第２８回原子力委員会臨時会議議事録（案）

１．日　時　　　２０００年５月１２日（金）１０：３０〜１１：３０ ２．場　所　　　委員会会議室 ３．出席者　　　遠藤委員、依田委員、木元委員 （事務局等）科学技術庁 原子力局 中澤審議官 原子力調査室　伊藤室長、板倉、窪川、会沢、木村 日本原子力産業会議 原子力産業会議副会長　森　一久 原子力産業会議事務局次長代理　水上　利正 吉舗専門委員 ４．議　題

（１）原子力産業会議年次大会報告
（２）その他

５．配布資料

資料１	第３３回原産年次大会概要報告
資料２	第２７回原子力委員会定例会議議事録（案）

６．審議事項 （１）第３３回原産年次大会概要報告

　標記の件について、日本原子力産業会議より、資料１に基づき報告があった。これに対し、

年次大会の最終日は茨城県の東海村で開催したとのことであるが、東京で開催されたセッションに参加した人も、東海村のセッションに参加したのか。
（原子力産業会議）基本的に同じメンバーであり、東京から２００人以上が参加した。また、東海村村民の方も２５０人以上参加して下さった。
プログラムの一つである若手政治家の討論会では、どのような基準でメンバーを選定し、参加頂いたのか。
（原子力産業会議）各党のバランスも考慮したが、各党の意見をお聞きするというより、むしろ若い国会議員の方に原子力やエネルギーの問題について自分たちの考えを話して頂き、関心を持って頂くことを目的とした。
年次大会だけでなく、原子力についてどう考えるか国会議員に議論して頂く場を設けて頂きたい。
年次大会は、原子力関係者中心の内輪だけの大会という印象が強かったが、今回の年次大会では世間に受け入れてもらうための試みがなされていたと思う。
パラオ共和国大統領の招待講演では、南太平洋フォーラム(ＳＰＦ)議長でもあることから、燃料や放射性廃棄物の輸送問題に関する発言があったのか。
（原子力産業会議）先進国は原子力を推進し炭酸ガスを削減する努力をすべきであるとの発言があった。その上で、燃料や放射性廃棄物の輸送問題は一番の心配事であり、事故などが起きなくても風評被害などの問題があるので、日英仏の関係国で協議を継続的に実施して欲しいとの発言があった。
なぜ、年次大会の日程を国際会議である核兵器の不拡散に関する条約(ＮＰＴ)再検討会議と重なる時期にしたのか。今後は、関連する国際会議も考慮にいれ、日程を設定して欲しい。
（原子力産業会議）ＮＰＴ再検討会議の日程は承知していたが、復活祭の日程等、諸事情を勘案した結果、今回の日程で開催することとした。
世界の原子力の新しい潮流について、必ずしも正しい情報が国民には伝えられていないと思う。原子力産業会議において、組織的、体系的に国民に情報発信することを新しい活動として期待したい。
年次大会では、世界の原子力関係者が一同に会してさまざま情報を共有できる場であり、開催回数が３３回を数えたことは意味があると思う。２０世紀の原子力の流れを原産年次大会を通して総括できれば、日本の原子力の歩みが把握でき、非常に役立つものになると思う。
各国の原子力発電コストの議論があったようだが、コスト試算の前提条件を合わせたうえでの議論をしないと数値が一人歩きしてしまう可能性がある。
（原子力産業会議）コスト試算の前提条件については調査が必要であり、今後の課題である。またロシアから、極東地域に原子力発電所を建設して日本に直流送電すれば、低価格での電力供給が可能であるとの提案があったが、いろいろ技術的な課題も多いのでロシア側に試算の前提条件を提示するよう要求した。
日本国内を見ても長距離送電には大規模な送電設備の整備が必要であり、送電コストを押さえることが、技術的に大きな課題である。
議題と異なるが、台湾の新政権の原子力政策について原子力産業会議にて調査頂きたい。

　等の委員の意見及び質疑応答があった。

（２）議事録の確認

　事務局作成の資料２第２７回原子力委員会定例会議議事録（案）が了承された。