今後の原子力委員会における検討体制について(検討用資料)

平成13年5月15日

 原子力委員会としては、今般の中央省庁等改革による内閣府への移行に伴い、今後、以下のように、原子力政策の検討を進めることとする。
1.基本的考え方
(1)「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」の着実な具体化及び推進
昨年11月に策定した同計画の着実な具体化及び推進を図るために、「2.構成」に示す各専門部会等を設置し、各分野毎に調査・検討を行う。
また、併せて、各分野毎の検討の調整を図るとともに、事前・事後の評価機能の充実・強化を図るため、「総合企画・評価部会」を設置するものとする。

(2)原子力政策における市民参加及び国民理解の促進

 過去数年間の事故や不祥事により、国民の間に原子力への不安や不信が高まり、また、近年、これまで以上に原子力政策の決定過程への市民参加や、原子力政策に対する国民理解の促進への要請が強まっていることなどを踏まえ、「市民参加懇談会」を設置することとする。

2.構成

(1)専門部会等

1) 総合企画・評価部会:「長期計画」の着実な具体化及び推進のために行われる各分野毎の検討の調整及び原子力政策全般に対する評価
2) 研究開発専門部会:革新炉(高速増殖炉を含む)、加速器等研究開発の推進方策の検討、「原子力試験研究」に関する配分方針の検討等
3) 放射線専門部会:医学、農業・食品衛生、環境保全、工業利用等における放射線利用のための研究開発及び利用促進のための調査・検討
4) 核融合専門部会:核融合研究開発の総合的な推進のための調査・検討
5) 原子力発電・サイクル専門部会:軽水炉発電及び核燃料サイクルの推進のための調査・検討
6) 国際関係専門部会:原子力平和利用の担保、対アジア協力、国際機関との関係等に関する調査・検討
7) 教育関係専門部会:原子力教育に関する専門的な調査・検討

(2)市民参加懇談会(市民との原子力懇談会)

 原子力政策における市民参加や国民理解の促進のための方策の検討及び実施
 1) エネルギーと原子力を考える研究会:

 エネルギー問題や地球環境問題の中での原子力の位置づけなどについての討論を実施

 2) 原子力に関する情報のあり方を考える研究会:
 正確でわかりやすい情報のあり方・情報の受発信の方法について検討するとともに、緊急時の情報発信のあり方について検討

 3) 原子力に関する教育のあり方を考える研究会:
 原子力に関する正確な理解を促進するための教育のあり方を幅広く