原子力委員会 3月の動き(1996年)


<委員会の動き>

 定例及び臨時会議



         第16回 原子力委員会臨時会議議事録

1.日 時  平成8年3月1日(金)10:30〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)依田委員の海外出張について
   (2)ロシアの新型炉開発について
   (3)その他

4.審議事項
   (1)議事録の確認
     第15回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。
   (2)依田委員の海外出張について
      標記の件について、池本専門委員より、依田委員の平成8年3月5日
     (火)から3月13日(水)までの9日間、米国ローレンスリバモア国
     立研究所及びアルゴンヌ国立研究所における意見交換並びに第4回原子
     力国際会議(ICONE−4)への出席及び招待講演を行うための海外
     出張について説明がなされ、了承された。
   (3)ロシアの新型炉開発について
      標記の件について、事務局より平成8年1月22日から1月24日に
     東京で開催された日ロ将来型軽水炉開発セミナーで発表されたロシアの
     新型炉開発の状況について説明があった。





         第17回 原子力委員会臨時会議議事録

1.日 時  平成8年3月8日(金)10:30〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)京都大学原子炉実験所の原子炉の設置変更(研究用原子炉施設の変更)
      について(諮問)
   (2)ITER計画の進捗状況について
   (3)第7回アジア地域原子力協力国際会議の結果について
   (4)その他

4.審議事項
   (1)議事録の確認
      第16回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。
   (2)京都大学原子炉実験所の設置変更(研究用原子炉施設の変更)につい
      て(諮問)
      平成8年3月1日日付け7案(原規)第340号をもって内閣総理大
     臣から諮問を受けた標記の件について、科学技術庁から説明がなされ、
     引き続き審議することとした。
       注)本件は、研究用原子炉(KUR)における材料照射実験の性能
        向上を目的として、精密制御照射可能な照射管を設置するもので
        ある。
   (3)ITER計画の進捗状況について
      標記の件について、事務局から、平成8年2月13日から15日まで
     米国サンディエゴで行われた,ITER/特別作業グループの第1回会
     合において、ITERの立地、許認可、ホスト国の支援等に関する事項
     の検討が行われた旨、報告があった。
   (4)第7回アジア地域原子力協力国際会議の結果について
      標記の件について、事務局から、平成8年3月5日から7日まで東京
     で開催された第7回アジア地域原子力協力国際会議の結果について報告
     があった。




        第18回 原子力委員会定例会議議事録

1.日 時  平成8年3月12日(火)10:00〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)日本原子力研究所東海研究所の原子炉の設置変更(JRR−4原子炉
     施設の変更)について(諮問)
   (2)日本原子力研究所大洗研究所の原子炉の設置変更(放射性廃棄物処理
     施設、JMTR原子炉施設、JMTRC原子炉施設及びHTTR原子炉
     施設の変更)について(答申)
   (3)保障装置の強化・効率化方策について
   (4)その他

4.審議事項
   (1)議事録の確認
      第17回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。
   (2)日本原子力研究所東海研究所の原子炉の設置変更(JRR−4原子炉
     施設の変更)について(諮問)
      平成8年2月29日付け7安(原規)第292号をもって内閣総理大
     臣から諮問を受けた標記の件について、科学技術庁から説明がなされ、
     引き続き審議することとした。
      注)本件は、燃料の濃縮度の低減化を行うとともに原子炉施設の整備
        を併せて行う他、使用目的に医療照射を追加するものである。
   (3)日本原子力研究所大洗研究所の原子炉の設置変更(放射性廃棄物処理
     施設、JMTR原子炉施設、JMTRC原子炉施設及びHTTR原子炉
     施設の変更)について(答申)
      平成8年2月8日付け8安(原規)第5号をもって諮問のあった標記
     の件に関する核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第
     26条第4項において準用する同法第24条第1項第1号、第2号及び
     第3号(経理的基礎に係る部分に限る。)に規定する基準の適用につい
     ては妥当なものと認め、内閣総理大臣あて答申することとした。
      注)本件は、放射性廃棄物処理施設について、大洗研究所における廃
       棄物管理の事業の開始を控えて、放射性廃棄物処理施設を原子炉施
       設から除外すること、JMTR原子炉施設及びHTTR原子炉施設
       について、液体廃棄物及び固体廃棄物の廃棄の方法を変更するとと
       もに、排水口の位置を変更すること、並びに、JMTRC原子炉施
       設について、使用済燃料の処分の方法を変更するものである。
   (4)保障装置の強化・効率化方策について
      標記の件について、事務局からIAEAにおける保障措置の強化・効
     率化方策に関する検討の進捗状況について説明があった。





