原子力委員会 9月の動き(1996年)
<委員会の動き>
定例及び臨時会議
題名:第58回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時 1996年9月3日(火)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)日本原子力研究所の研究報告について (2)その他 4. 審議事項 (1)日本原子力研究所の研究報告について 標記の件について、日本原子力研究所より光量子光源の開発、光量子 基盤技術研究開発、レーザーによる荷電粒子加速研究、光量子シミュ レーション研究等、光量子科学研究について報告があった。 これに対し、委員より、 ・核融合やウラン濃縮の研究開発の動向も踏まえつつ、この分野も研 究の方向性を見極めることが大切 ・レーザーは、幅広い応用に高い可能性を有する分野であるので、日 本が新しい方向として、開発していくことは意義のあること ・全体のシステムについては、開発する目標、目的を描いておく必要 があり、装置の開発のみに力点を置くべきではない 等の意見があった。 (2)議事録の確認 第57回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。 以上 題名:第59回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時 1996年9月6日(金)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)原子力委員会専門委員の変更について (2)中川委員長の第40回国際原子力期間(IAEA)通常総会への出席等に ついて (3)その他 4. 審議事項 (1)議事録の確認 第58回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。 (2)原子力委員会専門委員の変更について 標記の件について、事務局より説明がなされ、了承された。 (3)中川委員長の第40回国際原子力機関(IAEA)通常総会への出席等に ついて 標記の件について,事務局より1996年9月10日(火)から9月18 日(水)までの9日間にわたる中川委員長の海外出張に関し、第40回国際 原子力機関(IAEA)通常総会出席、中川委員長とラング英国貿易産業大 臣、ルトン欧州宇宙機関長官、デスカタ仏国原子力庁長官等との会談及びT HORP再処理工場の視察、ラ・ヴィレット視察等について説明があった。 以上 題名:第60回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時 1996年9月10日(火)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の設置変更(1号、 2号、3号、4号、5号、6号及び7号原子炉設置の変更)について (諮問) (2)その他 4. 審議事項 (1)議事録の確認 第59回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。 (2)東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の設置変更 (1号、2号、3号、4号、5号、6号及び7号原子炉施設の変更) について(諮問) 平成8年8月28日付け8資庁第8898号をもって通商産業大臣か ら諮問を受けた標記の件について、通商産業省から説明がなされ、引き 続き審議することとした。 注)本件は、1号、2号及び5号炉の使用済燃料の貯蔵裕度を確保す るため、3号、4号、6号及び7号炉の核燃料物質取扱設備の一 部及び使用済燃料貯蔵設備を1号、2号及び5号炉と共用化する ものである。 以上
題名:第61回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時 1996年9月13日(金)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)平成9年度原子力関係経費の見積りについて (2)1997会計年度米国原子力研究開発予算等の審議状況について (3)その他 4. 審議事項 (1)議事録の確認 第60回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。 (2)平成9年度原子力関係経費の見積りについて 標記の件について、事務局より説明がなされ、審議の結果、原案 のとおり決定し、内閣総理大臣あて報告することとした。 (3)1997会計年度米国原子力研究開発予算等の審議状況について 標記の件について、事務局より米国連邦議会上院下院がそれぞれ 議決した1997会計年度エネルギー・水資源歳出法案の概要につ いて、報告があった。 以上 題名:第62回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時 1996年9月17日(火)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)天然ウラン等の輸送情報の取扱いについて (2)その他 4. 審議事項 (1)議事録の確認 第61回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。 (2)天然ウラン等の輸送情報の取扱いについて 標記の件について、科学技術庁より天然ウランの輸送情報につい ては、警備体制等警備に重大な支障をきたす情報を除き、輸送関係 者間で合意される範囲内で原則公開可能とすることとした旨、報告 があった。 