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IAEA第20回総会


 国際原子力機関(IAEA)の第20回総会が1976年9月21日から28日まで、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロにおいて開催された。ウィーン以外で総会が開催されたのは、昭和40年第9回総会の日本開催、昭和47年第16回総会のメキシコ開催に続いて3度目である。

 総会議長は、ブラジルの原子力委員会委員長であるProf.Hervasio G.de Carvalonoが選ばれた。

 新加盟国として今回承認された国は、「ニカラグア」であり、この結果IAEA加盟国総数は、110ケ国となる。

 IAEA事務総長エクランドは、そのステートメントのなかで、1957年創立以来の20年をふりかえりながら「この間、加盟国は60ケ国から109ケ国に増加し、運営機関である理事会は、1957年の23ケ国及び1963年の25ケ国に対し、今や34ケ国の構成である。また、1958年に400万ドルであった通常予算の規模も1976年には3,700万ドルまでに拡大した。」と活動の発展を述べるとともに、「IAEAはこのように大きな変貌をとげたが、全世界の平和、健康及び繁栄に対する原子力の貢献並びに原子力を軍事目的に利用しないという憲章第2条に規定されたIAEAの目的は、今なお変るものでない。」とIAEAの使命をあらためて確認した。そのほか事務総長は、保障措置に関連して日本の核拡散防止条約(NPT)の批准を高く評価した。

 1977年の各加盟国の予算分担率が承認された。わが国の分担率は7.4%であり、全加盟国中第3位にあたる。

 今回の総会のトピックとしては、西ドイツの原子力船オットー・ハーン号がリオ・デ・ジャネイロに寄航し、多くの総会参加者が本船に招待された。

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