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動力炉開発臨時推進本部の設置



 原子力委員会は、動力炉の開発を早期に実施に移すため、その本格的実施体制のできるまでの暫定組織として、下記のとおり動力炉開発臨時推進本部を設けることを、6月2日に決定した。

1 高速増殖炉および新型転換炉の開発については、その実施体制が確立されるまでの間、開発に必要な諸事業にあたらせるため、動力炉開発臨時推進本部を設けるものとする。

2 同本部の構成、業務の内容等は次に定めるものとする。
(1)同本部は原子力委員会が定める動力炉開発の基本計画に基づき、その具体的実施方法等について審議し、その実施の推進をはかるものとする。

(2)同本部は、動力炉開発の新しい体制が確立されるまでの暫定機関とする。

(3)同本部は、原研に置く。

(4)同本部は、次の委員9人を以って構成する。
Ⅰ)動力炉の開発に関し学識経験を有する者7人

Ⅱ)日本原子力研究所理事長

Ⅲ)原子燃料公社理事長
(5)原子力委員、原子力局長は随時審議に参画する。

(6)同本部の議長は原研理事長とする。

(7)同本部は次の事項について審議し、その実施の推進をはかるものとする。
Ⅰ)高速増殖炉、新型転換炉開発の実施方法(具体的なスケジュールの策定、設計要目の設定等)

Ⅱ)国際協力の実施方法

Ⅲ)動力炉研究開発に必要な資金の見積り

Ⅳ)その他動力炉開発の実施に関する重要事項
(8)同本部に幹事を置き、委員を補佐して各種資料の作成等を行なわせる。幹事は広く関係各界から専門家の参加を求める。

(9)同本部の委員および幹事は、原子力委員会が委嘱するものとする。

(10)同本部の庶務は原研が行なうものとする。

動力炉開発臨時推進本部構成委員


今井 美材 (原子燃料公社理事長)
大山  彰 (東京大学工学部教授)
加藤 博見 (関西電力(株)副社長)
清成  迪 ((株)日立製作所副社長)
妹尾 三郎 (三菱原子力工業(株)社長)
田中直治郎 (東京電力(株)常務取締役)
丹羽 周夫 (日本原子力研究所理事長)
松根 宗一 (日本原子力産業会議副会長)
山田太三郎 (工業技術院電気試験所長)

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