以上 題名:第63回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時 1996年9月20日(金)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)高速増殖原型炉もんじゅの2次系ナトリウム漏えい事故について (2)中川委員長の第40回IAEA総会出席等について (3)その他 4. 審議事項 (1)高速増殖原型炉もんじゅの2次系ナトリウム漏えい事故について 標記の件について、動力炉・核燃料開発事業団より、これまでの 原因究明調査で運転操作に係る反省点及び温度計破損の原因等が明 らかになるとともに、ナトリウム漏えい燃焼による換気ダクト、グ レーチング、床ライナー、コンクリート等への影響及びナトリウム 化合物の拡散状況等が明らかになってきたことから、これら調査結 果の成果を中間的に取りまとめた旨、報告があった。 これに対し、委員より ・安全性の総点検は広い視点から行い、再発防止に努めること ・セーフティカルチャーを今後のFBR開発に十分フィードバック させる体制を整えることが重要 ・第三者によるアドバイザリーグループの設置は大切 等の意見があった。 (2)中川委員長の第40回IAEA総会出席等について 標記の件について、事務局より、1996年9月10日(火)から9月 18日(水)までの9日間にわたる中川委員長の海外出張に関し、第 40回IAEA総会出席政府代表演説概要、英国フレーザーエネルギ ー担当閣外大臣及びラング貿易産業大臣等要人との会談概要につい て、報告があった。 (3)議事録の確認 第62回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。 以上 題名:第64回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時 1996年9月24日(火)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)包括的核実験禁止条約(CTBT)について (2)プルトニウム使用の透明性向上等のための国際的枠組みに係る検討状況 について (3)その他 4. 審議事項 (1)議事録の確認 第63回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。 (2)包括的核実験禁止条約(CTBT)について 標記の件について、外務省より包括的核実験禁止条約の概要、交渉の現 状、我が国の貢献等について、報告があった。 (3)プルトニウム使用の透明性向上等のために国際的枠組みに係る検討の進 捗状況等について、報告があった。 以上 題名:第65回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時 1996年9月25日(水)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)原子力に関する情報公開及び政策決定過程への国民参加の促進について (2)その他 4. 審議事項 (1)原子力に関する情報公開及び政策決定過程への国民参加の促進について 平成8年6月24日、原子力政策円卓会議より原子力委員会として必要 な措置をとるよう要請を受けた標記の件について、事務局より当委員会と しての対応等について説明があった。 これに対し、委員より、 ・原子力に関する情報公開の促進は、原子力に対する安心感の醸成につな がる。この観点から、本決定に示された方向の努力を積み重ねていくこ とが大切である。 ・原子力開発利用を進めるには、原子力に対する信頼感の確保が大切。原 子力に対する国民の不安感等を取り除くためにも、原子力開発に携わる 者は、一般国民との間の双方向の対話を行い、十分な情報公開を行うこ とが出来るように、有効な体制、仕組みの整備を進めることが重要。 ・原子力に対し何を託し、又、何を期待すべきかという観点からの情報を 広く国民に伝えることで、原子力への国民の理解促進を図る必要がある。 ・関係機関の協力を得て原子力に関する国民の理解増進のために必要な努 力を行い、この決定において示された事項の成果が出ることを期待する。 との意見が出された後、原子力委員会として「原子力に関する情報公開及 び政策決定過程への国民参加の促進について」を決定し、文書で内閣総理 大臣に報告することとした。 以上 題名:第66回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時 1996年9月27日(金)10:30〜 2.場 所 委員会会議室 3.議 題 (1)動燃における加速器開発の状況について (2)その他 4. 審議事項 (1)第64回原子力委員会定例会議議事録(案)及び第65回原子力委員会 臨時会議議事録(案)が了承された。 (2)動燃における加速器開発の状況について 標記の件について、動力炉・核燃料開発事業団より高レベル放射性廃棄 物に含まれるセシウム、ストロンチウム等の核分裂生成物核種を、γ線の 光核反応により消滅処理するための大電流電子線加速器の開発について、 開発の背景及び目標、加速器の入射部の性能試験結果、成果の意義、大電 流電子線加速器の特徴等の報告があった。 これに対し、委員より、 ・加速器をどう活用するのか、どこまでやったら成功なのかなど、問題設 定を適切にすることが大切。その際、エネルギーバランスの観点からの 説明を加えた上で開発戦略を示していくべき。 ・加速器開発の目的指向性、問題性をはっきりさせることでこうした研究 開発は一般に理解しやすいものとなる。 ・消滅処理を将来の廃棄物処理の選択肢として、地層処分の前処理として の位置づけを踏まえつつ、進めていくことが重要。 ・この研究開発は、世界的にも例がなく、色々な極限分野で将来有効に利 用されるよう望む。 等の意見があった。 以上