43年7月15日に行われた日米原子力委員会会談共同コミュニケの中で述べられている如く、高速増殖炉に関し、日米両国原子力委員会は、日米両国および諸外国においても原子力関係の中心をなす高速増殖炉の分野について早急に情報交換の取極を行うことに合意した。
　原子力委員会は、この合意に基づく取極を早急に実施すべく、高速増殖炉の分野における日米技術協力に関するわが国の実施体制について検討した結果、下記の如くその方針を決定した。

高速増殖炉の分野における日米技術協力に関するわが国の実施体制について

43.12.5
原子力委員会

1　原子力委員会は、本年7月、日米原子力委員会会談において高速増殖炉の分野について早急に技術協力に関する取極めを行なうことに合意したが、同取極めの締結およびこれに基づく具体的な協力の実施については、動力炉・核燃料開発事業団がこれを行なうものとする。

2　この協力の実施により、技術情報および研究者の交換を行なうものとするが、わが国より米国原子力委員会へ提供する技術情報は、動力炉・核燃料開発事業団および日本原子力研究所の研究成果ならびに原子力平和利用研究委託費による研究成果を含むものとする。

3　この協力の実施に関し、わが国関係機関の協力体制を確立し、その適切な実施を期するため、動力炉・核燃料開発事業団に高速増殖炉の日米技術協力に関する運営委員会を設けるものとする。