<資料3>

平成12年1月13日

第6回円卓会議のテーマ等について

<平成11年度原子力政策円卓会議について>

 我が国の原子力政策の方向性をめぐり、昨年平成10年度に原子力委員会からの要請にもとづき第三者的立場から行政の評価や提言を行う機関として原子力政策円卓会議が設置され、5回の審議に基づいて「エネルギー源の中での原子力の位置付け」、「立地地域の振興についての対応」、「国民に見える形でのエネルギー政策の議論」、「政策決定プロセスの公開」等について提言がなされた。その中でもっとも重要な項目の一つが円卓会議の継続的開催の要望である。
 今回の円卓会議は、この要望に応えて設置されたものである。ここでは国民各層の間の原子力に関する議論を徹底して行うと共に広く公開し、原子力問題の状況をより明確に国民に把握してもらうため、原子力委員会に原子力政策の方向について積極的な提言を行うことを目指している。このような円卓会議の目的が達成されるためには、国民の広い範囲から多様な意見が円卓会議に出され、それについて十分な議論が行われることが必要である。国民各界各層の協力を是非お願いしたい。

<第6回原子力政策円卓会議のテーマについて>

テーマ:今後の原子力政策のあり方

 我が国の原子力は、これまでエネルギー供給の安定化、二酸化炭素の削減を通じての温暖化の抑制などに有用な役割を果たしてきたが、一方において相続く発電所・関連施設での事故や放射性廃棄物の処理方策の不確定性などから国民の間に不安感が高まっていることも事実である。
 現在政府内では、原子力の長期計画の策定が進行中であるが、この時期に国民を代表する国会議員の方々を中心に、現今の原子力のかかえるさまざまな問題について包括的に議論を行い、原子力政策の今後の方向について示唆を与えることはきわめて意義のあることと考えられる。
 具体的には、1)現今のエネルギー環境情勢を前提に原子力発電所の今後の新増設をどう考えるか、2)原子力関連施設の安全性をより高めていくにはどのような対策が必要か、3)核燃料サイクルを今後推進すべきか、またすべきとしたならば「もんじゅ」をどう取り扱うべきか、4)高レベル廃棄物の処理体制を如何に確立すべきか、5)原子力に関する国民の意見をどのように政策に反映すべきか、6)原子力に関しての情報の公開と流通を如何に進めるべきか、などについて、率直に議論をたたかわしたい。