高浜発電所MOX燃料返還輸送に係る対米手続きの開始について

平成13年8月21日
外務省科学原子力課

1.わが国政府およびユーラトム(欧州原子力共同体)は、8月8日(日本時間9日)、米国政府(エネルギー省)に対し、関西電力㈱高浜発電所用ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料返還輸送に係る核物質移転申請書を提出した。

2.このMOX燃料は、米国からわが国に移転されたウランを含む使用済燃料から回収したプルトニウムを含むことから、日米原子力協定の適用を受け、同協定上当該燃料のわが国から英国への返還輸送については、米国の事前同意が必要となる(同協定第4条)。

3.この申請書は、米国の事前同意を得るために必要なものであり、わが国およびユーラトムが署名した上で米国政府に提出された。今回の提出により、高浜発電所MOX燃料返還輸送に係る対米手続きが開始され、今後、米国政府部内での検討等の手続きを経ることとなる。

4.なお、具体的な返還輸送の時期については、今後、関西電力㈱および英国核燃料会社(BNFL)を含む関係者間で調整の上決定される。

(参考)
 当該MOX燃料は平成11年7月~10月に英国からわが国に輸送されたものである。しかし、品質管理データに不正があったことから、昨年7月、わが国から英国へ返還するとの関西電力㈱とBNFL間の合意を日英政府間で確認した。その後、関係者で返還輸送の具体化に向けた所要の準備を進めてきたところである。