円) (内訳) 諸謝金 101千円( 101千円) 外国旅費 1,671千円( 1,671千円) 庁費 1,759千円( 1,759千円)
船舶技術開発(継続)
- 1.目的
- 原子力船「むつ」の解体部材・使用済燃料の放射線漏洩防止の管理方法について調査し、その管理方法の最適化を図るとともに、放射性廃棄 物管理に関わる関係職員の研修を実施することにより、正しい知識の習得と業務上のヒューマンエラーの防止を図る。
- 2.平成14年度要求概要
- ①原子力船解体部材等管理方法の調査研究
②放射性廃棄物管理に関わる関係職員のための原子力教育訓練の強化
③日本原子力研究所の監督
3.概算要求額 5,377千円(3,578千円) (内訳) 合 計 ○諸 謝 金 92千円 (1) 原子力船解体部材等管理方法の調査研究謝金 92 ○職 員 旅 費 609 (1) 原子力船解体部材等状況調査旅費 463 (2) 日本原子力研究所指導監督等旅費 146 ○研 修 旅 費 2,128 (1) 原研原子炉研究所 1,546 (2) 放射性医学研究所 582 ○委員等旅費 176 (1) 原子力船解体部材等管理方法の調査旅費 176 ○庁 費 2,372 (1) 原子力船解体部材等管理方法の調査事務費 2,372 ○合 計 5,377
放射性物質運搬安全対策、放射線障害防止法の施行(継続)
- 1.目的
- 放射性同位元素等及び核燃料物質等の車両による事業所外運搬については、その安全確保を図るため、「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」及び「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」の規定に基づき、輸送上の安全確保に係る技術基準が定められている。
国土交通省においては、国際原子力機関(IAEA)が定める国際基準に準拠し、輸送物の車両への積載方法及び運搬方法について基準を定め、一定要件を超える輸送物の場合には、基準の適合性について確認を行い、輸送の安全を確保している。
- 2.平成14年度要求概要
- 平成14年度は、前年度に引き続き、放射性同位元素等及び核燃料物質等の車両による事業外運搬に係る輸送の安全確保を行う。
3.概算要求額(前年度予算額) 2,955 千円 (3,082 千円) (内訳) (1)放射性物質運搬安全対策 749 千円 ( 749 千円) (核燃料物質等の運搬安全確認) ①放射性物質運搬安全対策調査費 0 千円 ( 0 千円) ②放射性物質運搬安全対策旅費 669 千円 ( 669 千円) ③放射性物質運搬安全対策事務費 80 千円 ( 80 千円) (2)放射線障害防止法の施行 2,206 千円 (2,333 千円) (放射性物質等の運搬安全確認) ①安全輸送検討会費 323 千円 ( 323 千円) ②運搬安全確認審査旅費 472 千円 ( 464 千円) ③運搬事業者立入検査旅費 561 千円 ( 553 千円) ④放射線障害防止業務研修旅費 83 千円 ( 165 千円) ⑤放射線障害防止法施行事務費 767 千円 ( 828 千円)
核燃料等放射性物質の輸送安全対策に必要な経費
- 1.目的
- 航空機による放射性物質等の輸送については、その安全性を確保するため、航空法第86条及び同法第194条により規制されているところであるが、本件は、放射性物質等の航空輸送の安全性に関する調査を行うことにより、放射性物質の安全輸送体制を確立するために必要な経費である。
- 2.平成14年度要求概要
- 航空輸送用の容器基準の変更などを含むIAEA放射性物質安全輸送規則の改訂が平成15年に予定されており、その国内規則への採り入れにあたっては、具体的な基準の検討を行う必要があり、本調査により、改訂される輸送容器の要件、試験・評価基準等を十分に調査・検討し、国際輸送に対応した安全基準の確立を図る。
3.概算要求額(前年度予算額) 4,247千円( 4,247千円) (内訳) 合計 平成13年度予算額 (1)調査費 3,774 3,774 (2)審査旅費 103 103 (3)技術顧問会議 370 370