放射性廃棄物対策技術専門部会の設置について
昭和50年7月29日
原子力委員会
1 設置の目的
放射性廃棄物(以下「廃棄物」という。)の適正な処理処分は、原子力開発利用を進めるに当たっての不可欠な課題であり、当委員会としても所要の具体策の確立について検討を進めているところであるが、
(1) 海洋処分のための海洋調査の進渉、環境・安全専門部会における海洋処分の進め方に対する諸提言、廃棄物の海洋処分に関するIAEA暫定勧告等に伴い、我が国における試験的海洋処分を実施するための具体的な安全評価に着手すべき段階に至っていること。
(2) 環境・安全専門部会において提言されている「試験的海洋処分用低レベル放射性廃棄物のセメント固化体に関する暫定指針」及び「放射性固体廃棄物保管施設に関する指針」等を踏まえ、廃棄物処分の方式の明確化と見合ってこれら基準化を図る必要があること。
(3) 廃棄物、とくに高レベル廃棄物の処理・処分の研究開発についての国際協力の進展をも考慮し、我が国としても研究開発を総合的、体系的に推進、評価するための体制を整える必要があること。
等、専門的な調査検討を要する事項も多いので、この際標記の専門部会(以下、「専門部会」という。)を設置し、安全な廃棄物処理処分の実施に資することとする。
なお、専門部会における専門的な審議と併行して、処理処分体制の整備、国と民間との協力分担のあり方等を中心とする問題については、当委員会としても関係各方面とも十分協議の上、対策の確立を図るものとする。
2 所掌事項
本専門部会は、次の事項を所掌する。
(1) 試験的海洋処分(実施方法を含む)の事前安全評価
(2) 試験的海洋処分の結果の評価
(3) 海洋処分及び陸地処分の実施基準の策定
(4) 放射性廃棄物の処理処分に関する研究開発の推進計画の策定及び成果の評価
3 部会の構成
本専門部会は学識経験者若干名をもって構成する。
構成員は別紙のとおりとする。
4 担当原子力委員
御園生委員、山田委員
(別紙)
放射性廃棄物対策技術専門部会構成員
専門委員 |
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井上 頼輝 |
京都大学教授 |
佐伯 誠道 |
放射線医学総合研究所臨界実験場長 |
阪田 貞弘 |
日本原子力研究所安全管理室次長 |
左合 正雄 |
東京都立大学教授 |
杉浦 吉雄 |
気象研究所地球化学研究部長 |
瀬川 猛 |
動力炉・核燃料開発事業団東海事業所技術部長 |
筒井 天尊 |
京都大学教授 |
提 佳辰 |
日本経済新聞論説委員 |
敦賀 花人 |
東海区水産研究所放射能部長 |
永倉 正 |
電力中央研究所土木技術研究所副所長 |
森沢 基吉 |
大日本水産会専務理事 |
平野 敏行 |
東京大学教授 |
堀部 純男 |
〃 |
宮永 一郎 |
日本原子力研究所東海研究所保健物理安全管理部長 |
山本 寛 |
東京大学教授 |
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