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日本原子力研究所法の一部を改正する法律について


原子力局原子力開発機関監理官室

 我が国における原子力船研究開発については、昭和38年、日本原子力船開発事業団を設立し、同事業団を中心に進めてきたが、昭和55年の第93回国会において、それまでの我が国の原子力船研究開発を巡る諸情勢等を踏まえ、「日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案」が審議、議決され、それによって、日本原子力船開発事業団は、原子力船の開発のために必要な研究を行う機能を付与され、日本原子力船研究開発事業団(以下「事業団」という。)に改組された。また、その際事業団については、行政の各般にわたりその簡素化及び効率化を進める見地から、昭和60年3月31日までに、他の原子力関係機関と統合するものとし、このために必要な措置を講ずるものとされたところである。

 この事業団の統合については、原子力委員会を中心に政府において慎重に検討を行ってきたが、事業団の統合先としては、以下の理由により日本原子力研究所(以下「原研」という。)が適当であると判断した。すなわち、

@ 長期的な観点から我が国の将来を考えるとき、原子力船に関する技術を保有しておくことは重要であり、このため、今後段階的、着実に研究開発を進めることとし、この見地から、原子力分野において基礎から応用にわたる幅広い技術基盤を有する原研は、その総合的能力を原子力船技術に対しても十分に活用し得ると考えられること。

A 原研は、これまで事業団の業務に協力してきた実績があり、今後の原子力船に関する研究開発についても、このような実績をもとに、円滑に研究を遂行し得ると考えられること。

等である。

 今回の法改正は、以上のような経緯から、事業団を原研と統合するために必要な措置を講ずるほか、所要の規定の整備を行うものであり、去る7月6日成立し、7月13日に公布されたところである(昭和59年法律第57号)。改正の概要は次のとおりである。

一 設立の目的

 日本原子力研究所(以下「研究所」という。)と日本原子力船研究開発事業団(以下「事業団」という。)を統合することに伴い、設立の目的として原子力船の開発のために必要な研究を行うことを新たに明記することとした。

二 役員

 統合後の研究所の役員を、理事長一人、副理事長二人、理事八人以内及び監事二人以内とするとともに、理事の任期を四年から二年とすることとした。

三 業務の範囲

 研究所の業務として、原子力船の開発のために必要な研究を行うこと及び旧日本原子力船研究開発事業団法(昭和38年法律第100号)第23条第1項第2号の規定により建造された原子力船に関する業務を行うことを新たに明記することとした。

四 業務運営の基準

 事業団から承継する原子力船に係る業務は、内閣総理大臣及び運輸大臣が原子力委員会の意見を尊重して定める原子力船の開発のために必要な研究に関する基本計画に基づいて行わなければならないものとすることとした。

五 主務大臣

 研究所の原子力船に係る業務に関する事項並びに当該業務に係る財務及び会計に関する事項については内閣総理大臣及び運輸大臣を、その他の事項については内閣総理大臣を主務大臣とし、研究所は主務大臣が監督することとした。

六 その他

(一) この法律は、昭和60年3月31日までの間において政令で定める日から施行することとした。

(二) 事業団は、施行の日において解散するものとし、その一切の権利義務は、その時において研究所が承継することとした。

(三) 日本原子力船研究開発事業団法は、廃止することとした。

(四) その他所得税法等関係法律の改正等統合に伴う所要の規定の調整を行うとともに、近時の特殊法人の規定例にならい所要の規定の整備を行うこととした。


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