         第19回 原子力委員会臨時会議議事録

1.日 時  平成8年3月15日(金)10:00〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)今後の原子力政策の進め方について
   (2)依田委員の海外出張報告について
   (3)その他

4.審議事項
   (1)今後の原子力政策の進め方について
      標記の件について、委員長から、3月12日に内閣総理大臣より、原
     子力政策に関する国民的合意の形成を図るための具体策を検討するよう
     にとの指示がなされたことを踏まえ、原子力委員会に「原子力政策円卓
     会議」を設置すること等について説明がなされた。
      これに対し委員より、
     ・高速増殖原形炉「もんじゅ」の2次系ナトリウム漏えい事故に関し、
      原子力に対する不安感が生じていることを真摯にとらえ、良質な情報
      を国民に伝え、原子力政策について十分議論していく場として、原子
      力政策円卓会議を精力的に運営して参りたい。
     ・原子力の使命、位置づけのみならず、原子力には幅広い重要な基本的
      な技術、未来を創造する技術が含まれていること等を国民に伝えたい
     ・総合科学技術である原子力の研究開発利用は、人類社会や自然環境と
      調和していくことが重要である。
     ・原子力政策円卓会議では、我が国のみならず人類全体が直面している
      エネルギー問題、自然環境と原子力の役割について検討する場として
      も生かしたい
     等の意見が出された後、「原子力政策円卓会議」の設置が決定され、文
     書で内閣総理大臣に報告するとともに、原子力委員会委員長談話を発表
     することとした。
   (2)依田委員の海外出張について
      標記の件について、依田委員より平成8年3月5日(火)から13日
     (水)までの9日間、米国ローレンス・リバモア国立研究所及びアルゴ
     ンヌ国立研究所における意見交換並びに「第4回原子力工学国際会議」
     (ICONE−4)への出席及び招待講演に関する報告があった。





        第20回 原子力委員会定例会議議事録

1.日 時  平成8年3月19日(火)10:30〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所における核燃料物質の加工の
     事業の変更の許可について(諮問)
   (2)高速増殖原型炉もんじゅの2次系ナトリウム漏えい事故について
   (3)その他

4.審議事項
   (1)議事録の確認
      第18回原子力委員会定例会議議事録(案)及び第19回原子力委員
     会臨時会議議事録(案)が了承された。
   (2)動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所における核燃料物質の加工の
     事業の変更の許可について(諮問)
      平成8年2月26日付け7安(核規)第890号をもって内閣総理大
     臣から諮問を受けた標記の件について、科学技術庁から説明がなされ、
     引き続き審議することとした。
      注)本件は、加工事業のため保有している原料の天然ウランの有効利
       用を目的とし、原料シリンダ(ANSI規格48Y)から原料シリ
       ンダ(ANSI規格30B)へ天然ウランを詰め替えるとともに、
       第1貯蔵庫に一時貯蔵する工程を追加するものである。
   (3)高速増殖原型炉もんじゅの2次系ナトリウム漏えい事故について
      標記の件について、動力炉・核燃料開発事業団から、破損した温度計
     さや管の探索作業状況等について報告がなされるとともに、温度計の流
     力振動に関する解析状況について説明がなされた。





         第21回 原子力委員会臨時会議議事録

1.日 時  平成8年3月22日(金)10:30〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)平成8年度原子力開発利用基本計画について
   (2)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び放射性同
     位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案
     について
   (3)重粒子線がん治療臨床試行の状況について
   (4)その他

