前頁 | 目次 | 次頁

〈原子炉安全専門審査会〉


第152回

〔日時〕昭和51年10月18日(月)13:30~17:00
〔議事次第〕
1 発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値に対する評価指針について
2 京都大学原子炉実験所の原子炉の設置変更(高中性子束炉の増設)に係る安全性について
3 動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センターの原子炉の設置変更(高速実験炉原子施設の変更)に係る安全性について
4 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原子炉設置変更許可申請書の一部補正について
5 取替炉心検討会の報告について
6 九州電力株式会社玄海原子力発電所の原子炉の設置変更(1号原子炉施設の変更)に係る安全性について
7 日本原子力研究所東海研究所の原子炉の設置変更(原子炉安全性研究炉施設の変更)に係る安全性について
8 各部会及び各検討会の審議検討状況について
9 β線評価検討会の設置について
10 発電用事業炉部会の審議結果について

〔議事概要〕
1 発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値に対する評価指針について

 事務局から、指針決定の経緯、及び線量目標値に対する適合性の判断にあっては、本指針に依るよう原子力委員会から指示があったことの説明があり、当審査会としては、本指針の考え方を、すでに取り入れて、審査を行ってきているところであるが、今後の審査にあっては、本指針に基づき行うことを確認した。

2 京都大学原子炉実験所の原子炉の設置変更(高中性子束炉の増設)に係る安全性について

 事務局から、申請の概要(高中性子束炉(30MWt)の増設)について説明があり、審議を行った結果、これについては、第127部会を設け審議を行うこととし、同部会構成委員として、望月(部会長)、秋山、飯田、石原、金井、木村、竹内、武谷、松野の各審査委員及び石川、井上、大久保、福田、宮園の各調査委員が指名された。

3 動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センターの原子炉の設置変更(高速実験炉原子炉施設の変更)に係る安全性について

 事務局から、申請の概要(使用済燃料貯蔵建物の設置等)について説明があり、審議を行った結果、これについては、事務局において調査審議を行い、次回審査会において、その結果を報告することとした。

4 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原子炉設置変更許可申請書の一部補正について

 事務局から補正の概要(使用済燃料プールの容量を増強する)について説明があり、審議を行った結果、これについても、第125部会において、審議を行うこととした。

5 取替炉心検討会の報告について

 取替炉心検討会(都甲主査)から、検討状況報告及びPWRの取替炉心におけるバーナブル・ポイズン棒の使用に係る検討結果報告があり、審議を行った結果、バーナブル・ポイズン棒の使用期間を、15EFPY(換算全出力年)以内とし、5EFPYを超えて使用する場合は定期的に検査を行うとする、同検討会のバーナブル・ポイズン管理基準案は妥当なものであると認められた。

 なお、今後、同検討会において、PWRに関する検討を引続いて行うこととした。

6 九州電力株式会社玄海原子力発電所の原子炉の設置変更(1号原子炉施設の変更)に係る安全性について

 事務局から、「九州電力株式会社玄海原子力発電所の原子炉の設置変更(1号原子炉施設の変更)に係る安全性について(報告書案)」に基づき、取替炉心検討会の検討結果を加味したものとして報告があり、前回審査会に引き続き審議を行った結果、本変更後における当該原子炉の安全性は確保し得るものと認められ、原案通り、原子力委員会委員長あて報告することが了承された。

7 日本原子力研究所東海研究所の原子炉の設置変更(原子炉安全性研究炉施設の変更)に係る安全性について

 第124部会(望月部会長)から、「日本原子力研究所東海研究所の原子炉の設置変更(原子炉安全性研究炉施設の変更)に係る安全性について(報告書案)」に基づき、審査結果の報告があり、審議を行った結果、本変更後における当該原子炉の安全性は確保し得るものと認められ、原案通り、原子力委員会委員長あて報告することが了承された。

 また、照射カプセルの塑性歪を許すこと並びに耐食性アルミニウム合金製の照射カプセルを30㎏/㎝2G以下の圧力、200℃以下の温度で使用することは、安全上の問題はないものと認められるが、今後、設計及び工事の方法の認可等を行う際には、これら、許容限度を確実に満足させるとともにアルミ材の選定にあっては、高温時における機械的強度等に留意するよう、特に注意すべきであるとの同部会の意見が提示され、質疑を行った結果、妥当なものと認められ、この旨、科学技術庁原子力安全局長あて通知し、原子力委員会委員長あて、同趣旨の意見を同局長に対し述べたことについて報告し、また、これらの行為を行った旨、研究炉部会部会長あて通知することが了承された。

8 各部会及び各検討会の審議検討状況について

 第120部会(柏崎・刈羽新設)、第121部会(伊方#2増設)、第123部会(川内新設)、第125部会(福島第一、#1~#6変更)、第126部会(福島第二変更)、非常用炉心冷却設備に関する検討会及び反応度事故検討会から、それぞれ、審議検討状況について説明があった。

9 β線評価検討会の設置について

 会長から、β線による被曝の評価に対する取り扱いに係る考え方を明確にするため、β線評価検討会を設置することについて提案があり、了承された。

 同検討会構成委員として、渡辺(主査)、石原、浜田の各審査委員及び伊藤、今井、阪田、高嶺、福田、森内、吉田の各調査委員が指名された。

10 発電用事業炉部会の審議結果について

 発電用事業炉部会長から、通商産業省から意見を求められた案件の審議事項及び同省に対して述べた意見について報告があった。

前頁 | 目次 | 次頁