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原子力分野における開発途上国協力の推進について 昭和59年12月11日
原子力委員会決定
原子力委員会は、昭和59年9月18日付けをもって、開発途上国協力問題懇談会から、今後の原子力分野における開発途上国協力に関する報告書の提出を受けた。本委員会は、同報告書について検討を行ったが、その内容は妥当であると認められる。 もとより、原子力分野における開発途上国協力は、原子力基本法第2条にいう「進んで国際協力に資する」との精神にかなったものであり、原子力先進国となった我が国の国際的責務であるとの認識のもとに、今後積極的に協力を推進すべきである。また、協力を進めていく際には、我が国が外国の原子力利用に関係する場合にも、原子力基本法の精神を貫き厳に平和目的に徹するとともに、世界の核不拡散体制の確立に貢献していくという我が国の基本的考え方に従って進めていくべきである。 以上のような基本的考え方を踏まえ、今後、関係機関においては、以下に従って、所要の施策を一層推進すべきであると考える。 1. 今後の我が国の協力の基本的あり方としては、長期的見地に立ち、各国の原子力開発利用の発展段階とそのニーズを踏まえつつ、開発途上国が自立的かつ着実な原子力開発を進めるために必要な研究基盤、技術基盤の整備に重点を置いた協力を進めていくこととする。 2. 我が国の協力の現状は、原子力先進国として決して十分なものとは言えないので、官民の連繋の下に、その内容を今後一層充実させていく必要がある。また、協力の方法としては、開発途上国との人材交流に、今後最も重点を置くべきであり、官民の幅広い層で人材交流の規模を拡大していく必要がある。このような点を踏まえ、開発途上国のニーズに応じ、技術協力の一層の推進に併せて今後相互的な研究交流を積極的に推進すべきである。 3. 開発途上国の原子力開発利用の進展に応じ、我が国は、今後二国間ベースの原子力協力を拡大していくべきものと考える。このような二国間の協力を更に総合的、長期的に推進していくためには、必要に応じて原子力協力協定を締結するなど各国と適切な協力の枠組みを作っていくことに前向きに対処すべきである。 なお、このような開発途上国との協力を進める場合には、核不拡散上の配慮から、ロンドンガイドライン(注)等の国際的基準を踏まえ、適切な措置をとることが必要である。 (注) 原子力資材等の移転に関する原子力供給国グループのガイドライン(1978年1月11日国際原子力機関公表)
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