4.審議事項
   (1)議事録の確認
      第20回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。
   (2)平成8年度原子力開発利用基本計画について
      標記の件について、事務局から原子力安全委員会が3月21日に決定
     した「原子力安全に係る平成8年度原子力開発利用基本計画」との関係
     を含め、計画案の説明がなされた。審議の後、原案のとおり「平成8年
     度原子力利用基本計画」を決定し、内閣総理大臣あて報告することとし
     た。
   (3)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び放射性同
     位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案
     について
      国連海洋法条約の締結に伴う標記法律案の改正について、事務局から
     説明がなされ、審議した結果、了承された。
   (4)重粒子線がん治療臨床試行の状況について
      標記の件について、放射線総合医学研究所から報告があった。





         第22回 原子力委員会定例会議議事録

1.日 時  平成8年3月26日(火)10:30〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)東北電力株式会社女川原子力発電所の原子炉の設置変更(3号原子炉
     の増設)について(答申)
   (2)原子力施設等安全研究年次計画について
   (3)その他

4.審議事項
   (1)議事録の確認
      第21回原子力委員会臨時会議議事録(案)が了承された。
   (2)東北電力株式会社女川原子力発電所の原子炉の設置変更(3号原子炉
     の増設)について(答申)
      平成7年4月28日付け6資庁醍265号(平成八年1月31日付け
     資庁弟265号をもって一部補正)をもって諮問のあった標記の件に関
     する核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第26条第
     4項において準用する同法第24条弟1項弟1号、弟2項及び弟3号
     (経理的基礎に係わる部分に限る)に規定する基準の運用については妥
     当なものと認め、通商産業大臣あて答申することとした。
      注)本件は、商業発電のために用いる3号原子炉の増設を行うもので
     ある。
   (3)原子力施設等安全研究年次計画について
      標記の件について、科学技術庁より、平成8年度から平成12年度ま
     での5カ年計画である、原子力施設等安全研究年次計画(3月25日原
     子力安全委員会決定)について、報告があった。






         第23回 原子力委員会臨時会議議事録

1.日 時  平成8年3月29日(金)10:30〜
2.場 所  委員会会議室

3.議 題
   (1)高レベル放射性廃棄物処分懇談会の構成員について(案)
   (2)「石油を中心とする化石エネルギーの枯渇評価」について
   (3)平成7年版原子力安全白書について
   (4)高速増殖原型炉もんじゅの2次系ナトリウム漏えい事故について

4.審議事項
   (1)議事録の確認
      第22回原子力委員会定例会議議事録(案)が了承された。
   (2)高レベル放射性廃棄物処分懇談会の構成員について
      標記の件について、事務局より本件は、平成7年9月12日付け原子
     力委員会決定「高レベル放射性廃棄物処分懇談会の設置について」に基
     づき、同懇談会の構成員を決定するものである旨、説明があり、決定さ
     れた。
   (3)石油を中心とする化石エネルギーの枯渇評価について
      標記の件について、電力中央研究所から報告があった。同報告書は、
     石油についての需要と価格の動向を調査し、利用可能な期間を資源面か
     ら分析するとともに、石油以外の化石エネルギーについても、将来の人
     口増によるエネルギー需要の増加を考慮しての枯渇時期の予測を行った
     ものである。
   (4)平成7年版原子力安全白書について
      標記の件について、事務局より、平成7年版原子力安全白書について
     報告があった。同白書では、過去1年間の原子力の安全確保の現状、原
     子力施設の耐震安全性及び高速増殖原型炉もんじゅのナトリウム漏えい
     事故が紹介されている。
   (5)高速増殖原型炉もんじゅの2次系ナトリウム漏えい事故について
      標記の件について、動力炉・核燃料開発事業団から、ロストパーツ探
     索作業の状況等について説明があり、CCDカメラによる探索作業の紹
     介及び3月28日過熱器の分配器内において、温度計さや管を確認した
     旨、報告があった。