<資料5−1>

氏名 今北 眞奈美 職業 中学教諭

「今後の原子力のありかたについて」

「2002年からの総合的な学習の時間に原子力・エネルギー教育を取り入れる」

地球環境に対する社会の関心や意識は現在、非常に高まっている。環境問題やエネルギーについての知識を深め、エネルギーを大切にする心を育てると共に、環境問題を自分自身の問題としてとらえる主体的な態度や自主性を育てることが、これからの教育の課題といえるだろう。2002年から実施される「総合的な学習の時間」を使って、この「環境教育・エネルギー教育」に本格的に取り組む必要がある。
「総合的な学習の時間」は「子どもたちに生きる力」を育むために創設されたもので、この中に「環境教育・エネルギー教育」を組み込むということは、自ら課題を見つけ、自ら学ぶ姿勢を身につけ、主体的に判断し、より良い解決方法を探す資質や、能力を育成するというねらいに沿っているということ、そして、学び方やものの考え方を身につけ、探求活動に主体的かつ創造的に取り組む態度を育て、自分自身の生き方について考えるようになるということに結びつけることができる。具体的な活動方法としては・・・・

  1. 環境問題・エネルギー問題について、私達の身近な問題点を見つける
    例:原子力の問題(原子力発電・もんじゅ・チェルノブイリについて)
    地球温暖化問題・限りある資源について・ダイオキシン・環境ホルモンの問題
    ごみ問題(焼却炉について・ごみ分別・デポジット制)
  2. 21世紀に向けての環境問題やエネルギー問題について調査し、話し合いを進め問題点の解決策を探る。
    例:エネルギーはどのように作られるのか。水力発電・火力発電・原子力発電の違いは?
    ソーラーエネルギーとは何か。原子力の燃料であるウラン・プルトニウムとは何か。
  3. 環境問題・エネルギー問題について、自分なりの意見を持ち環境学習・エネルギー学習を通して、個々の問題点に対しての理解力を高める。
    例:実際に原子力発電を見学する。(原子力発電のしくみ・安全性など)
    ごみ焼却炉(クリーンセンター)を見学する。ごみ分別方法を知る。
このように、エネルギー問題と環境問題は、基本的な部分で大きくつながっている。省エネルギーの意識を高めていくことも大切であるが、これからのエネルギー問題を考えていくにあたっては、やはり原子力発電についての、より深い学習を進める必要がある。もんじゅやチェルノブイリの事故についてもしっかりと学習し、これからのエネルギー問題について自分なりの考えを持てるようにしなければならない。
ただ単に原子力発電は危険だとか、怖いというイメージで終わってしまうのではなく、自分たちで、エネルギー問題についての課題や問題点を見つけ、それらを総合的に調査・学習に導いていける意識や態度を育てることが大切である。