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日本原子力研究所東海研究所の原子炉の
設置変更(JPDRの変更)について(答申)



44原委第434号
昭和44年11月27日

内閣総理大臣 殿

原子力委員会委員長

日本原子力研究所東海研究所の原子炉の
設置変更(JPDRの変更)について(答申)

 昭和44年10月15日付け44原第5379号で諮問のあった標記の件について、下記のとおり答申する。

 標記に係る許可の申請は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第24条第1項各号に掲げる許可の基準に適合しているものと認める。
 なお、各号の基準の適合に関する意見は、別紙のとおりである。

別紙
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第24条第1項各号に掲げる許可の基準の適合に関する意見

1 本変更は、第1号から第3号に掲げる許可の基準に適合しているものと認める。

2 第4号に掲げる許可の基準の適合に関する原子炉安全専門審査会の審査結果は別添のとおりであり、本変更により原子炉の安全性はそこなわれることはなく、第4号に掲げる許可の基準に適合しているものと認める。



日本原子力研究所東海研究所の原子炉の
設置変更(JPDRの変更)に係る安全性について

昭和44年11月24日
原子炉安全専門審査会

原子力委員会委員長 木内 四郎 殿

原子炉安全専門審査会
会長 内田 秀雄

日本原子力研究所東海研究所の原子炉の
設置変更(JPDRの変更)に係る安全性について


 昭和44年10月16日付け44原委第380号をもって審査の結果を求められた標記の件について結論を得たので報告します。


T 審査結果

 日本原子力研究所東海研究所の原子炉の設置変更(JPDRの変更)に関し、同研究所が提出した「東海研究所原子炉設置変更許可申請書」(昭和44年10月13日付け申請)に基づいて審査した結果、同研究所の原子炉の設置変更に係る安全性は十分確保しうるものと認める。


U 変更内容

@ 燃料棒は全長を1本で形成し、その有効長さを約1.47m(従来、燃料棒は有効長さ約0.72mの燃料セグメント2本から形成)にすること。

A 燃料集合体平均濃縮度を約2.6w/o(従来2.52w/o)にすること。これに伴い燃料体の最大のそう入量(U-235量)を約111kg(従来、約106kg)に、最大過剰反応度を初期炉心において約21%Δk/k(従来、約19%Δk/k)に、平衡状態において約14%Δk/k(従来、約12%Δk/k)にすること。


V 審査内容

(1) 変更内容@について

@ 2本の接続の短尺燃料を1本の長尺燃料とすることにより、原子炉の核的、熱的特性に変化を生ずることはない。燃料棒自身の支持については、上下両端の他2点をスペーサーで保持する構造となっているが、この変更は原子炉安全上支障はない。

A 燃料ペレットの外径を若干小さくし、被覆管、燃料ペレット間間隙を広げて、ペレットの熱膨脹に対する安全性を高めてあるが、この程度の間隙の拡大によって燃料中心温度は殆んど上昇せず安全上支障はない。

B 燃料集合体平均燃焼度の最高値は12,000MW-D/Tと変更はないが、上下各プレナムの体積はこの燃焼度に対して十分配慮してあり、支障はない。


(2) 変更内容Aについて

@ 燃料濃縮度の変更により最大過剰反応度が、初期炉心において約21%Δk/kと変更前より約2%Δk/k増加するが、この場合制御棒の反応度価値は約21.9%Δk/kおよびポイズンカーテンの反応度価値は約7.3%Δk/kとなり、約8%Δk/kの停止余裕を有する。平衡状態では、ポイズンカーテンはとり出されるが、この時点での最大過剰反応度は約14%Δk/kになっており、約8%Δk/kの停止余裕を有する。
 また、制御棒のうち1本が引抜かれた状態でも原子炉を停止できることは従前と変りない。

A 過剰反応度が増加するが、制御棒配置インターロックにより1本当りの制御棒反応度価値は1.6%Δk/k以下に抑えられている。このため反応度事故に関する評価は従前と変ることはない。

B 原子炉立地審査指針に基づき本炉について行なった災害評価は、本変更によっても従前と変ることはない。すなわち、燃料体の構造および濃縮度に変更があっても出力、燃焼度とも変更前と変りなく、原子炉に内蔵される核分裂生成物の量に変りない。重大事故時および仮想事故時における他の条件はすべて変更前と同一であり、その評価も変ることはない。


W 審査経過

 本審査会は、昭和44年10月20日の第74回審査会において次の委員よりなる第58部会を設置した。

三島 良績(部会長) 東京大学
安藤 良夫  〃
竹越 尹 電気試験所
渡辺 博信 放射線医学総合研究所

 部会および審査会においては、次表のように審査を行なってきたが、同年11月21日の部会において部会報告書を決定し、同年11月24日の第75回審査会において本報告書を決定した。



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