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日本原子力研究所東海研究所
原子炉施設の変更に係る安全性について



 原子力委員会では、内閣総理大臣から日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の変更に係る安全性について諮問を受けたが、審査を行なった結果、次のように安全上支障がない旨答申した。

日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の
変更に係る安全性について
(JPDRにおける住友テストアセンブリの照射)(答申)

(昭和42年2月2日付)

 昭和42年2月1日付41原第4838号をもって諮問のあった標記の件については、下記のとおり答申する。

Ⅰ 審査結果
 日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の変更(JPDRにおける住友テストアセンブリの照射)に係る安全性に関し同研究所が提出した安全性に関する審査のための書類(昭和41年12月20日付書類)に基づいて審査した結果、本変更は安全上支障ないものと認める。

Ⅱ 変更事項
 JPDRの燃料集合体72本のうち1本を次のものに変更して、最新軽水型動力炉用の国産燃料開発のための照射を行なう。

従来のもの 今回変更に係るもの
燃料集合体当りの燃料要素本数  6×6=36  8×8=64
燃料要素外径  14.14mm  10.90mm
燃料集合体の寸法  122mmx122mm  122mmx122mm
濃縮度  2.6%  2.6%燃料要素42本、5.9%燃料要素22本を市松模様に配列

Ⅲ 審査内容
 変更に係る燃料集合体を装荷しても、その本数は1本であり、反応度の増分は小さく、停止余裕、制御棒1本挿入不能時の原子炉停止能力もほとんど変更されない。

 さらに最大熱流束も許容値以下であり、ボイドの増加もほとんどないので、従来の熱水力学的安定性に対する影響はないと認める。

 また、振動、熱応力、内外庄、腐食等に対する配慮もなされている。
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