国際原子力機関(IAEA)1968年9月理事会報告
1968年9月理事会は、9月20日及び10月1日の両日、ウィーンのIAEA本部において開催された。
以下、議題を追って報告する。
9月20日開催の理事会:
議題採択、議題3を除き採択。
議題1. IAEA新加盟申請
ニジェールの新加盟を支持し、総会に対し、承認の勧告を行うことに決定した。
議題2. 保障措置
(a)システムズ・アナリシス
システムズ・アナリシスについての各国の見通しが表明された。
英国は、関係研究は2年以内に結論が出せるであろうと述べ、ドイツは、カールスルーエで行っている研究の第一回の結果は、1969年の中頃、最終結果は、1970年に出せるであろうが、カールスルーエの研究の主要目的は、査察のためのStrategic pointsを決めることである、と説明した。
米国は、1年以内に何らかの結果を出せると述べた。日本、南アフリカ、ポルトガルは、1969年6月理事会までに、現在行っている研究の予備的結果を提出するよう提案した。
IAEA査察総監は、このような評価の結果は、1970年2月以前の理事会に提出することはないであろうと述べた。
議長は、システムアナリシスに関する事務局長覚書をテークノートした。
(b)査察員人事
新規に採用された査察員Mr.G.Rubinstein(ベルギー)及びMr.B.Clark(米)を承認した。(査察総監を含め、IAEA査察員は合計24名となった。)
(c)IAEA保障措置適用
i)トルコ/米国協力協定に関する保障措置 移管協定及び日本/英国協力協定に関する保障措置移管協定が承認された。
議題4. 1968年度経常予算項目間流用
承 認
議題5. 次期理事会開催
総会後の10月1日に開催することに決定
議題6. 核物質供給
インド及びブルガリアに対する核物質の供給が承認された。
議題7. 加盟国による少量の核物質の要請
加盟国が要請した場合、研究開発目的の少量の核物質は、「計画助長のための、IAEAによる核物質の供給の、親援助協定」の下で行われることに決定。
−IAEAの会議開催のための主催国との取極IAEAの会議を、本部以外の場所で開催する場合、主催国が、参加者に対し、規定の期間内にビザを与えない場合には、同会議は自動的に打消され、他の場所に移されることなどが決定した。
10月1日開催の理事会:
−理事長、副理事長選出
理事長として、イランのMr.Afshar副理事長として、ポーランドのMr.Andrzejewski及びカナダのMr.Mocordickが選出された。
−議題採択
議題1. 理事信任状承認
議題2. 委員会委員指名
議題3. 1967〜68年度国際連合総会提出用のIAEA年次報告
議題4. 理事会及びその委員会の会議開催予定。
承認。会合予定次のとおり。
1968年12月11日 |
技術援助委員会 |
1969年1月16日 |
行政予算委員会 |
1969年2月25日〜 |
理事会 |
1969年4月22日 |
行政予算委員会 |
1969年6月10日 |
理事会 |
1969年9月19日 |
理事会 |
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