原子力委員会 11月の動き(1996年)


<委員会の動き>

 定例及び臨時会議

題名:第77回 原子力委員会臨時会議議事録
1.日 時  1996年11月1日(金)10:30〜
2.場 所  委員会会議室
3.議 題
   (1) 発電システムのライフサイクル分析について
   (2) その他
4. 審議事項
   (1)議事録の確認
            第76回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。
      (2)発電システムのライフサイクル分析について
            財団法人電力中央研究所内山技術評価グループリーダーより、化石燃
          料、原子力及び自然エネルギーによる各発電システムのライフサイクル
          分析をエネルギー収支、化石燃料消費、二酸化炭素排出量について行い
          、二酸化炭素抑制に要する費用を明らかにするとともに、将来の技術進
          歩によるエネルギー収支や二酸化炭素排出量の改善効果について検討し
          た研究成果について、説明があった。
            これに対し、委員より、
          ・エネルギー供給においては、効率の良い大規模集中型電源の追加的な
            導入が困難になった場合に小規模分散型電源との組み合わせのあり方
            が重要となるのではないか
          ・太陽光発電の規模と経済性については、ある一定のレベルまでの電力
            を担うには、電力の需要ピークに対応する電源としての役割を果たす
            が、より大きな規模の電力を担うには集中型電源との競合は困難では
            ないか
          ・各種エネルギーを詳細に比較検討したこのような研究の成果が、国民
            の理解の増進のために有効に活用されることがのぞましい
          等の意見があった。
                                 以 上



