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IAEA総会(第17回)報告



 IAEA第17回総会が9月18日から24日までオーストリア国ウィーンにおいて84ケ国参加のもとに開催された。

  1.日本国政府代表団

 代  表  藤山 楢一 特命全権大使
 代表代理  佐々木正賢 在オーストリア日本国大使公使
 村岡 邦男 同上    一等書記官
 高岡 敬展 同上    同上
 岩本 晴允 科学技術庁原子力局 国際協力課長

                      

  2.議事概要

(1)開会式
 メキシコ代表PFNA氏により開会が宣告された。

(2)議長選挙
 オーストラリア原子力委員会委員のBOSWELL氏が選出された。

(3)各国代表団の信任
 資格審査委員会にオーストラリア、コロンビア、ギリシア、パキスタン、フィリッピン、ポーランド、チュニジア、ソ連邦、米国が選出された。

(4)副議長選挙
 副議長に日本、マダガスカル、ルーマニア、サウジ・アラビア、英国、ソ連邦、米国、ウルグアイが選出された。

(5)議事運営委員会メンバーの選出
 議長、副議長等により構成される議事運営委員会にカナダ、フランス、モロッコ、ウクライナ共和国を加えることを決定した。

(6)新加盟国の承認
 ドイツ民主共和国、モンゴル人民共和国の加盟が承認され、加盟国は105ケ国となった。

(7)議題の採択
 事務局案が採択された。

(8)事務局長指名
 EKLUND氏が再任された。

(9)事預局長演説
 「エネルギー危機の中での原子力の役割は重要であり、国際間の協力は、IAEAが充分に各国の意を代弁し、各国での経験を結合するときに実りのあるものとなる」旨発言した。

(10)1972年〜73年年次報告
 各国代表が演説を行ない、日本代表藤山大使は「IAEAの技術援助活動にわが国も積極的に貢献したいと思っていること、IAEAに環境問題を重視して活動して欲しいこと、保障措置技術の開発に期待していること」等について日本の希望を表明した。

(11) 閉会日の決定
 第17回総会閉会日を9月24日とすることを決定した。

(12)18回総会開会日の決定
 1974年9月16日に第18回総会を開会することとした。

(13)1973年度予算(追加支出)
 事務局案を採用した。

(14)1974年度予算
 理事会勧告を承認した。

(15)加盟国分担率の決定
 日本の分担率は5.25214%となった。

(16)開発途上国における原子力発電市場調査報告
 事務局報告が了解され、今後も同じような調査を行うことが望ましいことが確認された。

(17)1972年収支決算
 事務局案が承認された。

(18)総会規約改正
 事務局案が原則的に承認されたが、具体的改正は次回総会にもちこされた。

(19)理事国選挙
 18ケ国が新理事国として選出された。

(20)会計監査役指名
 チェコが再任された。

(21) 恩給委員会メンバーの異動
 異動の必要なしとされた。

(22)1974年一般基金に対する任意拠出
 各国にできる限りの拠出を期待するとの議長よりの発言があった。

(23)閉会式
 議長により閉会が宣せられた
 
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