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第10回中共核実験に伴う放射能測定結果について


 米国原子力委員会は、9月29日早朝、中共の核実験を探知したと発表した。
 これに対処し、放射能対策本部は、9月30日、第69回幹事会を開催し、直ちに緊急時調査体制に入ることとした。このあと、10月4日の北京放送は、「中国が9月23日に初の地下実験を、9月29日に西部地区上空で新たな水爆実験を成功裏に行なった。」との発表を行なった。
 さらに、10月2日、第70会幹事会が開催され、関係機関の放射能調査結果の報告と今後の調査体制の検討が行なわれた。

 9月30日以降10月6日までにおける放射能調査結果は平常の値と同様であり、また、強放射生粒子も検出の報告が皆無であった。これにより、わが国への影響がほとんどないことが明確になったので、10月6日の第71回幹事会において、緊急時調査体制を解除することを決定した。
 今回の実験に伴う放射能調査結果は次のとおりである。

 1 高空浮遊じんの放射能(防衛庁)



 2 モニタリングポスト

 気象庁2か所(旭川、輪島)、5府県(青森、新潟、鳥取、大阪、鹿児島)に設置しているモニタリングポストは平常の値と同様であった。


 3 雨水、落下じんの放射能(気象庁)

(注)
(1)−印を付した場所に調査機関中降雨がなかった。

(2)放射能濃度(ピコキューリ/ミリリットル)×降雨量(ミリメートル)=降下量(ミリキューリ/平方キロメートル)

(3)調査結果はいずれも採取6時間後に計測したものである。

 4 雨水、落下じんの放射能(放射線医学総合研究所)

 5 地表浮遊じんの放射能(気象庁)

 6 牛乳の放射能(農林省)

 7 都道府県衛生研究所

 25都道府県衛生研究所における雨水落下じんは平常の値と同様であり、強放射性粒子も確認されなかった。



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