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鍋島原子力委員会委員長の韓国訪問について |
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鍋島原子力委員会委員長は、金韓国科学技術処長官の招待により、9月3日から5日まで、韓国を訪問した。その際、9月3日および4日の両日、代表は原子力の調査、開発をはじめとする科学技術全般における両国間の協力について会談を行なった。 議題および出席者については下記のとおりであり、また、会談後発表された共同コミュニケは別添のとおりである。 記 1 日時および場所昭和43年9月3日および4日 韓国科学技術処 2 議題 (1)二国間における科学技術振興の技術開発協力3 出席者 日本側
韓国側
別添 日本国国務大臣科学技術庁長官鍋島直紹と 1968年9月5日 日本国国務大臣科学技術庁長官鍋島直紹は、大韓民国科学技術処長官金基衡の招請により、1968年9月3日から5日まで大韓民国を訪問した。両閣僚は一連の会談を行ない、平和目的の両国の科学技術の発展のための両国間協力促進につき意見を交換した。 会談は極めて親善かつ友好的なふん囲気の下に行なわれた。 両閣僚は、会議冒頭の発言を通じて、両国における科学技術の発展の成果につき満足の意を表明し、経済発展において科学技術が果しうる重要な役割を強調した。 両閣僚はあらゆる可能な方途により科学技術発展のための協力努力を続ける意向を再確認した。 会談は、科学技術の分野における両国間協力に関する諸問題について討議することにより進められ、次の結論に達した。 1 科学技術発展における情報とドキュメンテーションの重要性に留意して、両閣僚は、日本科学技術情報センター(JICST)と韓国科学技術情報センター(KORSTIC)との間の関係を強化するため必要な措置をとることが望ましいことに意見の一致をみた。 2 原子力の平和利用の分野における日本国と大韓民国との間の協力は最近の数年間において発展を続けてきたところ、両国は今後原子力平和利用に関する科学的及び技術的情報の交換ならびに専門家の交換により相互に協力していくことが期待される。 3 一国の経済成長にとってエネルギー源の開発が不可欠であることを考慮して、金長官は韓国におけるウラン資源分布の効率的調査のため.「カーボーン・ラデイオメトリック・サーベイ」が行われることにより両国間に相互協力がなされるよう要請し、これに対し鍋島大臣は、このような協力が早期に実現されるようあらゆる努力を行なう旨述べた。 4 両閣僚は、沿岸鉱物資源探索に関する技術開発の重要性を強調し、またこの分野で相互に協力するとの了解が達せられた。 5 両閣僚は、両国の関係当局が特定の諸問題につき意見を交換し、また両国の科学技術発展のための相互協力増進の方途をさぐることができるよう、必要に応じてこの種の会談が行なわれるべきである旨意見の一致をみた。 これに関し、鍋島大臣は、金長官に対し、次回会談のため日本を訪問するよう招請した。 | ||||||||||||||||||||||||||
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