原子力政策円卓会議(第10回)議事概要

  1. 日 時
  2. 8月22日(木) 午後1時30分〜午後5時30分

  3. 場 所
  4. プラザ萬象(福井県敦賀市東洋町1−1)

  5. テーマ
  6. 「原子力は何をもたらすか?」
    −原子力と社会との関り−
    (1)人間文化・社会と原子力
    (2)原子力の安全確保
    (3)安全と安心
    (4)立地地域と消費地
    (5)原子力に関する教育、広報
    (6)情報公開、政策への反映

  7. 出席者
  8. 注)参加予定であった杉本英弥氏(一般公募、福井県)は急病のため欠席。

  9. 議事概要
  10.  注1:文章整理の関係から表現が必ずしも発言通りではない場合がある。

    参考別紙:

    「原子力政策円卓会議開催に当たっての基本的事項」[別紙1]
    「招へい者の方から提出のあった資料等」[別紙2]

《中川委員長開会挨拶》


《モデレーター冒頭挨拶》


《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》

□ エネルギー一般

□ 原子力一般

□ バックエンド関係

□ 安全関係

□ 教育・理解増進関係

□ 立地地域と消費地関係

□ 情報公開関係


《自由討議》

□ エネルギー、原子力一般

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 化石燃料による地球温暖化、新エネルギー技術の現状も踏まえ、資源小│
 │国の我が国としては、原子力を基軸エネルギーとするべきとの意見が出さ│
 │れたことに関連して、処分方法が解決されていない放射性廃棄物を作り出│
 │すエネルギー政策は間違っているとの意見が出された。        │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

□ 核燃料リサイクル関連

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 核燃料リサイクルの確立は重要であり、その本格化に備えプルサーマル│
 │を実施していくことが重要との意見が出された。           │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 使用済燃料の問題について、サイト内貯蔵は冷却されるまでの間との認│
 │識であり、国は適切かつ早急に対策を確立してもらいたいとの意見に関連│
 │して、原子力委員長より、真摯に受け止め真剣に努力していくとの意見が│
 │表明された。                           │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

□ バックエンド対策

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 高レベル放射性廃棄物の処分に関しては地球外の処分、他国へのお願い│
 │も考えてはどうかという意見に関連して、              │
 │・p棄物の処分は自国ですることが基本であり、自国でできないから他国│
 │ にお願いするのは国際的な問題になりかねない。          │
 │・宇宙での処分は、打ち上げのリスクを考えるとどの国の人にも賛成して│
 │ もらえない。                          │
 │との見解が示された。                       │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 原発からの廃棄物は国が責任を持って処分方法を確立するべき。30年│
 │近く努力はしてきても、イメージすら示されていないし、どのくらい努力│
 │しているかも示されないとの意見に関連し、原子力委員長より、    │
 │・国としても全力を挙げて対応する。                │
 │・努力している姿勢についても、もっと明確にご理解いただくような努力│
 │ も必要。                            │
 │との意見が表明された。                      │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 高レベル放射性廃棄物の地層処分は、技術的に確立しておらずそのよう│
 │なものを青森県に押しつけるのは問題との意見に関連して、原子力委員よ│
 │り、                               │
 │・高レベル放射性廃棄物の永久処分として、専門家の間では地層処分が国│
 │ 際的に合意が得られている。                   │
 │・青森県に貯蔵している返還廃棄物は永久に置かれるものではない。  │
 │との意見が出された。                       │
 │ また原子力委員長より、既に使用済燃料が存在することも踏まえ、全力│
 │を挙げてやらなければならないとの見解が表明された。        │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

□ 立地地域と消費地

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 立地地域が誇りを持てるように、国は消費地に立地地域の痛み、国のエ│
 │ネルギー政策、原子力政策について理解させる努力をするとともに、恒久│
 │的、かつ地元の本当に役に立つ地域振興策を、全省庁一丸となって実施す│
 │ることをお願いしたいとの意見が示された。             │
 │ これに関連して、原子力委員長からは、立地地域が夢と誇りを持てるよ│
 │う全力を尽くしていくとの見解が示された。             │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 原子力委員より、原子力発電所の立地について、「アトムポリス構想」│
 │にあるように、原子力をどのようにコミュニティ形成に生かしていけるか│
 │を考えることが重要となっているとの意見が出された。        │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ このような円卓会議を開催し政策を今一度振り返って考えようと言う時│
 │期に、新たな交付金を創設するのは疑問であるとの意見に関連して、まだ│
 │構想段階であるが、このような要望があることは事実。今後様々な意見を│
 │踏まえつつまとめていきたいと考えているとの見解が示された。    │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 交付金制度は、地域自ら創造する力を阻害し、本当の地元振興にならな│
 │いのではないかという意見に関連して、原子力委員長より、電力の3割が│
 │原子力に依存している中、苦労をされている立地地域からの要望にお応え│
 │することは間違っているとは思わないとの見解が表明された。     │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │・東海村において、原子力施設との良好な関係にあるのは、原子力の研究│
 │ 機関があるからであり福井県においても安全文化に関わる研究機関など│
 │ を充実させるのも一つの方法ではないかという意見が出された。   │
 │・これに関連して、嶺南地方にエネルギー関係の大学があってもいいとの│
 │ 意見が出された。                        │
 │・また、原子力委員長より青森県において研究機関の充実を図ってきてお│
 │ り、また、敦賀においても若狭湾エネルギー研究センターが来年スター│
 │ トする段階。研究開発が地域産業おこしにつながるよう充実させていき│
 │ たいとの意見が表明された。                   │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

