平成13年度文部科学省原子力関係予算(内局分)の概要

平成12年8月11日

(基本的な考え方)
 文部科学省は、科学技術に関する原子力政策、科学技術水準向上の原子力技術開発(核燃料サイクルの研究開発)、放射線利用に関する研究開発、原子力平和利用の確保、試験研究炉の安全規制等を行うこととしている。このため、文部科学省は、長期的な視点に立ち、革新的な技術の創成を目指し、独立行政法人放射線医学総合研究所、日本原子力研究所、核燃料サイクル開発機構等を通じ、原子力の技術革新に大きな役割を果たすことが重要である。具体的には、総合科学技術として先進的な研究開発を牽引する役割を果たすため、核融合、高速増殖炉、先進的な核燃料サイクルに関する研究開発を着実に実施するほか、加速器、放射線医学等の分野においても、積極的かつ効率的な推進を図っていく。
 文部科学省内局予算については、以上のような考え方に基づき、現在審議中の原子力研究開発利用長期計画を踏まえ、平成13年度概算要求を行うこととしている。

(主な要求事項)
1. 国民・社会と原子力の調和
 昨年の臨界事故を踏まえ、原子炉等規制法に基づき、試験研究炉及び核燃料物質使用者等の安全規制の充実強化を図る。また、原子力災害対策特別措置法の実効性を確実なものにするため、防災対策の充実強化を図る。
 国民の原子力に対する理解促進を目指す情報提供に当たって、草の根的な情報提供、インターネット等を通じた情報提供等を体系的に組み合わせ実施する。また、原子力に関する教育について、正確な資料や情報提供が図られるよう、教員への研修等を行う。
 原子力研究施設の円滑な立地のため、電源三法交付金等を活用し、立地地域のニーズに応じた施策を充実する。

2. 核燃料サイクル技術の研究開発
 高速増殖炉サイクル技術の研究開発を着実に進めることが重要であり、「もんじゅ」及びその周辺施設を国際協力の拠点として整備する等、高速増殖炉に関する国際協力を進めるため、日露・日仏との国際協力会合への対応等を進める。
 また、RI・研究所等廃棄物処分については、処分事業の具体化に向けた取組を進める。

3. 国際社会と原子力の調和
 原子力の平和利用を円滑に実施していくため、国内保障措置制度の一層の充実を図る。
 アジア地域との取組については、アジア原子力協力フォーラム、IAEA等の枠組みを利用し、原子力の安全性の向上、放射線利用や人材育成などの分野を中心に協力を充実する。また、旧ソ連・中東欧諸国との取組については、余剰兵器プルトニウム処分について、我が国の平和利用技術を用いた国際協力に積極的に参加する。

4. 原子力科学技術の多様な展開
 国際熱核融合実験炉(ITER)計画については、ITER計画懇談会の評価結果等を踏まえ、着実に推進する。

5.原子力の研究、開発及び利用の推進基盤
 原子力の研究開発を支えていく優秀な人材の育成・確保を図るため、原子力技術者等の海外派遣、国内研修を引き続き行う。