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原子力船「むつ」の実験航海等に関する
検討会の報告について


 わが国の原子力船「むつ」の開発については、日本原子力船開発事業団法に基づく原子力第1船開発基本計画(昭和38年7月決定、昭和42年3月改定)に従いその開発が進められてきたが、建造工事も進み、その完成後の慣熟運転、実験航海等について具体的に検討すべき段階に至った。

 このため昭和45年6月原子力局に「原子力船「むつ」の実験航海等に関する検討会」(座長 安藤良夫東京大学教授)を設置し、約4か月にわたり原子炉ぎ装終了後に行なう燃料装荷、出力上昇試験ならびに慣熟運転および実験航海における実験要目、期間等について約4か月にわたり、海外における原子力船およびわが国における陸上原子炉の事例、さらに日本原子力船開発事業団における「むつ」の開発を通じての経験および調査等を参考としながら検討を行なってきたが、昭和45年10月7日、結論を得た。

 実験航海等に要する期間については、次のとおりである。


(1)燃料装荷、出力上昇試験および海上公試運転の期間
 約9か月


(2)実験航海の期間

 a 慣熟運転および安全性、性能確認のための期間
   約12か月

 b 出入港の経験を得るための期間
   約10か月


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