□ 安全と安心

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 原子力の地下立地について一般参加者の意見に関連して、      │
 │・地下立地については、既に検討されており、メンテナンスがしにくいな│
 │ どのデメリットがある割にはその安全面のメリットは少ないということ│
 │ になった。                           │
 │・技術的な安全の観点からは効果は少ないが、それで安心感を得られると│
 │ 言うのであれば、再検討してみることも必要。           │
 │との意見が出された。                       │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

 [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]

□ 安全関係:2番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 原子力の安全と安心について、                  │
 │・安全については、確立していると思われるが、今後とも事故ゼロに向け│
 │ て努力することが必要との意見が出された。            │
 │・安心感を得るためには、事業者や原子力技術が信頼されることが不可欠│
 │ であり、安全に対する取り組み、またその取り組みを含む様々な情報を│
 │ 一般の人にもわかりやすく提供することなどが重要との意見が    │
 │ 出された。                           │
 │・また、安心に関連して、事故時の不正確な情報提供や、当初考えていた│
 │ 安全施設を取りやめたり、原子力施設付近の断層を当初から教えてくれ│
 │ なかったりでは、不信感が生じるとの意見が出された。       │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 原子力委員より原子力の安全審査についての、取り組み、考え方が示さ│
 │れた。                              │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 安全と安心に関連して、原子力防災対策や、廃炉対策への取り組みを国│
 │としてもきちんとしてもらいたいとの意見が表明された。       │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

□ 教育・理解増進関係

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ エネルギー、原子力教育の必要性について一般参加者からの意見が出さ│
 │れたことに関連して、原子力委員長より、文部省もある程度やっており、│
 │教科書も公平な記述がされていると認識しているが、受験の関係もあり教│
 │育現場ではパスされてしまうこともある。その点については、科学教育学│
 │会総会でもお願いしているとの意見が出された。           │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

 [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]

□ 教育・理解増進:5番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 原子力をとらえる上で、マスコミの影響は大きく、センセーショナルな│
 │報道、世論操作まがいの報道は改めてもらいたいという意見に対して、セ│
 │ンセーショナルな報道、世論の誘導などは考えたことはないが、色々な意│
 │見を謙虚に受け止め、努力していくべきであるとの意見が出された。  │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

 [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]

□ 教育・理解増進:5番目意見

□ 情報公開関連

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 情報公開について一般参加者からの意見が出されたことに関連して、原│
 │子力委員長より、円卓会議から提言を受けており、原子力委員会、原子力│
 │安全委員会、行政当局で鋭意検討しているとの見解が示された。    │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

 [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]

□ 情報公開関係:1番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 情報公開について、                       │
 │・原子力の情報公開で公開に制約があるのはわかるが、どの部分が非公開│
 │ かについては、一方的に決めるのではなく、きちんと議論して基準を決│
 │ めるべき。                           │
 │・8月のはじめに科学技術庁に資料の公開を要求したがどうなっているの│
 │ か。                              │
 │との意見が出された。                       │
 │これに対して、                          │
 │・原子力委員長より、情報公開のあり方について、円卓会議からの申し入│
 │ れも踏まえ、原子力委員会としての考え方を9月中には示したい。  │
 │・事務局から、要求のあった資料については、現在、作業中であるが、量│
 │ も膨大なこともあり時間がかかっている旨の説明があった。     │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

□ 円卓会議の運営関係

 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 円卓会議の出席者は推進派ばかりとの意見に対して、原子力委員長より│
 │、一般公募も抽選でしており、そのような恣意的な人選はしてないとの見│
 │解が示された。                          │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
 │ 円卓会議の今後のあり方について                 │
 │・原子力に依らないエネルギー政策を議論する会議の設定して     │
 │もらいたい。                           │
 │・意見を聞きっぱなしでなく今後の政策に取り入れてもらいたい。   │
 │・これだけのメンバーを集め今後何回もやるのは困難なので、一度区切り│
 │ をつけ、論点を絞るべき。                    │
 │・原子力委員が立地県を回ってやる形式にしてはどうか。       │
 │という意見がでた。                        │
 └─────────────────────────────────┘
 (議事の概要)

《モデレーター閉会時発言》


《中川原子力委員会委員長閉会挨拶》


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