原子力委員会 7月の動き(1996年)


<委員会の動き>

 定例及び臨時会議


題名:第45回 原子力委員会臨時会議議事録
1.日 時  1996年7月5日(金)10:00〜
2.場 所  委員会会議室
3.議 題
   (1)平成9年度原子力関係予算ヒアリング
       環境庁
       労働省
       厚生省
       通商産業省(工業技術院)
   (2)日本原子力発電(株)東海発電所の運転停止について
   (3)原子力政策円卓会議について
4. 審議事項
   (1)平成9年度原子力関係予算要求について
      標記の件について、環境庁より脳メタロチオネインの生理的機能に関する
     研究、加速器による生体中、環境中微量成分の超高感度追跡手法の開発等、
     労働省より作業環境中の有害因子に対する生体防護反応の分子機構の研究、
     厚生省より放射線照射によるリンパ球の細胞死のメカニズムの解析及びその
     回避因子に関する研究、放射線照射を受けた医用材料の表面解析と細胞機能
     影響評価に関する研究等、通商産業省工業技術院より原子力用構造部材の非
     接触リモートモニタリング技術に関する研究、高レベル放射性廃棄物地層処
     分に係わる地層物質による地下水質変化に関する地球科学的研究等について
     、説明があった。
   (2)日本原子力発電(株)東海発電所の運転停止について
      標記の件について、資源エネルギー庁から日本原子力発電(株)は、東海
           発電所を1998年3月末日を目途に運転停止する方針を決定した旨、報
           告があった。
   (3)原子力政策円卓会議について
      標記の件について、事務局より1996年6月24日の第5回原子力政策
     円卓会議において、同会議より原子力委員会に対し、原子力に関する情報公
     開及び政策決定過程への国民参加の促進について要請があった件について、
     報告があった。
   (4)議事録の確認
      第42回原子力委員会臨時会議議事録(案)、第43回原子力委員会定例
     会議議事録(案)及び第44回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承さ
     れた。