題名:第78回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年11月5日(火)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1) 第10回環太平洋原子力会議の結果について    (2) 第16回IAEA原子力損害賠償常任委員会の結果について    (3) その他 4. 審議事項     (1) 第10回環太平洋原子力会議の結果について 1996年10月20日(日)から25日(金)までの6日間、神戸 国際会議場で開催された標記の件について、環太平洋原子力会議組織委 員会委員長である飯田日本原子力発電株式会社会長及び同組織委員会幹 事会企画委員長である堀動力炉・核燃料開発事業団技術参与より、会議 の概要、今後の課題等について、報告があった。 (2)第16回IAEA原子力損害賠償常任委員会の結果について 1996年10月14日(月)から18日(金)までの5日間、ウイ ーンのIAEA本部で開催された標記の件について、事務局よりウイー ン条約改正案、補完基金条約案等の会議の概要等について、報告があっ た。 (3)議事録の確認 第77回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。                                  以 上 題名:第79回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時  1996年11月11日(月)15:30〜 2.場 所  特別会議室 3.議 題    (1) 委員長代理の指名について 4. 審議事項    (1)委員長代理の指名について 近岡委員長より、原子力委員会及び原子力安全委員会設置法第4条第 3項の規定に基づき、原子力委員会委員長代理に伊原委員が、さらに、 伊原委員長代理の海外出張等による不在の際の委員長代理には田畑委員 が指名された。 続いて、今後の原子力政策について近岡委員長及び各委員より、 ・信頼と安心に基づく「国民とともにある原子力」に向けて全力を傾注 していきたい。 ・原子力政策円卓会議の成果を反映し、我が国の原子力開発利用の基本 を忘れることなく、情報公開に努め、分かりやすく説明することに心 掛けていきたい。 ・環境負荷の少ないエネルギーとして原子力は日本のみならず人類にと って重要。原子力の開発利用には国民の信頼が大切であり、円卓会議 で示された課題に積極的に取り組みたい。また、原子力は発電のみな らず医療利用等、幅広く身近な分野で利用されており、そのような面 についても国民の理解を得ながら進めていきたい。 ・原子力の研究開発利用は一世紀に及ぶ歴史があり、21世紀の人類の 文明を支えるものとして、今後究極の姿を見極めながら現実に対処す べきもの。そのためにも、国内のみならず国際的な広がりをもって対 応していくことが重要。 との意見があった。                                   以 上 題名:第80回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年11月12日(火)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1) 原子力委員会専門部会等運営規程の一部改正について (2) 関西電力(株)美浜発電所の原子炉の設置変更(1号、2号及び3号 原子炉施設の変更)について(諮問) (3) 関西電力(株)大飯発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、3号及        び4号原子炉施設の変更)について(諮問) (4) アジア原子力安全東京会議について (5) その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認 第78回原子力委員会定例会議議事録(案)及び第79回原子力委員 会臨時会議議事録(案)が了承された。 (2)原子力委員会専門部会等運営規程の一部改正について 標記の件について、事務局より説明があり、審議の結果、原子力委員 会専門部会等運営規程の一部改正が決定された。 (3)関西電力(株)美浜発電所の原子炉の設置変更(1号、2号及び3号  原子炉施設の変更)について(諮問) 平成8年11月5日付け8資庁第8899号をもって通商産業大臣か ら諮問を受けた標記の件について、通商産業省から説明がなされ、引き 続き審議することとした。 注)本件は、1号炉及び2号炉の原子炉容器上部ふたの取替えに際し 、出力分布調整用制御棒クラスタ駆動装置を撤去するとともに、   原子炉容器上部ふたの取替えに伴い、蒸気発生器保管庫(1号及 び3号炉共用)を1号、2号及び3号炉の共用にし、1号炉及び 2号炉の取り外した原子炉容器上部ふた等を蒸気発生器保管庫( 1号、2号及び3号炉共用)に貯蔵保管するものである。 (4)関西電力(株)大飯発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、3号及  び4号原子炉施設の変更)について(諮問) 平成8年11月5日付け8資庁第8900号をもって通商産業省大臣 から諮問を受けた標記の件について、通商産業省から説明がなされ、引 き続き審議することとした。 注)本件は、1号炉及び2号炉の原子炉容器上部ふたの取替えに際し         、出力分布調整用制御棒クラスタ駆動装置を撤去するとともに、 原子炉容器上部ふたの取替えに伴い、1号炉及び2号炉の蒸気発 生器保管庫を1号及び2号炉の共用にし、1号炉及び2号炉の取 り外した原子炉容器上部ふた等を蒸気発生器保管庫(1号及び2 号炉共用)に貯蔵保管するものである。 (5)アジア原子力安全東京会議について 1996年11月5日(火)に日本外務省において開催された標        記の件について、外務省より本会議の議長声明、参加者等について 報告があった。 これに対し、委員より、 ・アジア諸国と原子力の安全に関する会議を持つことは有意義であ る        等の意見があった。     以 上 題名:第81回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年11月19日(火)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題 (1) 三菱原子燃料(株)東海製作所における核燃料物質の加工の事業の変更許可 について(諮問) (2) 原子力バックエンド対策専門部会の審議の結果について (3) 解体核兵器処分専門家会合の結果について (4) その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認 第80回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。 (2) 三菱原子燃料(株)東海製作所における核燃料物質の加工の事業の変 更許可について(諮問) 平成8年11月7日付け(核規)第557号をもって内閣総理大臣か ら諮問を受けた標記の件について、科学技術庁より説明がされた、引 き続き審議することとした。 注)本件は、以下のような変更を行うものである。 1)加工棟の成型施設、被覆施設及び貯蔵施設について、燃料設計 の多様化に対応するため、取り扱うウランの最高濃縮度を3.5 %から5%に変更する。 2) 付属建物の化学処理施設について、ウラン精製棟・分析室のウラ ン回収設備を削除する。 3) その他の加工施設について、除染設備を追加する。 4) 工場棟の成型施設の連続焼結炉の個数を変更する。 5) 放射性廃棄物の廃棄施設について、隣接する他事業所の使用施設 の放射性固体廃棄物の処理を追加する。 (3)原子力バックエンド対策専門部会の審議の結果について 平成8年11月15日(金)に開催される標記の件について、事務局 より、原子力バックエンド対策専門部会における審議の概要、報告書 案の概要及び報告書案に関する意見募集について報告があった。 これに対し、委員より、 ・今後の研究開発の取り組みに当たっては、技術的な各論、全体の安 全をどう考えていくかなど、従来とは違った大きな視点も大切。 ・報告書案と第2次取りまとめの関係を明確化しておく必要がある。 等の意見があった。 (4)解体核兵器処分専門家会合の結果について   標記の件について、事務局より、余剰兵器級プルトニウムの処理処 分の背景及び1996年10月28日(月)から3日間パリで開催さ れた国際専門家会合の概要について報告があった。     以 上 題名:第82回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時  1996年11月22日(金)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題 (1) IAEA主催原子力広報ワークショップについて (2) その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認 第81回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。 (2) IAEA主催原子力広報ワークショップについて 1996年10月16日(水)から18日(金)までの3日間、アルゼンチ ンで開催された標記の件について、同ワークショップに出席した日本原子力 研究所内藤統括調査室長より、日、米など中南米域外国における広報活動等 の概要、中南米域内国における原子力活動等の概要、廃棄物輸送等の特定分 野におけるPA活動等について報告があった。     以 上 題名:第83回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年11月26日(火)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題 (1) JT−60の臨界プラズマ条件達成について (2) その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認 第82回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。 (2) JT−60の臨界プラズマ条件達成について 標記の件について、日本原子力研究所岸本炉心プラズマ研究部長より、同 研究所の臨界プラズマ試験装置(JT―60)において、不磁気シア運転に よりプラズマに注入されたエネルギーと核融合反応によって発生するエネル ギーが等しくなる臨界プラズマ条件を達成した旨及び当該実験の概要につい て報告があった。     以 上 題名:第84回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時  1996年11月29日(金)11:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題 (1) 第16回IAEA核融合エネルギー会議について (2) その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認 第83回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。 (2) 第16回IAEA核融合エネルギー会議について 1996年10月7日(月)〜11日(金)までの5日間、カナダのモン トリオールにおいて開催された標記の件について、国際核融合研究協議会日 本代表である関口東京大学名誉教授及び日本原子力研究所永見炉心プラズマ 計画室長より、同会議の概要及び同会議におけるトカマク型、ヘリカル型、 慣性閉じ込め核融合などの各種の実験等に関する発表の概要について報告が あった。     以 上