1971年日加原子力会議の開催について
1971年日加原子力会議は、グリーンエネルギー・鉱山・資源大臣、オースチン同省次官等をむかえ、昭和49年9月27日(月)、東京プリンスホテルで開催された。
会議の概要は次のとおりである。
1 出席者
(日本側) |
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原子力委員会委員長 |
平泉 渉 |
科学技術政務次官 |
粟山 ひで |
原子力委員会委員長代理 |
有沢 広己 |
原子力委員会委員 |
武藤俊之助 |
〃 |
松井 明 |
〃 |
武田 栄一 |
〃 |
山田太三郎 |
科学技術庁原子力局長 |
成田 寿治 |
通商産業大臣官房参事官 |
増田 実 |
日本原子力研究所理事長 |
宗像 英二 |
動力炉・核燃料開発事業団理事長 |
井上 五郎 |
日本原子力産業会議代表常任理事 |
橋本清之助 |
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(カナダ側) |
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エネルギー・鉱山・資源大臣 |
Mr.J.J.Green |
同省次官 |
Mr.J.Austin |
同省次官補 |
Mr.G.MacNabb |
同省ウラン・原子力担当上級顧問 |
Dr.J.Runnals |
枢密院内閣担当次官補 |
Mr.D.Kirkwood |
通商産業省総務局長 |
Mr.M.G.Clarls |
グリーン大臣特別秘書 |
Mr.W.Thomson |
カナダ原子力公社総裁 |
Mr.J.L.Gray |
〃 理事 |
Mr.D.Golden |
〃 工学・動力炉担当 総支配人 |
Dr.G.A.Pon |
在日カナダ大使 |
Mr.H.O.Moran |
在日カナダ大使館参事 |
Mr.R.S.Machean |
〃 参事 |
Mr.S.Harris |
〃 一等書記官 |
Mr.S.Heeney |
2 議題
(1)両国における原子力開発のレヴュー
(2)核燃料
(イ)ウラン資源問題
(ロ)その他
(3)動力炉の開発
(イ)重水炉および高速炉
(ロ)重水の供給および製造技術
(ハ)原子炉材料技術
(4)放射性廃棄物処理
(5)その他
(6)次回会合の日程
3 1971年日加原子力会議共同コミュニケ
1971年日加原子力会議は、原子力の平和利用に関する両国関の協力を検討するため、9月27日、東京において開催された。
日本側は平泉渉国務大臣、原子力委員会委員長が代表し、カナダ側はJ.J.グリーン・エネルギー・鉱山・資源大臣が代表した。
両代表団は、両国の原子力開発利用の広範な分野における進展について報告し、原子力発電が両国の今後増大化していく電力需要にとって益々重要な役割を果たすであろうことについて意見の一致をみ、この分野における両国間の協力を一層緊密化することを合意した。この点に関連して、両代表団は、原子力発電の拡大にともなって需要増大が見込まれる核燃料の開発について、両国が共に関心をいだいていることを認め、今後ともこの問題について密接な協議を続けていくことを合意した。
また、効率的な原子力発電のために設計される新型動力炉の開発について両国間の協力を強化していくことに意見の一致をみ、特にこの会議の機会に調印される動力炉・核燃料開発事業団とカナダ原子力公社との間の重水炉開発に関する技術協力のための協定の締結に留意した。
さらに原子力発電の実用化の急速な進展にともなって最近重要な問題となりつつある放射性廃棄物の処理を含むその他の種々な問題について意見の交換を行なった。
両代表団は、このような両国の責任者間の直接の意見交換が重要であることについて意見の一致をみ、この会議の次回の開催はカナダ側で行なうことに合意した。
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