題名:第46回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年7月9日(火)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1)初等・中等教育における「エネルギー」の扱いと高等学校       学習指導要領に関する要望について    (2)リヨン・サミットの結果について    (3)その他 4. 審議事項    (1)初等・中等教育における「エネルギー」の扱いと高等学校       学習指導要領に関する要望について       1996年5月8日社団法人日本原子力学会会長より文部大臣あてに      提出された標記の件について、仁科愛知淑徳大学教授及び石榑東京大学      教授より、以下の点につき要望を行った旨、説明があった。       a.初等・中等教育の中でエネルギー、原子力発電、ミクロ科学に関         する教育を従来より充実させるべきこと       b.高等学校教科書(公民、地理、理科)における原子力関連の記述         の現状の調査結果、現行の教科書におけるエネルギー、放射線及         び原子力関連記述をより一層充実させるべきこと       c.高等学校で使用された教科書内容の基準となっている現行学習指         導要領を改訂すべきこと       これに対し、委員より      ・教科書の中の原子力に関連する部分については、極力正確な記述がな       される必要がある      ・日本原子力学会が、このような要望を行ったことは原子力委員会とし       ても注目すべきこと      等の意見があった。    (2)リヨン・サミットの結果について       1996年6月27日から29日にフランスのリヨンで行われた標記      の件について、事務局より議長声明及び経済宣言の原子力関係部分(原      子力の安全、KEDO、CTBT、NPT、チェルノブイル関係)につ      いて、報告があった。    (3)議事録の確認       第45回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。 題名:第47回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年7月16日(火)10:00〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1)平成9年度原子力関係予算ヒアリング        日本原子力研究所(第2回)    (2)その他 4. 審議事項    (1)平成9年度原子力関係予算要求について       標記の件について、日本原子力研究所より資料1に基づき、先端的基      礎研究(中性子科学、光量子科学、イオン・ポジトロン科学、高度計算      科学、先端基礎研究)、国際熱核融合(ITER)計画及び国際貢献に      ついて、説明があった。       これに対し、委員より      ・中性子科学のような計画を進める場合、何ができるかという視点とと       もに、何が求められているかという視点も重要である      ・中性子科学の利用研究に関しては、大学との連携が必要      ・加速器に関しては、ビーム強度のみならず検出系等を含めたシステム       全体の性能の向上を念頭に置くべき      ・安全性研究の成果は、ノウハウとしてだけではなく、どのように成果       を活かすかが重要      等の意見があった。 題名:第48回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年7月19日(火)10:00〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1)平成9年度原子力関係予算ヒアリング        動力炉・核燃料開発事業団(第2回)    (2)その他 4. 審議事項    (1)平成9年度原子力関係予算要求について       標記の件について、動力炉・核燃料開発事業団より「もんじゅ」事故      対策、高レベル放射性廃棄物地層処分関連等を柱とする平成9年度予算      要求の基本方針等について、説明があった。       これに対し、委員より      ・品質保証に関して、外部の専門家の意見等を聞くことが重要      ・大学等との研究協力等を一層推進すべき      ・従来からの大型プロジェクトにおいては、有意義な成果が出ているが       、今後は、大型設備の活用方策について十分な検討が必要であり、ま       た、計画相互の関連を重視していくことが必要      等の意見があった。 題名:第49回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年7月23日(火)10:00〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1)原子力委員会専門委員の変更等について    (2)平成9年度原子力関係予算ヒアリング        放射線医学総合研究所    (3)その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認       第46回原子力委員会定例会議議事録(案)、第47回原子力委員会      定例会議議事録(案)及び第48回原子力委員会臨時会議議事録(案)      が了承された。    (2)原子力委員会専門委員の変更等について       標記の件について、事務局より説明がなされ、了承された。    (3)平成9年度原子力関係予算要求について       標記の件について、放射線医学総合研究所より、重粒子線がん治療臨      床試行の推進、重粒子線高度がん治療推進研究、医療用放射光設備開発      研究、バイオディフェンス研究等について、説明があった。       これに対し、委員より      ・人材の育成などにも配慮しつつ、医学、物理学、化学、生物学という       異なる分野間の全体の領域がつながるような体制を構築することが必       要      ・CTやポジトロン核医学、コンパクトな医療用放射光機器など、高度       診断の役割について検討することが重要      等の意見があった。 題名:第50回 原子力委員会臨時会議議事録 1.日 時  1996年7月26日(金)10:00〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1)平成9年度原子力関係予算ヒアリング        金属材料技術研究所        防災科学技術研究所        無機材質研究所        農林水産省        防 衛 庁        建 設 省    (2)その他 4. 審議事項    (1)平成9年度原子力関係予算要求について       標記の件について、金属材料技術研究所より、同位体制御材料の機能と応      用に関する研究、励起中性子線の基礎技術に関する研究等について、防災科      学技術研究所より、機器・配管系の経年化に伴う耐震安全裕度評価手法の研      究、人口バイアシステムの振動挙動に関する研究について、無機材質研究所      より、複合環境用セラミックスのマルチコンポジット化とその多次元的評価      、高効率陽電子減速材の開発に関する研究等について、農林水産省より、ゲ      ノム機能の効率的解析をめざした新しい遺伝子単離法の開発、低エネルギー      電子ビームを用いた食品の処理技術の開発等について、防衛庁より、高空に      おける放射能塵の調査研究について、建設省より地盤条件等を考慮した設計      地震動の高精度化の研究等について、説明があった。 題名:第51回 原子力委員会定例会議議事録 1.日 時  1996年7月30日(火)10:30〜 2.場 所  委員会会議室 3.議 題    (1)国際科学技術センター(ISTC)の概要について    (2)その他 4. 審議事項    (1)議事録の確認       第49回原子力委員会定例会議議事録(案)及び資料I−2第50回      原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。    (2)国際科学技術センター(ISTC)の概要について       標記の件について、事務局より、旧ソ連邦諸国の大量破壊兵器等に関      連ある科学者及び技術者に対し、その才能を平和的活動に向け直す機会      を与えること、国内的及び国際的な技術問題の解決に寄与すること、市      場経済への移行を強めること、基礎的または応用的な研究及び技術開発      を支援することなど、国際科学技術センターの目的、経緯、資金支援者      の拡大等について説明があった。