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原子力平和利用に関する世論調査


昭和44年7月14日
科学技術庁


 内閣総理大臣官房広報室では、昭和44年3月、時事問題に関する世論調査の一つとして、「原子力平和利用に関する世論調査」を実施し、このほど、調査結果をとりまとめ、当庁に送付してきた。
 本調査においては、国民一般の原子力平和利用に関する知識と関心は比較的高いことが示され、また、原子力平和利用に対する認識と態度についても積極的なものがみられている。しかしながら、原子力の安全性に対する認識については、原子炉も原爆と同じく爆発するという誤解が前回調査よりも少なくなったとはいえ、必ずしも正しい知識がもたれていないことが示されている。
 このことは「原子力」という言葉のイメージについて、原水爆が最初に連想されるという国民感情を背景とするとするものであろうと想像され、安全性一般に対する普及啓発の必要を示しているものと思われる。
 このため、今後とも、安全性の確保に万全を期するとともに、原子力平和利用に関する普及啓発活動を一層強化し、それにより安全性に対する理解と信頼を獲得することに一層の努力を傾注することとしたい。
 世論調査結果は資料として掲げる。



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