原子力政策円卓会議(第8回)議事概要


  1. 日 時
  2.  7月24日(水) 午後1時30分〜午後5時30分

  3. 場 所
  4.  パシフィコ横浜
     (神奈川県横浜市西区みなとみらい1−1−1)

  5. テーマ
  6. 「原子力は何をもたらすか?」
    −原子力と社会との関り

    • 期待される議論
     (1)人間文化・社会と原子力
     (2)原子力の安全確保
     (3)安全と安心
     (4)立地地域と消費地
     (5)原子力に関する教育、広報
     (6)情報公開、政策への反映

  7. 出席者
  8. 議事概要
注1:文章整理の関係から表現が必ずしも発言通りではない場合がある。
参考別紙:
「原子力政策円卓会議開催に当たっての基本的事項」[別紙1]
「一般公募・原子力モニター参加者発言要旨」[別紙2]
「基調発言要旨」[別紙3]
「基調発言者以外の方から提出のあった資料等」[別紙4]
「原子力政策円卓会議への提言」[別紙5]

《中川原子力委員会委員長冒頭挨拶》


《モデレーター冒頭挨拶》


《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》

□エネルギー一般 □原子力一般 □リサイクル政策関係 □高速増殖炉及び「もんじゅ」関係 □バックエンド関係 □安全関係 □国際関係 □教育・理解増進関係 □立地地域と消費地関係 □情報公開関係

《基調発言》

□リサイクル政策関係 □バックエンド関係 □社会と原子力 □立地地域と消費地関係 □円卓会議関係

《他の招へい者の所感》


《自由討議》

□円卓会議関係
┌─────────────────────────────────┐
│・円卓会議の議論がどのように政策に反映されるかについて、円卓会議の│
│ 発言者有志17名からの要望書が提出されたことに関し、      │
│ 原子力委員会から、                       │
│・円卓会議では結論に予断を持たず、審議をつくすことが基本     │
│・政策に反映すべき事項が摘出された場合には、原子力委員会の専門部 │
│ 会、関係省庁などで具体的に検討する。              │
│・既に要請のあった情報公開等については検討を進めている。     │
│ との見解が示された。                      │
│・また、モデレータから、個人的な見解として            │
│・提言については、原子力委員会で充分検討してもらいたい。     │
│・このような提言は、本来モデレータがするものであるが、それは難し │
│ い。どのような形で提言がされることがいいか、相談して対応してい │
│ きたい。                            │
│ との見解が表明された。                     │
└─────────────────────────────────┘
(議事の概要)
<提言の説明> <原子力委員会> <モデレーター> <関連議論> □エネルギー一般
(1)人類の将来とエネルギー源の選択
┌─────────────────────────────────┐
│ 資源の枯渇、世界人口の増加、新エネルギーの状況、化石燃料使用によ│
│る公害等を踏まえ、人類は将来のエネルギーをどうするかを国民全体で考│
│えるべきという問題提起に関して、                 │
│・化石資源がなくなれば、地球上に50億、60億も住めない。    │
│ そうすると(一旦100億以上に増えた後)地球の人口は減って   │
│ 行くが、スムーズに減るようなプロセスを探すべき。        │
│・今までの延長上ではなくて、地球が限られた資源、空間ということに基│
│ づいて、新しい価値観、生活様式、経済社会システムを構築しなければ│
│ ならない。                           │
│ との意見が出された。                      │
│ また、モデレーターより多様な社会の中で、生き方に関して個人のポリ│
│シーが許されるというのも、エネルギー、資源利用に関する一つの論点で│
│はないかとの問題提起がなされた。                 │
└─────────────────────────────────┘
(議事の概要) (2)新エネルギー、省エネルギー
 ┌─────────────────────────────────┐
1│ 現代は技術で作られた人工環境で成り立っており、その環境を維持する│
 │ためにはエネルギーが必要なので、省エネルギー、省資源といっても構造│
 │的にしていかなければならない。そのためには教育が必要との意見が出さ│
 │れた。                              │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
2│ 自然エネルギーについては、加工過程で資源を大量に使うため高コスト│
 │になり、将来的に、ある程度までコストは下がっても、やはり、原子力を│
 │一つの核として多様性を持たすことが重要との意見が出された。    │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) □原子力一般
 ┌─────────────────────────────────┐
1│ 原子力は、エネルギー利用だけでなく、実際は、医療分野をはじめとす│
 │る広い分野で利用されているという事実が指摘された。        │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□原子力一般:7番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
2│・原子力の立地政策に関し、現在の利益誘導型の電源立地政策は時代遅れ│
 │ であるとの基調発言での意見に対し、原子力の立地地域では、地域振興│
 │ 策への取り組みを要請する声が強いのが事実であり、今後、関係者の意│
 │ 見を伺いつつ検討を進めていきたいとの説明なされた。       │
 │・これに対し、従来通り政策の経過説明をするようでは円卓会議の人気は│
 │ なくなるという意見が表明された。                │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《基調発言》における関連意見]
□立地地域と消費地関係:7番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
3│ 原子力は莫大なコストがかかるとの報道もあるのに、一方で低コストと│
 │PRしているのは疑問という意見に対し、通産省、OECD等の試算で原│
 │子力は相対的に安価という評価がされていることが説明された。    │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□原子力一般:5番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
4│日本の原子力にもっと社会科学系統の人が入って本当の意味の政策立案を│
 │してほしいとの指摘がなされた。                  │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
5│反対意見、問題点を指摘されても強引に押し通しているという意見につい│
 │て、原子力委員から、                       │
 │・原子力に携わって努力している人の存在を理解していただくことも重要│
 │・国民のご理解とご支援を得るため、開かれた場での議論を反映していき│
 │ たい。                             │
 │との見解が示された。                       │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□原子力一般:6番目意見

