前頁 |目次 |次頁


IAEA2月理事会の報告について



 1970年度IAEA2月理事会は2月24日から2月27日までの4日間、ウィーンのIAEA本部において催開された。当方からは、原子力局政策課課長補佐の内田技官が出席した。
 概況は次のとおりである。

議題 1 技術援助

 〃 2 1970年度事業計画予算の割当

 〃 3 国連経済社会理事会への1969-70年度年次報告

 〃 4 保障措置
   (a)機関による保障措置の適用
   (b)査察員任命
   (c)保障措置システム・アナリシス

 〃 5 原子炉計画

 〃 6 炉物理研究報告

 〃 7 憲章第6条の再検討

 〃 8 ラテン・アメリカ核兵器禁止条約に関するアクション

 〃 9 職員の俸給

 〃10 暫定手続規則第8条に基づく事務総長、報告

議題4と6以外は概ね異議なく承認された。本理事会の集点になったのは議題4であり、これに関し英米による決議案が提出された。その骨子は次のとおりである。

1 1970年3月15日までに事務総長はNPT保障措置協定に関する技術的文書をすべての加盟国に配布する。

2 1970年5月1日までに各加盟図の見解を事務総長に提出し、事務総長は直ちにそれらの見解をすべての加盟国に配布する。

3 1970年6月1日までに事務総長はIAEAの保障措置に関する責任についてのレポートをすべての加盟国に配布する。

4 次のような保障措置委員会を設置する。
 (1)参加を望む加盟国で構成する。
 (2)理事会選出の議長及び副議長(2名)を置く。
 (3)複数のワーキング・グループを設けることができ、専門家の援助を要求できる。
 (4)最初の会合を1970年の6月はじめに開く。
 (5)機関の保障措置に関する責任について理事会に勧告をする。
 (6)できる限り早く討議の結果を報告し、必要な勧告をする。

5 6月理事会で進捗状況を審議する。
 この提案について、各国の意見は一致せず、そのため継続して審議するため、4月1日から特別理事会を開催することを議決して2月理事会を終了した。

前頁 |目次 |次頁