新たな原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画について
(案)
平成12年11月24日
原子力委員会決定
- 今般、原子力委員会は、長期計画策定会議(以下「策定会議」と言う。)から、新たな「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」(案)(以下「長期計画案」と言う。)の報告を受けました。
今般の長期計画案の策定に当たり、原子力委員会は平成11年5月に、21世紀を見通して我が国がとるべき原子力研究開発利用の基本方針及び推進方策を明らかにするとの方針を打ち出すとともに、原子力関係者のみならず、各界の有識者からなる策定会議に対して、その調査審議を付託しました。
- 「もんじゅ」事故等、一連の原子力をめぐる事故・不祥事による国民の不安や不信の中、策定会議においては、約1年半をかけて精力的に調査審議が行われました。審議開始直後にウラン加工工場臨界事故が発生したことから、国民の原子力に対する見方は一層厳しくなり、改めて今なぜ原子力を選択するのかといった原子力研究開発利用の原点に立ち戻った審議が行われるとともに、6つの分科会における慎重かつ活発な調査審議を踏まえて長期計画案がまとめられました。その過程においては、50日間の意見募集を実施するとともに、策定会議委員が直接御意見を伺う「ご意見をきく会」を開催したところであり、国民各界各層の意見が適切に反映されたものであると考えます。また、長期計画案は、理念や政策に重点を置きつつ、今なぜ原子力を進めるのかを含め国民・社会や国際社会に向けたメッセージを述べる第1部と、原子力研究開発利用を進めるに当たっての具体的な指針及び推進方策を述べる第2部の2部構成となっており、これらを踏まえれば、今般報告のあった長期計画案は、平成11年5月の原子力委員会決定に十分応えるものであり、原子力委員会としては、このような策定経過を経て取りまとめられた長期計画案は妥当なものと判断します。このため、原子力委員会は、別添のとおり長期計画を決定します。
- 長期計画においては、21世紀に向けた我々現世代の責務として、人類の更なる英知をもって将来世代に原子力に関する研究開発の成果を引き継いでいくべきことが謳われています。原子力委員会としては、この長期計画により、国民一人一人が原子力を自らの問題として考え、理解を深めていただけるよう努めるとともに、我が国の原子力平和利用堅持の理念とそのための体制について国際社会に対して積極的に発信していきます。
また、中央省庁等再編後の新たな原子力委員会においては、企画・立案、調整、評価及び公聴の4つの機能の強化を図る中で、長期計画に示された理念と政策の具体化を目指すとともに、関係省庁等から長期計画の実施状況について適時適切に聴取し、的確な状況把握と評価を行い、これら関係者による施策の一層積極的な展開を求めていきます。