□バックエンド対策

┌─────────────────────────────────┐
│ 高レベル廃棄物については、貴重な成分が入っており、それを有効利用│
│できる可能性があるため、将来的には、群分離、消滅処理の研究を進める│
│ことが重要との意見が出された。                  │
└─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□原子力一般:7番目意見

□安全関係

 ┌─────────────────────────────────┐
1│原発の地震に対する安全性に不安があるという意見に対して、原子力委員│
 │より、原発の耐震問題については、阪神大震災の後、安全委員会を中心に│
 │積極的に取り組んでおり、報告書を一般の方々に紹介する努力を進めてい│
 │るとの説明があった。                       │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□安全関係:1番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
2│「原発をなぜ東京に作らないのか」という国の考え方が20年前と変わっ│
 │ているという指摘に対して、原子力委員より立地審査指針の考え方につい│
 │ては、20年前と基本的に変わっていないとの見解が示された。    │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《基調発言》における関連意見]
□立地地域と消費地関係:5番目意見
 ┌─────────────────────────────────┐
3│「原子力発電所を過疎地に建てるのは事故の被害を少なくするため」とい│
 │う考え方はおかしいという指摘に対し、原子力委員より、そのような考え│
 │方はないとの見解が示された。                   │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□立地地域と消費地関係:1番目意見

□国際関係

┌─────────────────────────────────┐
│・他国の原子力の安全性を把握するべきという意見に対し、中国の状況や│
│ 事業者としての原子力協力の状況が説明された。          │
│・また、事務局からアジアにおける原子力の取り組みについて説明があっ│
│ た。                              │
└─────────────────────────────────┘
(議事の概要) [《一般公募・原子力モニター参加者からの意見》における関連意見]
□国際関係:1番目意見

□理解増進関連

┌─────────────────────────────────┐
│原子力の理解を得るために、                    │
│・国民が心配している、原発の地震の影響についてよく知らせるべき。 │
│・原子力発電所を実際に見てもらい、放射線はほとんど出てないというこ│
│ とを理解してもらうことが重要。                 │
│・技術が分かりそれをわかりやすく説明できる人が必要。       │
│ との意見が出された。                      │
└─────────────────────────────────┘
(議事の概要) □情報公開関係
 ┌─────────────────────────────────┐
1│・方法、種類を含めどのような情報公開を希望しているかについて、情報│
 │ を直接出されても理解できないため、できるだけ公開し、それをマスコ│
 │ ミ等がわかりやすく説明することを期待しているとの意見が出された。│
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
2│情報公開に関連して、                       │
 │・政府が種々の報告書をまとめてはいるが、一般の市民の目には触れにく│
 │ く、それだけで情報を公開したということについては疑問。     │
 │・さらに、生データに接することが出来るということが大切。     │
 │ との意見が出された。                      │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要)
 ┌─────────────────────────────────┐
3│・事故・トラブル時の通報や情報提供については、複数の箇所に連絡する│
 │ ために、通報時間に差異がでたり、通報に時間がかかると、マスコミか│
 │ らは「事故隠し」「情報の遅れ」等が指摘されるとの意見が出された。│
 │・これに対し、                          │
 │・段階的に早期に出すことが重要                  │
 │・情報を出すのに時間がかかる場合は、それを主張し、マスコミを教育 │
 │ してもらいたい                         │
 │ との意見が出た。                        │
 └─────────────────────────────────┘
(議事の概要)

《伊原原子力委員会委員長代理閉会挨拶》


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