<資料3>

平成11年7月13日

第2回円卓会議のテーマ等について

<平成11年度原子力政策円卓会議について>

 我が国の原子力政策の方向性をめぐり、昨年平成10年度に原子力委員会からの要請にもとづき第三者的立場から行政の評価や提言を行う機関として原子力政策円卓会議が設置され、5回の審議に基いて「エネルギー源の中での原子力の位置付け」、「立地地域の振興についての対応」、「国民に見える形でのエネルギー政策の議論」、「政策決定プロセスの公開」等について提言がなされた。その中でもっとも重要な項目の一つが円卓会議の継続的開催の要望である。
 今回の円卓会議は、この要望に応えて設置されたものである。ここでは国民各層の間の原子力に関する議論を徹底して行うと共に広く公開し、原子力問題の状況をより明確に国民に把握してもらうため、原子力委員会に原子力政策の方向について積極的な提言を行うことを目指している。このような円卓会議の目的が達成されるためには、国民の広い範囲から多様な意見が円卓会議に出され、それについて十分な議論が行われることが是非必要であり、国民各層の協力を是非お願いしたい。

<第2回原子力政策円卓会議のテーマについて>

テーマ:高レベル放射性廃棄物処理

 従来、我が国はウラン資源の有効利用の立場から、核燃料サイクルの構築を推進する政策をとってきた。我が国の推進する核燃料サイクルは高速増殖炉(以後FBRと省略する)によるプルトニウムの燃焼をその前提としている。前回、第1回円卓会議においては主としてFBRの実用化に伴う諸問題がその是非も含めて多面的に議論され、論点が明確にされたものと考える。「もんじゅ」そのものの取扱いと「もんじゅ」も含めた幅広いFBRの研究開発の方向性についても昨年度なされなかった多くの議論が取り交わされた。
 それらをふまえ、今回第2回円卓会議においては、高レベル放射性廃棄物の処理・処分問題を中心に議論を行うとともに、再処理に伴って発生するプルトニウムの管理、すなわち核拡散についても議論を行いたい。
 第1回、第2回の円卓会議を通じて、原子力利用の一形態である核燃料サイクル全体について、一応の論点を網羅的に整理するとともに、今後の我が国のサイクル政策の進め方についてもその是非を含め、何らかの提言に結び付けていきたいと考える。