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米国フォード大統領の原子力政策に関する声明について


昭和51年10月29日
原子力委員長談話

1.この程、米国大統領は、軍事的利用に転用されるおそれのある、核拡散を防止する政策を強化することを目的として、今後の原子力政策の基本的方針を明らかにした。

 このような核拡散防止については、我が国はかねてより、これを支持してきたところであり、核拡散防止条約の批准を踏まえて、所要の措置を講じることとしている。

2.とくに本声明は、核拡散防止の見地から、原子力施設・技術の輸出国が今後一層有効な国際的な措置をとる努力を続けることを提案している。これは原子力平和利用を基本とする我が国の立場と相入れないものではないが、その際、ウラン資源輸入国の原子力平和利用に過重な制約が課されることのないよう十分な配慮がなされるべきであると思料される。

3.当委員会としては、エネルギー資源に乏しい我が国において、エネルギー供給安定化のためには、原子力利用が極めて重要であり、ウラン資源に恵まれない我が国の原子力開発利用を円滑に進めるためには、核燃料サイクルの確立が不可欠であるとの我が国の立場に十分留意して対処していくこととしたい。


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