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高速増殖炉および新型転換炉の
開発に関する予算要求について


昭和42年7月17日

42原委第170号
昭和42年7月17日

 内閣総理大臣殿

原子力委員会委員長

高速増殖炉および新型転換炉の開発に関する予算要求について

 標記の件について別紙のとおり決定したので原子力委員会設置法第三条の規定により報告する。

高速増殖炉および新型転換炉の開発に関する予算要求について

42.7.17
原子力委員会

 今般・動力炉・核燃料開発事業団法の成立をみ、同事業団は、本年10月には発足が予定されている。

 同事業団を中核とし関係各界の総力を結集して推述することとしている高速増殖炉および新型転換炉の研究開発は、わが国としては初めての大規模な国家的プロジェクトであり、その成否は、将来におけるわが国のエネルギー問題を左右するのみならず、科学技術の振興上重大な影響をもつものである。

 このプロジェクトを達成するための資金の確保については、政府としても万全を期すべきである。

 よって、その予算要求については、従来のように増加枠を設ける等の一般方針によらず、特別の取り扱いとされたい。

(参考)
(一)動力炉開発関係所要資金
  今後10年間の総資金量 約2,000億円
  昭和43年度予算(試算) 約11,500百万円
  (昭和42年度予算 1,559百万円)

(二)昭和43年度原子力関係予算要求枠
  昭和42年度原子力予算 15,421百万円
  その30% 4,626百万円

    計 20,047百万円

(三)なお、動力炉開発関係予算以外の事項についての昭和43年度要求額は、約185億円と推計されている。
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